更新日: 2020.06.23 17:33
WTCR:eシリーズ第2戦はヒュンダイ、ホンダがワン・ツーの応酬。オモラ、ジロラミが勝利
続くレース2はリバースポールからスタートしたオーレリアン・コンテ(プジョー308 TCR/DG Sport Compétition)が、ジロラミ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/ALL-INKL.COM Münnich Motorsport)を従えて無事にターン1に進入したものの、その背後ではまたもドラマが発生する。
4番グリッドだったベンス・ボルディズ(クプラ・レオン・コンペティションTCR/Zengő Motorsport)は、タッシにヒットされたCyan Racing Lynk&Coのヤン・エルラシェール(Lynk&Co 03 TCR)とクラッシュ。さらにタッシは同チームのジロラミにも接触するなど、危うくチームメイトのレースを台無しにしかねない動きを見せる。
しかしこれを落ち着いて処理したジロラミは、そのまま首位コンテに並びかけ、ターン13でオーバーテイク。この隙を突いたタッシも、ジロラミを追走して最終コーナーで2番手に浮上する。
その背後からは逆襲のエルラシェールが迫り、2周目のターン1で3番手へ。そのままタッシとのバトルを展開すると、続く周回でタッシのシビックにトラブルが発生し5番手へと後退。エルラシェールとしては不完全燃焼のまま、バトルの相手がアズコナへと移っていく。
すると5周目に首位ジロラミに追いついた2台は、そこから熾烈なバトルを展開し、6周目には数コーナーにわたってラインをクロスさせながら仕掛けたエルラシェールがついにトップランを手にする。
しかし直後にハーフスピンを喫したLynk&Co 03 TCRは、再びジロラミのシビックに道を譲ることになり、その背後にはトラブルから回復し、ボルディズも仕留めて復活のタッシが戻ってくる。
ファイナルラップでもターン5で隙を伺うなど、チームメイトバトルを繰り広げた2台のシビックだが、ポジションを入れ替えるには至らず。ジロラミが仮想空間での初優勝を決め、タッシが続いてALL-INKLのホンダ勢がワン・ツーを達成。エルラシェールとボルディズを抑えたアズコナが3位に入った。
「本当に信じられないほどすごいレースで、昨年のブタペストを思い出させる内容だったね」と、激戦を制した喜びを語ったジロラミ。
「正直、ポールを争うペースがなかったから、予選では(リバースポールを想定し)8〜10番手を狙い9番手になった。決勝でもポジションを維持するのは難しいだろうと思っていたが、ヤンはとてもフェアだったし、アズコナとの接触もOKだった。アッティラとのファイナルラップは本当にタフだったけど、良いレースができたと思う」
この2レースにより、オモラがグエリエリを抜いて5ポイント差で選手権首位に浮上した『Pre-season Esports WTCR Championship』、続く第3戦は6月28日(日)に仮想スロバキアリンクを舞台に争われる。