更新日: 2024.07.16 16:15
またもFL5型ホンダ・シビックRが席巻。南米王者モンテネグロが初優勝/TCRヨーロッパ第4戦
その再開後もリードを維持したヴォルトに対し、フェリペを追い抜いて2番手に浮上したジロラミだったが、スプリント9周のチェッカーで約1.5秒届かず。まずはシビックRのヴォルトが今季初勝利を手にした。
「チームは信じられないほど素晴らしいクルマを与えてくれ、40kgの補正重量があったにも関わらずドライブするのが本当に楽しかった」と喜びを語ったヴォルト。
「ターン1ではフェリペよりレイトブレーキングを試みたがうまくいかず、オー・ルージュで彼のスリップに入り、続くケメル・ストレートでアウト側に振った。充分なスペースを与えてくれた彼に感謝している。練習走行と予選ではパワーステアリングに問題があったが、レースでは問題なかった。選手権争いに復帰できたし、これで不運が消えたことを願っている」
続いて土曜13時を前に開始されたレース2は、前戦ザルツブルクリンクに続くリバースポールから出たジョバンニ・スカマルディ(SPコンペティション/クプラ・レオンVZ TCR)が全車に抜かれるまでグリッドを離れられず、いきなりアドバンテージを消失する事態に。
これで首位に躍り出たのがロソンツィのシビックRで、その背後では路面にウエットパッチが残るコンディションながら、MA:GPのアンダーソンやジロラミ、コンテらがオー・ルージュで並走バトルを繰り広げる。
後続では下位のクラッシュでふたたびSCが発動し、トラックの特定エリアでは雨も降る難しい条件と化すなか、2周目にロソンツィの前に出ていたモンテネグロが、延長9周を走破してTCRヨーロッパ初勝利を獲得する結果となった。
「ついに勝てた! 今季が始まって以来、表彰台にはいつも上がっていたが、ここまで本当に運が悪かったからね」と、まずは欧州武者修行初年度で勝利の瞬間を迎えたTCRサウスアメリカ王者の19歳。
「レース前には必ずチームミーティングを開いて話し合いをし、ここALMモータースポーツではチームオーダーなしでレースができるけれど、今はクリーンに走ることだけを心掛けている」と続けたモンテネグロ。
「レヴィ(ロソンツィ)を攻撃していたら、彼がターン1でミスをしたので追い抜くことができた。あとはラップごとにミラーを見て(ヴィクトル・)アンダーソンがどれだけ離れているか、何秒遅れているかをチェックしていたんだ。終盤の最終セクターは完全に濡れていてスリックタイヤを履いていたから、ラップはちょっとクレイジーだったよ!」
これで残すは2戦となった2024年TCRヨーロッパ・シリーズ。続く第5戦は夏休み明けとなる9月6~8日にチェコ共和国のブルノ・サーキットで争われる。
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