更新日: 2018.02.23 10:58
【トヨタモータースポーツニュース】NASCAR SPRINT CUP SERIES テキサス カイル・ブッシュ、“トリプル・ウィン”ならず ハムリンが2位フィニッシュ
NASCAR SPRINT CUP SERIES
第34戦 Dickies 500
開催日:11月8日
カイル・ブッシュ、無念の燃料切れで“トリプル・ウィン”ならず
デニー・ハムリンが2位フィニッシュ
11月8日(日)、米国南部テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第34戦「Dickies 500」が開催された。
この週末はNASCARのトップ3カテゴリー全てが開催されるが、カイル・ブッシュは、唯一人この3カテゴリー全てに参戦。非常に忙しい週末を過ごすこととなった。
6日(金)午後3時40分より予選が行われ、Ky.ブッシュが5番手グリッドを獲得。“チェイス”ドライバーのブライアン・ヴィッカーズは15番手、デニー・ハムリンは苦戦し 25番手。“トヨタ カムリ”は12台が決勝へと進んだ。
この予選の後に行われたキャンピング・ワールド・トラック・シリーズでKy.ブッシュは見事優勝。また、翌7日(土)に開催されたネイションワイド・シリーズでも、圧倒的な速さでレースを支配し、優勝。2日間連続での勝利を挙げ、前人未踏の、同一週末3カテゴリー制覇なるかに注目が集まった。
8日(日)午後2時35分に1.5マイルオーバルを334周(500マイル:約800km)する長いレースのスタートが切られた。
レースはスタートわずか4周目に、ランキング首位につけるジミー・ジョンソン(シボレー)がウォールにクラッシュ。イエローコーションとなり、8周目に再スタート。5番手スタートのKy.ブッシュはすぐにポジションを上げ、3番手スタートからトップに立った実兄のカート・ブッシュ(ダッジ)に続き、2番手に浮上。兄弟の1−2状態の序盤戦となった。
イエローコーションが出ないまま、50周目前後から各車グリーン下でピットインを開始。このピット作業を終えた時点で、Ky.ブッシュが兄をかわし、首位に立った。25番手と後方スタートを強いられたハムリンも、ここでトップ10圏内まで浮上。13番手、19番手スタートのデイビッド・ロイティマンとマーコス・アンブローズもポジションを上げ、上位争いに加わった。
イエローコーションの出ない展開で、一時はKy.ブッシュが2位以下に5秒以上もの大差をつけての独走状態となった。しかし、165周目と174周目にイエローコーションが出され、その差は帳消しに。181周目の再スタート直後、Ky.ブッシュは兄カート・ブッシュにかわされ2位に後退。その後方にロイティマンが続く形となった。
ポジションを上げていたハムリンはピットで大きくタイムロス。それを取り戻すべくプッシュしたが、壁に接触し、上位争いからは後退してしまった。
その後もブッシュ兄弟が首位の座を入れ替えながらのレースとなったが、212周目以降は全くイエローコーションが出ず、最後は燃費勝負となった。
269周目にグリーン下でピットインし、タイヤの振動を訴えながらも、終盤も首位での走行を続けたKy.ブッシュであったが、念願の“トリプル・ウィン”を目前にした残り3周の時点で、痛恨の燃料切れ。ピットインを余儀なくされ、11位でレースを終えることとなった。
一方で、中盤順位を落としたハムリンが、巧い燃料戦略でポジションを上げ、2位でフィニッシュ。ランキングでも8位に順位を上げた。
アンブローズとロイティマンもトップ10圏内で力強い走りを見せたが、終盤惜しくも燃料切れで後退。それぞれ15位、16位に終わった。
次戦第35戦は11月15日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン:
「最後は燃料が厳しかったが、クルーチーフは、半周なら、それまでのようにハードに攻めていいと言った。クルーチーフは素晴らしい戦略を立て、ピットクルーも素早い作業で助けてくれた。最後のピットはまさに絶好のタイミングで、彼らの仕事ぶりには感銘を受けた。序盤大きくポジションを落とし、それを取り戻すべくプッシュしたとき、私はミスを犯し、壁にヒットして車両にダメージを与えてしまった。しかし、それによって後方からのプレッシャーが無くなり、ある意味、燃料のセーブに繋がった。我々は燃料をセーブして走り続け、“トヨタ カムリ”は素晴らしい燃費で応えてくれた」