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投稿日: 2009.04.06 00:00
更新日: 2018.02.15 12:44

【トヨタF1】F1第2戦マレーシアGP決勝 ティモ3位・ヤルノ4位獲得


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F1第2戦マレーシアGP決勝 ティモ3位・ヤルノ4位獲得

2009年4月5日(日)マレーシア/セパン

パナソニック・トヨタ・レーシングは、セパン・インターナショナル・サーキットで開催されたマレーシアGPで、激しい雨が降る中、前回に続き表彰台を獲得した。ティモ・グロックにとって、F1キャリア上2度目の表彰台獲得となった。ヤルノも1位を目指して戦い、難しいコンディションの中で高いポイントを獲得した。波乱のスタートが切られ、闘志を燃やすヤルノは2番手を守ったが、ティモは第1コーナーでアウトに膨らんでしまい8番手に順位を落とした。ヤルノが1位を獲得するために激しくプッシュする一方で、ティモはトップ6の接近戦に巻き込まれていた。両ドライバーは、スタート時にオプションのソフト・タイヤを選択し、最初のピットストップもコンパウンドを変更することなくレースを続け、ヤルノはリードを保った。しかしその後、20周目で雨が降り始め、両ドライバーは22周目で再度のピットストップを余儀なくされ、ヤルノはウエットタイヤ、ティモはインターミディエートタイヤを選択した。ティモは最速タイムを出しながら順調に順位をあげていき、ヤルノも表彰台獲得のために果敢にレースを進めた。激しい雨と刻々と悪化していく路面状態により、戦略は難しさを増していった。ヤルノは、タイヤ交換のため更に2度のピットストップを行った。1度目ではインターミディエートタイヤに履き替え、2度目はウエットタイヤに履き替えた。一方でティモは、雨が激しさを増した時にウエットタイヤに履き替えた。その後、コンディションは更に悪化していき、赤旗中断となったが、最終的にコンディションが改善することはなく、そのままレースは終了となった。その結果、レギュレーションにより、チームは通常のポイントの半分を獲得し、通算16.5ポイントとなり、第2位につけている。

ヤルノ・トゥルーリ : カー・ナンバー9 シャシー:TF109/04
グリッド : 2番手
決勝 : 4位 (トップと46.173秒差)
ピットストップ : 17周目、22周目、28周目、31周目
「決勝ではポイントを獲得でき、チームにとって喜ばしい結果となった。予選の結果、少しの差でポール・ポジションを逃してしまい、私にとっては少しアンラッキーな週末だった。もしポール・ポジションが取れていれば、もっと良い結果を獲得できたかもしれなかった。今日の決勝は、とても良いレースとなったが、非常に波乱に富んでいた。先頭集団でプッシュし続け、1位を取るためにロズベルグと戦った。実を言うと、トラクションに少々手こずっていた。その後、雨が降り始めたときに、チームは安全策をとり、ヘビーウェットタイヤでレースをする事を選択した。ヘビーウェットタイヤを履いた私は最速タイムを出していたのだけれど、2周でタイヤが劣化し交換が必要になってしまった。一方、その時ティモはインターミディエートを履いていたのだけれど、彼にはそれが功を奏していた。私は少々アンラッキーだったけれど、戦略の効果はいつも後から分かるものだし、誰も責めるつもりはない。表彰台を逃してしまったのは残念だけれど、チーム全体にとっては前回に続く素晴らしい結果となった。」

ティモ・グロック : カー・ナンバー10 シャシー:TF109/05
グリッド : 3番手
決勝 : 3位 (トップと23.513秒差)
ピットストップ : 15周目、22周目、30周目
「再び表彰台を獲得できて大変嬉しいし、チーム全体にとっても喜ばしい結果となった。3番手でスタートしながら、1周目の終わりで8番手に順位を落としてしまった。ドライコンディションの中、前を走るクルマの後ろで少々手こずってしまったけれど、インターミディエートに履き替えたのが功を奏した。私は“リスクはあるが、インターミディエートで行ってみよう”と言ったんだ。雨が本格的に降り出すまでには時間があり、他のドライバー達は悪化する路面に苦闘していたが、私は非常に速く、かなり順位を上げることができた。雨が本格的に降り始めたとき、私のタイヤは劣化して使用できなかったため、ヘビー・ウェットに履き替えた。タイヤを履き替えた後も非常に良い走行ができており、2番手を走っていたのだけれど、赤旗中断により最終ラップから1周前の順位が適用され3位となり、少し残念だ。」

新居章年 : シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター
「降雨中断、そのままレース終了と、普段と違うフィニッシュとなったが、ティモが3位となり、チームに2戦連続の表彰台をもたらしてくれた。ヤルノは逆に赤旗のタイミングで4位となったが、スタートからトップを争う走りを見せてくれた。いずれにしても雨の予想が非常に難しいなか、インターミディエート、ウエットタイヤとタイヤを使い分けながら、こうした良い戦いが出来たことは、チームの力も確実に成長している事を示せた。今後も今回のような戦いを続けていきたい。」

山科忠 : TMG会長 兼 チーム代表
「我々のチームを誇らしく思う。全員の努力のおかげで、前回に続いて表彰台を獲得できたのは素晴らしく、今シーズン我々がどれだけ競争力があるかを示すことができた。チームにとって非常にチャレンジングなレースだったが、この難しいコンディションの中で全員がベストを尽くし、プロフェッショナルに徹してくれた。ファンには残念な終わり方となってしまったが、天候により予定通りにレースを続行するのは不可能だったし、それに関してできることは何もなかった。今日のレースにより、今シーズンの我々は先頭集団で戦う力があることを再び示すことができた。次回の中国GPでも、この素晴らしいパフォーマンスを保ち続けられることを願っている。」
 


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