【トヨタF1】2009年F1第10戦ハンガリーGPプレビュー　グロック初表彰台の地で上位を狙う

2009年F1第10戦　ハンガリーGP　プレビュー
T.グロック初表彰台の地で上位を狙う

2009年7月20日（月）

日時:7月26日（日）日本時間午後9時
第10戦　（全17戦）
開催地：ブダペスト／ハンガロリンク
距離：4.381　km　（70周）
最速ラップタイム：　1分19秒071（2004）
歴史：
ハンガリーで初めてF1世界選手権が開催されたのは1936年だが、2回目が行われたのは、それから50年後の1986年。それ以降、ハンガリーGPに定着し、ハンガロリンクでの開催は、今年で24回目を数える。

　パナソニック・トヨタ・レーシングは今週末、東に向けヨーロッパを横断。ブダペスト郊外のハンガロリンクで開催されるハンガリーGPに臨む。チームは、着実に進歩を続けるために、進化したリアウィングを含む、新たなアップグレードパッケージを投入。14のコーナーが点在する低速サーキットの特徴に合わせ、スーパーソフトとソフトという、連続する2種類のコンパウンドのタイヤを使う。近年、ハンガロリンクでは好成績によりポイントを獲得しており、チームが過去に参戦した4戦全て、予選と決勝でトップ6入りを果たしている。ティモ・グロックは、昨年の決勝で、粘り強い走りを見せ2位でチェッカーを受け、F1での初表彰台を獲得した嬉しい思い出がある。ラルフ・シューマッハーが2005年に3位を記録したのに続き、昨年のグロックの2位は、トヨタがハンガリーで飾った2度目の表彰台だった。今回もチームは、好成績を狙う。

ヤルノ・トゥルーリ 　：　カーナンバー9
「ブダペストを訪れるのは好きで、私にとってハンガリーは、楽しめるGPのひとつ。ドライバーの立場から見たハンガロリンクは、1周の長さはとても短いものの、コーナーが多めでコース幅も狭いコースなので、挑戦しがいがある。F1開催コースの中では、高速サーキットではないかもしれないが、ハンガロリンクでの運転は実はとても楽しい。ただし、ラインを外すと、ひどい目に遭うから、最後まで集中力を保って運転しないといけない。ドイツGPを終えた現時点では、複数のチームが混戦状態で、ハンガリーで何が起こるか予想するのは難しい。フリー走行、予選、決勝と、トラブルもなくスムーズに行けば、競争力を発揮できるはずだ。ニュルブルクリンクで私たちは、高いパフォーマンスを持ちながら、その実力をレース結果に結びつけることができず、とてもフラストレーションを感じた。ハンガリーでは、上位でフィニッシュしてポイントを獲得し、ドイツGPの分まで巻き返したい」

ティモ・グロック 　：　カーナンバー10
「言うまでもなく、昨シーズン、表彰台に上ったハンガリーは、私のキャリアの中で、特別なレースだ。これまで、何度か高ポイントを獲得しているが、初めての経験は昨年のハンガリーだった。今年もまた、競争力の高さを見せつけて、勢いをつけたい。私は前向きな気持ちで、再度、ポイントを挙げることができると信じている。ドイツGPでは、ポイント圏内にわずかに届かず、特に地元のファンの前で行われたレースだったので、残念だった。しかし、ピットスタートにも関わらず、11もポジションを上げたことから分かるように、私たちは、もっと上位でフィニッシュするポテンシャルを持っている。ここ数戦の結果から、今週末の目標の1つは、予選で完璧なラップを刻むことだ。今年、各ドライバーのラップタイム差はとても小さく、自分の実力全開のペースから、ほんの少しでも遅れると、順位がいくつか下がり、レース展開が難しくなる。私たちは精一杯頑張るので、本来の速さを必ず取り戻すことができると思う」

パスカル・バセロン 　：　シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
「ハンガリーGPを期待感とともに楽しみにしている。ごく少数の超低速コーナーのほか、主に中速コーナーで構成されるハンガロリンクの平均速度は低いが、多くのダウンフォースが必要だ。ブレーキにとても負担がかかるトラックで、ブレーキングの安定性と冷却力への要求度が高い。また、タイヤに関しては、グリップが低い路面にもかかわらず、中低速のコーナーリングも多く、タイヤのグリップと耐久性のマネジメントが重要だ。タイヤは通常、硬めのコンパウンドのタイヤを使えばグリップ不足に、一方、軟らかめのコンパウンドでの走行では、著しいタイヤのタレに苦しむことがあるが、ブリヂストンが今回は、スーパーソフトとソフトという連続するスペックを組み合わせてきたので、こうした状況を避けられそうだ。今週末の気温は高くなりそうだが、私たちのクルマの冷却効率は素晴らしいので、空力性能を見直すことなく、高めの気温に上手く対処できるだろう」