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投稿日: 2017.04.11 15:03
更新日: 2017.05.31 11:04

開幕直前プレビュー:牧野、佐藤が挑むヨーロピアンF3。ピケ、シューマッハーの息子も参戦


海外レース他 | 開幕直前プレビュー:牧野、佐藤が挑むヨーロピアンF3。ピケ、シューマッハーの息子も参戦

 まずは、16年シーズンのユーロF3で王座に就いたランス・ストロール(ウイリアムズF1)に次ぐランキング2位となったマキシミリアン・ギュンター(プレマ)。今季はユーロF3を戦いながら、DTMドイツツーリングカー選手権のメルセデス陣営の一員としてテスト/リザーブ・ドライバーを務めている。

 元レッドブル・ジュニア・ドライバーで、昨シーズンはランキング6位につけたカルン・アイロット(プレマ)も、最強チームへ移籍してタイトルを狙う。そのプレマから移籍したラルフ・アロン(ハイテック)は、かつて全日本F3選手権で活躍したマルコ・アスマーのドライビング・サポートを受け、2シーズン目の挑戦となる。

 もうひとり、ジョエリ・エリクソン(モトパーク)も外せない。16年シーズンのルーキー・チャンピオンシップでトップ、かつ総合ランキングでも5位となったエリクソンは今季、必ずやタイトルに絡むだろう。

 このほかに変わり種として、レッドブルF1チームの最高技術責任者を務めるエイドリアン・ニューウェイの息子、ハリソン・ニューウェイ(VAR)の継続参戦や、元オーストリア皇太子のオットー・フォン・ハプスブルクの孫にあたるフェルナンド・ハプスブルク(カーリン)のデビューが決定している。

ハリソン・ニューウェイ(VAR)
ハリソン・ニューウェイ(VAR)

 規則についてFIA国際自動車連盟は、ユーロF3をより公平に実施すべく、17シーズンよりエンジンを抽選制にした。

 これは各エンジン・チューナーが特定チーム/特定ドライバーへ、高性能なエンジンを供給しているのではないか? という疑念を払しょくするためだ。もちろん、メルセデス・ユーザーはメルセデスの中で、フォルクスワーゲン・ユーザーはフォルクスワーゲンの中で、それぞれエンジンが割り当てられる。

 事情通によると、メルセデス・エンジンには“Aスペック”と“Bスペック”が存在し、16シーズンまでは高性能の“Aスペック”が特定チームに供給されていたという。一方、フォルクスワーゲン・エンジンにはそうした差がなく、どれも同じ性能を発揮しているので、抽選制による弊害は生じないだろうとの観測である。

ペドロ・ペケ(VAR)
ペドロ・ペケ(VAR)

 また2017年のF3はシャシー側にも大きな変更があった。FIA-F3規則に準拠するF3シリーズであるユーロF3、全日本F3ともにフロントウイング、フロントノーズ、リアウイング、リア・ディフューザー、サイドポンツーンなどのエアロパーツにアップデートが施されている。

 さらに、安全性をさらに高めるため、ドライバーの足元を固定するレッグパッドの導入。側面衝突時にドライバーの身を守るモノコック側面へのザイロン・パネル追加などもあった。

 17年シーズン直前、GP2がFIA-F2に改称した流れで、近い将来にはGP3もFIA-F3(ユーロF3)に統合されるのではないかという観測もある。

 時代の端境期にある17年シーズンのユーロF3ではあるが、マックス・フェルスタッペン(レッドブルF1)やランス・ストロール(ウイリアムズF1)といった若手を輩出してきたミドルフォーミュラ・レースの中でも、半世紀前からその姿を大きく変えていないチャンピオンシップの動向を注視したい。

2017年FIA-F3ヨーロピアン選手権 開幕戦シルバーストン エントリーリスト


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