更新日: 2022.12.02 14:46
複数車種で参戦したシシリーMSが10年の活動に終止符。モーガンは名門WSR移籍へ/BTCC
「2023年シーズンに向けて、こんなに早くすべてに署名し、捺印し、体制を発表することができて本当に喜んでいる。2020年以来、MBモータースポーツが僕に示してくれた継続的なサポートと信頼に深く感謝している」と、今季は最終戦までタイトル戦線に絡み続けたヒル。
「パートナーシップのおかげで、このBMW 330e Mスポーツがふたたびグリッドの最前線に戻るのは間違いない。僕にとって、昨季は本当にチャンピオンシップに到達した年のように感じているんだ。2023年に向けプログラムで一貫性を保てたことは、僕のBTCCキャリアで初めてのことだし大きな助けになるだろうね!」
こうして2名のドライバーを迎え入れたWSR代表のディック・ベネットも、双方をラインアップの一部に迎え入れたことを「喜んでいる」と歓迎の意を示した。
「まず、冬の早い時期にこの発表を行い、アダムをWSRに連れてくることができてうれしく思う。彼は優れたドライバーであり、駆動方式に寄らずさまざまな車種で勝利を挙げ、チームリーダーとしての役割を果たすことができると証明してきた。何より彼は330i Mスポーツと、初めてハイブリッド機構を搭載した330e Mスポーツの双方で優勝を飾っていて、パドックでは誰からも敬愛されているからね」と続けたベネット。
「そしてジェイクやMBモータースポーツと一緒に仕事をすることは、我々にとっても新しい取り決めであり、真に成功を収めたデビューキャンペーンを経た判断だ。ジェイクは、この分野でもっとも熟練した献身的な競技者のひとりであり、彼が成長を続けるのを支援できるのは楽しみだ。我々としても、マーク・ブランデルや彼のチームと非常に強い関係を築いており、新シーズンで一緒に達成できることに非常に大きな期待を寄せている」
一方、その導入初年度から従来の『サクセスバラスト』の役割も担った共通ハイブリッド機構の運用に関し、来季2年目の運用には「より大きな影響」を与えるようアレンジが加えられた。
従来はトップ10のドライバーに対し、予選と3つのレースで利用可能なハイブリッドの量を減らす措置が取られていたが、これを選手権上位7台、または以前のレース結果に基づく上位7台に変更。その上で、展開可能な最低速度を「引き上げる」ことで、より低速から利用可能な後方グリッドのドライバーにアドバンテージがもたらされる。
さらにシステムを使用できるのはレースラップの50%のみとなり、セーフティカーラン後の最初のラップでも利用を解禁し、その利用可能最小時間が5秒に延長されている。
その変更に加えて、オプションタイヤはチームとドライバーの「全会一致の要求」で再導入され、週末3ヒートのいずれかで使用が義務付けに。これによりスネッタートンとクロフトの両方で3種類のコンパウンドが使用され、スラクストンではもっとも硬いコンパウンドのみが用意される。
また、以前より一部ラウンドで導入実績のある“トップ10ショーダウン”の予選フォーマットも再導入され、30分間の計時セッションに続いてトップ10ドライバーによる10分間のポール獲得枠が、ドニントンパーク、ブランズハッチ・インディ、オールトンパーク、ノックヒル、そしてシルバーストーンで実施される。
「2023年に向けた変更は、チャンピオンシップのコアバリューを維持するための施策になる。BTCCを可能な限り競争力があり、予測不可能で、エキサイティングで面白いものにすることだけが狙いだ」と語るのは、シリーズの最高経営責任者を務めるアラン・ゴウ。
「チームやドライバーからオプションタイヤを2023年に戻すよう、シーズンを通じて懇願されてきた。なぜなら、彼らはそれが提供する挑戦を本当に楽しんでいるからだ。同様にハイブリッドを使用した最初の1年からデータ収集と学習を行い、ハイブリッドの展開方法を微調整する方法を定めた。これでドライバーはフィールド全体で、いつ、どこで、どのようにハイブリッドを使用するかについて、より戦略的になる必要があるだろうね」