更新日: 2018.02.23 10:45
【Honda】ダリオ・フランキッティがポール・トゥ・ウインで今季4勝目 武藤英紀は惜しくも表彰台を逃し5位
ダリオ・フランキッティがポール・トゥ・ウインで今季4勝目
武藤英紀は惜しくも表彰台を逃し5位
2009年8月23日(日)
決勝
会場:インフィニオン・レースウェイ(全長2.303マイル)
天候:快晴
気温:21〜22℃
サンフランシスコ郊外のソノマにあるインフィニオン・レースウェイは、予選日に続いて決勝レース当日もカリフォルニアらしいすばらしい快晴に恵まれた。全長2.303マイルのサーキットには大勢のレースファンが集まり、彼らの目の前でダリオ・フランキッティ(Target Chip Ganassi Racing)がポールポジションから今季4勝目、キャリア12勝目を飾った。燃費のよさでも優位にあったフランキッティは、ピットストップの間もトップの座を譲ることなくゴールまでを走りきった。
予選2位だったライアン・ブリスコー(Team Penske)は、コース上で果たせなかったフランキッティの攻略を2回のピットストップ時に狙ったが、どちらのチームもピットワークにミスがなく、順位が入れ替わることはなかった。レース終盤、エリオ・カストロネベス(Team Penske)のコースアウトにより出されたフルコースコーション後、残り5周で切られたリスタートでもブリスコーはトップに立つことはできず、0.2488秒の僅差で今季7回目の2位フィニッシュを記録した。
3位争いは、予選3位のカストロネベスと予選5位の武藤英紀(Andretti Green Racing)の間でスタートから60周にわたって繰り広げられた。レース中盤には、一時カストロネベスが差を広げたが、2回目のピットストップを終えたあとに武藤が一気に差を縮め、シケイン進入でカストロネベスをパスした。しかし、70周目のグリーンフラッグによるリスタート後、武藤のブレーキは効かなくなっており、マイク・コンウェイ(Dreyer & Reinbold Racing)、マリオ・モラレス(KV Racing Technology)が彼をオーバーテイク。コンウェイがキャリアベストとなる3位入賞で初めて表彰台に上った。武藤は2度目の表彰台を逃したが、トップ5入りは今季4回目で、ポイントランキングを11番手から10番手に上げた。
ポイントリーダーだったスコット・ディクソン(Target Chip Ganassi Racing)は、スタート直後の多重クラッシュに巻き込まれて最後尾に近い19番手まで後退。フルコースコーションが少ないレースとなったために大幅な順位ばん回は難しく、13位でのゴールとなった。これによりポイントランキングで2番手にいたブリスコーがトップへ返り咲き、優勝したフランキッティは4点差の2番手へと順位を上げた。そしてディクソンはトップから20点差の3番手に下がった。
コメント
ダリオ・フランキッティ(優勝)
「予選でポールポジションを獲得できたのが大きかった。燃費をセーブしながらハイペースを保つのは簡単ではなかったけれど、我々はレースのペースをコントロールすることができていたと思う。マシンのハンドリングは昨日と同様にすばらしく、スタート、リスタートもよかった。おかげで私はミスを犯すことなくゴールまで走り続け、優勝できた。いつものようにTarget Chip Ganassi Racingのピットワークがどれも完ぺきだったことも勝てた要因だ」
ライアン・ブリスコー(2位)
「フランキッティにプレッシャーをかけ続けたが、彼はミスを一切犯さなかった。スタートでトップを奪えなくても、彼の真後ろにつけて燃費をセーブすれば、私の方が1周以上長く走ったあとに順位を逆転できると考えていた。ところが、フランキッティの方が燃費はよかった。あれには驚くしかなかった。今回の2位でポイントトップに返り咲いた。残る3レースはすべて私が好きなサーキットであり、タイトル獲得を目指してがんばる」
マイク・コンウェイ(3位)
「スタート直後に追突されてタイヤを傷め、一時、最後尾近くまで下がった。厳しいレースになったが、そこから次々とポジションを上げていくことができた。3位入賞はうれしいけれど、もっと予選の成績がよかったらと悔やまれもする。予選のあとにセッティングを少しだけ変更したのが正解だった。これまでにも表彰台に上がれそうなレースは何度かあったが、ミスや不運があってそれを実現できていなかった。今回こうして3位になれて、チームのためにもうれしい」
武藤英紀(5位)
「レースが終盤に入ってからカストロネベスをパスして3位に上がれたところまではよかったのですが、あの時点でブレーキが効かなくなっていました。最後のスティントはオプショナルタイヤでいきましたが、プライマリーの方がラップタイムがずっと安定していたかもしれません。プラクティスで13周も走った使用済みのものだったこともあり、最後はタイヤのグリップが落ちていました。リスタートのあとに2台にオーバーテイクを許したのは本当に悔しいです。しかし、オーバルではいいけれどロードは駄目という状況から抜け出して、ロードでも上位で戦える力を見せることができた点はよかったと思います」
エリック・バークマン|HPD社長
「フランキッティとTarget Chip Ganassi Racingの見事な勝利をたたえたい。フルコースコーションがほとんどなく、ハイスピードでレースは展開していったが、ポジション争いが激しく緊迫感のあるエキサイティングなレースになっていた。集まってくれた多くのファンもレースを楽しんでくれたことだろう。ポイントトップのディクソンがスタート直後のアクシデントで後退。ポイント争いはまたしても順位が変わり、2位フィニッシュを重ねているブリスコーがトップに立った。フランキッティは僅差の2番手、ディクソンは3番手に落ちたが、彼らによるチャンピオン争いは最終戦までもつれ込むことになりそうだ」