更新日: 2018.02.15 12:24
【アウディジャパン】アウディR15 TDI :「第二世代」ディーゼルレーシングスポーツカーの第一号車
アウディR15 TDI :「第二世代」ディーゼルレーシングスポーツカーの第一号車
●アウディ、新しいLMP1レーシングカーを発表
●新型TDIエンジン、数々の革新的アプローチ
●セブリング(米国)において3月21日にレースデビュー
アウディAGは、「第二世代」ディーゼルレーシングスポーツカーの開発で世界をリードします。アウディは伝統あるルマン24時間耐久レースに新型アウディR15 TDIを投入し、その卓越した力を明確に示し、技術力の高さを再び証明することを目指します。
ルマン24時間レースは、そのためのまさに最適なステージです。この耐久レースでは、効率的で経済的な車が求められるからです。軽量な構造、環境に優しいドライブコンセプト、考え抜かれたエアロダイナミクスなどは、ルマンを走るレースカーの開発でも、市販車と同様に重要です。そのため、レギュレーションではこれらの項目に関してエンジニアに大きな自由度を与えています。
アウディスポーツは、この自由度を創造力豊かに完全に活用し、かつてルマンを走ったあらゆるスポーツカーと大きく異なる新しいLMP1レースカーを開発しました。「R15 TDIは、これまでスポーツプロトタイプに採用されたことのない、きめ細かい革新的技術を数多く備えています」と、アウディモータースポーツを統轄するDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは述べています。「まったく新しい考え方を採用した箇所も少なくありません。」
極めて効率的なTDIエンジン
R15 TDIの心臓部には、完全に新開発されたV10 TDI エンジンが収まります。最高出力600ps以上、最大トルク1,050Nm以上を発生する、最新のTDI技術の結晶です。このパワーユニットは、R10 TDIモデルに搭載された12気筒エンジンよりもよりコンパクトかつ軽量で、燃料消費量もCO2排出量も削減されています。ターボチャージャーおよび燃料噴射技術の革新により、エンジンレスポンスの向上も実現。また、R15 TDIはより軽量となった新世代ディーゼル粒子フィルター(DPF)も採用されています。
ルマンのレースで大きな重要性を持つエアロダイナミクスの面においても、R15 TDI はさらに向上しています。DTM 2008のチャンピオンとなったアウディA4と同様に、車両周りの空気の流れはCFD(コンピュータ流体力学)により最適化されました。採用されている数多くの革新的技術の中でも一目見てわかるものが、上方から吊るすタイプとなったリヤウイングや、高くなったノーズなどです。
革新的な電気系統コンセプト
R15 TDI の電気系統は完全に一新され、ハイブリッド車の一部にも採用されているリチウムイオンバッテリーが初搭載されます。これは従来型のバッテリーよりも軽量でありながら、高電圧を実現します。
R15 TDI に装着されるヘッドライトも、ハイパワーにより恩恵を受ける部分です。今回のルマンで、アウディは初めて、すべてLED(発光ダイオード)で構成されたロービームユニットで走ることになります。これは、今後アウディの市販車にも採用されてゆく次世代のLED技術です。
革新的アプローチ
シャシーとサスペンションにも、数多くの革新的アプローチが隠されています。新しい空力コンセプトに基づき、フロントおよびリヤサスペンションは高い位置に引き上げられています。長いホイールベースと最適化された車重により、R15 TDIは先行モデルよりも遙かに俊敏です。
アウディは、伝統のルマン24時間耐久レースをディーゼルマシンで制した唯一のメーカーです。「我々は、R15 TDIにより、2009年においても優勝を狙うことのできるポジションの基盤を作り上げました」と、アウディモータースポーツを統轄するDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは述べています。
アウディR15 TDIは、3月21日に米国フロリダ州セブリングで行われる12時間耐久レースでデビューを飾ります。アウディスポーツ チームヨーストは、6月13日~14日に行われるルマン24時間に、R15 TDIを3台投入する予定です。