更新日: 2018.09.25 15:15
ETRC:第6戦ゾルダー、1コーナーで大外刈決めた女性ドライバーのハルムがシーズン2勝目
前を行く2番手クルシムは、ハーンからの猛攻をしのぎなんとかトラックをコース上に留める絶妙なマネジメントをみせていたものの、2018年から参戦する新規チームDon’t Touch RacingのIVECOを最終ラップで攻略したハーンが、選手権争いをさらに優位にする2位を獲得。これでハルム、ハーン、クルシムがポディウムに並び、IVECOが表彰台を独占するリザルトとなった。
「最初のコーナーで(オーバーテイクの)チャンスを得るには最高のスタートが必要だと分かっていた。それを上手く決められたと思うわ。そこからはなんとかギャップを開こうとプッシュしたけど、私たちは同じIVECOをドライブしているし、難しい展開になると感じていたの」と、勇敢なオーバーテイクで今季2勝目を飾ったハルム。
「今日は最高の1日になったのは間違いないし、何も失うことがないように意識を集中してドライビングすることだけに専念したの。個人的にも本当にうれしいし、チームとIVECOにとっても良い結果が手にできたわ」
同じくファイナルラップの後方では、アルバセテがハードなドライビングでラインアートをかわし4番手に滑り込み、かわされたラインアートは強引なパッシングに怒りを露わにするジェスチャーを見せる一幕も。
またディフェンディングチャンピオンとしてハーンを追うラッコは、6番手からの発進でレース序盤はノルベルト・キス(チーム・タンクプール24/メルセデス・ベンツ・トラックス)やサッシャ・レンツ(SLトラックスポーツ/MAN)らとバトルを展開。
ポジションを入れ替えながらの激しい攻防を繰り広げていたが、次第にボンネットキャブ型のフレートライナーが不調を来し、残り2周のところで無念のピットイン。そのままメカニカルトラブルのためリタイアとなってしまった。
明けた日曜のレース3では選手権リーダーのハーンが勢いをみせ、午前の予選でポールを獲得すると、アルバセテ、ラッコを従えて今季8勝目をマーク。続くレース4はリバースポールからスタートしたホセ・ロドリゲス(ロボコノート/MAN)が今季初優勝でキャリア通算2勝目を挙げ、2位にハルム、3位にハーンの表彰台となった。
これで選手権獲得ポイントを280点まで伸ばしたハーンは、ランキング2位のラッコに対し66ポイントまでリードを拡大。続く9月29~30日開催の第7戦フランス、ル・マンを含めてシーズンは残り2戦、8レース。この段階で「とてもリラックスしている」と語るほど、自身5度目のETRC戴冠に向け盤石のリードを築く結果となった。
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