更新日: 2018.02.15 12:36
【トヨタF1】F1第1戦オーストラリアGP決勝
F1第1戦オーストラリアGP決勝
2009年3月29日(日)オーストラリア/アルバート・パーク
パナソニック・トヨタ・レーシングは、2009年F1シーズン初戦に臨んだ。ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは、ピットレーンからのスタートとなったが、レース序盤で順位を上げるために奮闘した。ヤルノは、スタート時にブリヂストン・ポテンザ・タイヤのスーパーソフト・コンパウンドを選択したが、早めのピットストップを行いミディアム・コンパウンドに履き替えた。その間、ティモは長めの第1スティントを重要視し、レース開始時からミディアム・コンパウンドを選択した。コース上で数多くのアクシデントが発生している中、トヨタの2台は何台もオーバーテイクし、息を飲むようなレース後半ではトップ10以内に進んでいた。他のクルマが最後のピットストップを行っている時、ヤルノの最後の長いスティントでは、表彰台を獲得するために素晴らしいペースを見せた。そして、レース後半に発生した2人のライバルのアクシデントにより、ヤルノは3位でチェッカーを受けた。ティモは、スーパーソフト・コンパウンドタイヤでレースを終えることを選択し、最後の短いスティントでもオーバーテイクし5位まで順位を上げ、セーフティカーでレース終了を迎える中、そのまま入賞した。レース終了後、大会審査委員会はセーフティカー先導中のオーバーテイクにより、ヤルノに25秒加算のペナルティを課した。この件に関してチームは、控訴の手続きを取った。
ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー9 シャシー:TF109/04
グリッド : ペナルティによりピットスタート
決勝 : 12位(トップと26.604秒差) (*)25秒加算ペナルティ
ピットストップ:10周目、33周目 (*)日本時間18:30の裁定
「3位でレースを終えたのにペナルティが課され、どれだけ失望しているか言い表せない。レース終了間際にセーフティカーが導入され、ルイス・ハミルトンが私を追い越した後、突然減速してコースの端にクルマを寄せた。彼に何か問題が発生したと思い、他に選択肢はなかったので、私は彼をオーバーテイクした。今日まで大きな努力を払ってくれたチームに感謝を述べたい。ピットレーンからのスタートだったにも関わらず、我々には表彰台を争える力があったのは事実だ。」
ティモ・グロック : カー・ナンバー10 シャシー:TF109/03
グリッド : ペナルティによりピットスタート
決勝 : 4位(トップと4.435秒差)
ピットストップ:18周目、50周目
「4位に入賞できて嬉しいが、ヤルノにはとても残念な結果となった。ピットレーンからのスタートの後に、我々は上位に進めることが出来たので、我々の力強いパフォーマンスを見せることが出来た。我々のクルマは本当の速さを持っていることが証明された。とても良いレースとなった。今日の結果のために厳しい作業を行ってくれたチームに感謝を捧げたい。レースはとてもエキサイティングだったけど、ルノーのアロンソの後ろでなかなかオーバーテイクできずに、しばらくの間手こずってしまった。前方に車がいない際に、2番目に速いラップタイムを出せたから、パフォーマンスは確かに良くなっている。週末が始まる前に、冬季テストのパフォーマンスから判断して我々は力強く見えると述べたとおり、レースにおいてそれを見せることができたのは素晴らしいことだ。」
新居章年 : シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「ヤルノが25秒のペナルティを課され、12位となり大変残念だ。ただし、ピットからのスタートにもかかわらず、上位を狙えたことは大いに評価できる。また、ドライバー、チーム全員で作り上げてきた新型車TF109が、良い車である事をこのレースで示すこともできたことも嬉しい。様々なことがあったシーズン開幕戦だったが、シーズンを戦っていく上で、とても大きな自信となった。第2戦のマレーシアは、初めて表彰台を獲得したサーキットであり、来週は表彰台を狙っていきたい。」
山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「チャレンジングな週末を終えるにあたって、非常にすっきりしない状況だ。リアウィングに関してペナルティを課され、残念なピットレーンからのスタートとなってしまった。それに対して、素晴らしいレースを行い、我々のクルマは本当の力強さを持っていることを証明した。コース上のスタッフのみならず、ファクトリーにいるチーム全員、我々を応援してくれるパートナーやファン全員に感謝を述べたい。今日の結果に関してペナルティを課されたのは残念であり、データと状況を確認するために控訴の手続きを取った。」