更新日: 2018.02.15 14:39
【トヨタF1】バレンシア市街地サーキットで再び好成績を狙う
F1第11戦 ヨーロッパGP プレビュー
バレンシア市街地サーキットで再び好成績を狙う
2009年8月17日(月)
日時:8月23日(日)日本時間午後9時
第11戦 (全17戦)
開催地:バレンシア市街地コース
距離:5.419 km (57周)
最速ラップタイム: 1分38秒708(2008)
歴史:「ヨーロッパGP」の名を冠してのF1初開催は、1983年にイギリスのブランズ・ハッチで行われた。昨年のバレンシアは5カ所目の開催地。バレンシア以外では、ヘレス(スペイン)、ドニントンパーク(イギリス)、そしてニュルブルクリンク(ドイツ)で行われている。
4週間のインターバルを挟み、再び迎えるヨーロッパラウンド。パナソニック・トヨタ・レーシングは今週末、バレンシア市におけるヨーロッパGPで、スペインの公道を駆け抜ける。舞台は、国際的なヨットレースのアメリカス・カップが開催される港湾の近くに設けられる市街地コース。チームが港湾地区にかかる橋や、時速315キロメートル以上ものスピードで疾走する超高速の第2セクターなどが盛り込まれた、このサーキットを走るのは、昨年に続き今年で2度目だ。去年のバレンシアでチームは、ヤルノ・トゥルーリが5位、ティモ・グロックはひどい風邪をひきながらも7位と、好成績を残した。TF108をさらに進化させたTF109で、今年も昨年同様、強いパフォーマンスを発揮することが、非常に期待される。タイヤは、最も軟らかいコンパウンドを3レース連続投入し、3週間前のハンガリーGPと同じく、ブリヂストンのスーパーソフトとソフトの2種類を使用する。両タイヤを履き、力強い走りで、ハンガリーGPでのダブル入賞を果たしたチーム。今週末のヨーロッパGPでも、また好成績を収める手ごたえを感じている。
ヤルノ・トゥルーリ : カーナンバー9
「シーズン再開を心から喜んでいる。仕事からしばし解放されて、家族とくつろぐのも素晴らしいけれど、レースに情熱をそそいでいるので、レーストラックに戻れて嬉しい。前回のレースからずいぶん時間が経った気がするので、チーム全員、今週末のレースに向け意気込んでいる。個人的に、バレンシアは、それほどエキサイティングなコースだとは思わない。しかし、それより、私たちが今年も昨年のように強いということが重要だ。バレンシアは市街地コースとしては、とても速いので、モナコなどと違い、私たちのクルマとの相性は非常に良いはず。実際、他の市街地コースと比べ、かなり高速のトラックだから、公道コースという感じが全くしない。私たちは昨年、バレンシアで、トップ6に入ったが、今季も、私の目標は同じ。ハンガリーでダブル入賞したのは良かった。バレンシアのトラックの特性は他と違うので、走行する前に結果を予想するのは難しいが、できるだけたくさんのポイントを稼ぎたい」
ティモ・グロック : カーナンバー10
「市街地サーキットの走行は楽しく、おおむね得意としている。去年は、ひどい風邪をひき、完走するだけでも本当に大変だったので、バレンシアは難しいレースになり、それほど楽しめなかった。今年は、走行をしっかり楽しみ、2008年よりも良い成績でフィニッシュしたい。ここのコースでのオーバーテイクはとても難しいことが、去年の経験から分かっており、前回のハンガリーGPの状況に似ているが、予選が特に重要になるだろう。ブダペストでは、13番手グリッドスタートからトップ6入りしたので、今回の目標は出来る限り上位のグリッドをもぎ取り、決勝へうまくつなげることだ。夏期休暇中はリラックスした時間を過ごすと同時に、フィットネスも行った。レースのことを忘れたことがなく、ヨーロッパGPのレースへの準備も万全だ」
パスカル・バセロン : シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「バレンシアは、公道を使ったコースなので、定義上は市街地サーキット。しかし、モナコやシンガポールなど、もっと典型的な『市街地サーキット』とは、様々な面で異なる。直線がとても長く、比較的高速のサーキットだから、要求される空力効率は、その他の市街地コースとは全く変わってくる。モナコやシンガポールの場合と違い、高いレベルのダウンフォースを要求されないため、ブレーキにとても負担がかかるコースだ。一方、フェンスがとても近く、少しのミスも許されないなど、市街地コースらしい要素もある。バレンシアは、私たちのクルマがとても効率よく空力パフォーマンスを発揮できるサーキットであり、去年は良いレースができたので、今週末のGPにも自信を持って臨む。夏期休暇が終わり、また、レースができることを本当に楽しみにし、好結果を狙っている」