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投稿日: 2010.07.25 00:00
更新日: 2018.02.23 11:37

ウィル・パワーが今季6回目、2年連続のPP獲得/ホンダ


July 24 2010, QUALIFYING
IZOD IndyCar Series Edmonton Indy

2010年7月24日(土)
予選
開催地:カナダ アルバータ州エドモントン
会場:エドモントン・エアポート・サーキット(全長1.973マイル)
天候:快晴
気温:28~29℃

ウィル・パワーが今季6回目、2年連続のポールポジション獲得
武藤英紀は11番手、佐藤琢磨は13番手

 2010年のIZODインディカー・シリーズはシーズン中盤にロードレース5連戦をスケジュールしているが、その2、3戦目はカナダでの2連戦である。第1戦はカナダ最大の都市であるトロント、第2戦はカナダで2番目に人口の多いアルバータ州エドモントンが舞台となる。今年で3回目の開催を迎えるエドモントンでのレースは、ダウンタウンの空港を使ったコースで行われる。高速コーナーが連続するコースでは、スリリングなハイスピードバトルが展開される。

 走行初日にはプラクティスセッションが2回あり、2日目の土曜日は3回目のプラクティスと、3段階で争われる予選が行われ、ウィル・パワー(Team Penske)が1分00秒7126というすばらしいラップタイムで今季6回目、エドモントンでの2年連続ポールポジション獲得を成し遂げた。惜しくも2番手となったのは、パワーのチームメートであるエリオ・カストロネベス。2人の差はわずか0.0765秒だった。

 フロントローはTeam Penskeが独占したが、スコット・ディクソンが3番手、ダリオ・フランキッティが4番手と、Chip Ganassi Racingのチャンピオンコンビはグリッド2列目から逆転優勝を狙う。予選5番手はライアン・ブリスコー(Team Penske)、予選6番手は今季初めて予選のファイナルステージへと進出したE.J.ヴィソ(KV Racing Technology)だった。

 武藤英紀(Newman/Haas Racing)は、走行初日にはグリップ不足に苦しんでいたが、予選日のプラクティスでスピードアップ。予選の第2ステージへと進出し、11番手となった。今シーズンのロードコース自己ベストタイの成績だ。

 その一方で佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、走行初日に5番手につける滑り出しのよさを見せていながら、予選第2ステージへの進出を果たせなかった。第1ステージで組み入れられたグループにTeam Penskeのドライバー3人が入るなど、明らかに強豪が多く存在したことも影響し、7番手となって予選第1ステージでの敗退となったのだ。佐藤の明日のスターティンググリッドは13番手と決まった。

 予選のファイナル進出こそ逃したが、スイス人女性ルーキーのシモーナ・デ・シルベストロ(HVM Racing)がキャリアベストとなる予選7番手の成績を記録した。カナダ人ドライバーはポール・トレイシー(KV Racing Technology)が15番手、アレックス・タグリアーニ(FAZZT Race Team)が19番手につけた。

コメント
ウィル・パワー(ポールポジション)
「今回もポールポジションを取れてうれしい。エドモントンはオーバーテイクの難しいコースだけに、フロントローからのスタートは大きなアドバンテージになる。さらに、シリーズポイントをまた1点稼ぐこともできた。作戦をミスしなければ、昨年のように比較的楽に勝つこともできるだろう。しかし、明日のレースも長いので一切の油断はできない。チャンピオンシップを手に入れるためにも今後も勝利を重ねていきたい」

エリオ・カストロネベス(2番手)
「とてもよいアタックを行っていたが、小さなドライビングミスを犯してしまった。このコースでは一切のミスは許されない。パワーはとても速く、彼が我々のチーム全体を向上させている。彼が思いきりプッシュし、私も全力を出しきってプッシュすることで、マシンからさらに高い実力が引き出されている。残念ながらポールポジションを逃したが、2番グリッドからなら優勝は十分に可能だ」

スコット・ディクソン(3番手)
「我々のチームは、2台ともマシンバランスで苦労し、自分たちでも驚くぐらいにセッティングが異なる方向へ進展していった。予選に臨んだ我々のマシンは、完全に逆といっていいぐらいのセッティングが与えられていた。それでも2人とも予選で好タイムを記録できた。チーム全体としてのパフォーマンスは決して悪いものではなかったわけだ。予選用よりもいいセッティングで決勝を走るのが今年の我々のパターンなので、明日のレースは優勝を目指して戦うことができると思う」

武藤英紀(11番手)
「昨日から今日に向けてセットアップを大きく変更し、プラクティス3回目の路面に多くのドライバーたちが苦しむ中、我々はよいフィーリングをつかむことができました。そこからは大きなセッティング変更をしないで予選に臨んだのですが、ハードとソフト、2種類あるタイヤの差が大きく、タイムを出せるソフトに合ったセッティングを思った通りによくすることができませんでした。予選の第2ステージでソフトの2セット目を投入したのですが、小さく変更したセッティングが自分たちの考えとは逆の効果を発揮し、タイムを縮めることはできませんでした。しかし、その最後のセッティングは決勝レースに適したものだったと思うので、明日のレースを楽しみにしています」

佐藤琢磨(13番手)
「非常に悔しい結果です。暑くなった予選を走り出してみると、ハードコンパウンドのプライマリータイヤでの感触がよくありませんでした。ソフトコンパウンドのオプショナルタイヤにスイッチする際にセットアップも変更し、大部分のリカバーはできました。第2ステージに進めていたら、路面もよくなっていましたし、もっとラップタイムを縮めることができたと思います。精一杯、やれることはやりました。しかし、コンマ1秒届きませんでした。すごく残念です。周りに比べ、伸びがあと少しだけ足りませんでした」

ロジャー・グリフィス|HPD テクニカル・ディレクター
「予選の第1ステージは、第1グループが明らかに厳しいメンバーになっていた。パワーはさらに速さを増しており、ロードコースチャンピオンに向かって一直線という感じだ。エドモントンの予選ではデ・シルベストロがすばらしい走りを見せ、第1ステージをトップで通過し、第2ステージでも奮闘して予選7番手となった。HVM Racingは小さなチームだが、大規模なチームに匹敵する走りを実現していた。佐藤琢磨は3回のプラクティスでスピードを見せていたものの、予選直前のプラクティスでスピンし、エンジンが逆回転したためにダメージが心配され、エンジン交換を行った。そのため、彼のマシンはプラクティスと完全に同一のサスペンションセッティングとはなっておらず、パフォーマンスに影響が出ていたのかもしれない。予選後にエンジン交換を行えば、グリッドを手放す必要に迫られるため、彼のチームは予選前のエンジン交換を決断した」


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