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投稿日: 2012.09.27 00:00
更新日: 2018.02.16 11:38

ポルシェ、パナメーラ・スポーツツーリスモを公開


プレスインフォメーション
2012年9月27日

未来のスポーツカーを示唆するポルシェのコンセプトカー

スポーティーで機能的かつ効率的:パナメーラ スポーツツーリスモ

日本. ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)が発表したコンセプトカー、パナメーラ スポーツツーリスモは、驚くほどインテリジェントで効率的なドライブテクノロジーを備えており、明日のデザインにおける方向性を示唆しています。このスポーツツーリスモには、次世代ハイブリッドドライブと進化したスポーティーなボディコンセプトが融合された新しいアイデアが与えられており、ポルシェのパフォーマンスと広範囲に及ぶ日常での実用性を兼ね備えた車となっています。

さらに進化したデザインにより強調されたスポーツ性と機能性を備えたボディ
 パナメーラ スポーツツーリスモのボディコンセプトは、ポルシェのスポーツカーの未来の可能性を示唆しています。短いオーバーハングと広いトランクリッドを備え、スポーティーでしかも機能的です。このコンセプトカーは、高級車のボディサイズと上質な車内快適性を備え、全幅が1,990mm、全高が1,401mm、そして全長が4,950mmとなっています。インジケーターライトとポジションライトはC-ブレードと呼ばれるC形状のライティングユニットに内蔵され、フロントエンドの大型エアインテークに組み込まれています。そしてこのユニットが革新的なデザインの4灯式LEDヘッドライトとともに、このコンセプトカーのフロントエンドのデザインを特徴づけています。

 滑らかで引き締まったエクステリアに目を向けると、そこには従来のドアミラーはなく、代わりにコックピットのディスプレイに画像を表示する2台のカメラがサイドエアアウトレットに搭載されています。リア廻りは、ポルシェの特徴をすべて残しながら完全に新しいデザインになっています。LEDテクノロジーが採用されたリアライトとテールライトパネルには立体的な“Porsche"エンブレムが配され、4灯式LEDリアライトの間にはブレーキライトが配されています。またルーフエンドを形成するカーボン製アダプティブリアスポイラーがダウンフォースを改善します。

 リキッドメタルブルーの新しいボディカラーは液体金属のような輝きを放ち、流麗なボディラインをさらに強調しています。デュアルスポークデザインのホイールはツートンカラーで、ブレーキキャリパーはアシッドグリーンに塗装されています。ホイールのハブロックが、あらゆるポルシェの原点であるモータースポーツを彷彿とさせます。両サイドの“e-hybrid"エンブレムはこの車のドライブコンセプトを示し、リアのアシッドグリーンで囲まれた“Sport Turismo"の文字がこの車のコンセプトを強調します。エレクトロクロマティックガラス製トランクフロアの下に圧延アルミのバッテリーハウジングが搭載され、スイッチを押すとエネルギーソースの周囲がアシッドグリーンに点灯します。

ポルシェのプラグインハイブリッドテクノロジーを表す“e-hybrid"
 フロントフェンダーの“e-hybrid"エンブレムによって象徴されるパナメーラ スポーツツーリスモのドライブテクノロジーは、プラグインハイブリッドの次の開発ステップを示しています。電気パワーグリッドによる新しい充電機能が、さらにハイパフォーマンスになったコンポーネントに統合されています。このコンセプトカーの総出力は416PS(306kW)で、電気モーターモードのみで最高速度約130km/h、航続距離30km以上の性能を誇ります。さらにこのスポーツツーリスモは、燃費性能(新欧州走行サイクル基準)に優れており、100 km あたりの燃料消費量(総合)は3.5リッターを下回り、またCO2排出量も82g/km未満となっています。

 パナメーラ スポーツツーリスモのドライブシステムは、ポルシェがすでにパナメーラS ハイブリッドとカイエンS ハイブリッドに採用しているパラレル方式フルハイブリッドシステムをさらに進化させたシステムです。新型の電気モーターは、現在のポルシェ ハイブリッドドライブの約2倍に当る約70kW(95PS)を発生し、さらにスーパーチャージャー付3リッター V型6気筒エンジンは、245kW(333PS)のパワーを生み出します。その協調作動により0-100 km/h加速は 6秒以内で駆け抜けます。

外部充電機能付きリチウムイオンバッテリーによるパワーパック
 スポーツツーリスモe-hybridの電気パワーパックには、パナメーラとカイエンのハイブリッド車に搭載されているニッケル水素バッテリーと同サイズでありながら、数倍のパフォーマンスを誇るリチウムイオンバッテリーが搭載されています。9.4 kWhの容量と高出力により、エンジンを使用しない時にも鋭い加速や、電気モーターのみによる長い航続距離および高速走行を可能としています。

 e-hybridによるデフォルト作動モードは、電気モーターのみによる走行を優先しますが、ドライバーがステアリングホイールの専用ボタンを押してそれを解除することもできます。さらにドライバーは、ハイブリッドモードで作動しているときにステアリングホイールのボタンを押してe-chargeモードを選択し、高電圧バッテリーを充電することもできます。これは特に高速道路を走行した後、電気モーターモードのみでCO2を排出させないで市街地を走行するときなどに便利です。e-chargeモードにすると、ロードポイントがシフトされ、これによりエンジンがバッテリーを充電し、同時に合理的なエネルギーマネージメントが行われます。

 液冷リチウムイオンバッテリーは、走行中に充電されるだけでなく、プラグインハイブリッドとして、車両の充電インターフェースを介して外部電源から2.5時間以内(電源により変動)に充電することができます。コンセプトカーのプラグインシステムは、あらゆる側面から系統的に考えられており、車庫に設置された標準的な家庭用電源(AC)に対応しています。

見やすく斬新なメーター類およびスイッチ用タッチディスプレイ
 スポーツツーリスモのインテリアは、最も純粋なスポーツカーの未来をテーマに考えられ、可能な限りコンパクトに、そして必要なものをすべて備えています。従来のメーターの代わりに大型のTFTセンターカラーディスプレイが運転席前方に取り付けられており、タコメーターをはじめ、走行データやナビゲーションまで、車両情報を必要に応じて呼び出したり表示させたりすることができます。このディスプレイの左右にはモニターがあり、“ドアミラー"カメラからの画像を表示します。2個のチューブ型補助ディスプレイには、電気モーターのみの走行やその他機能など、ハイブリッド専用の走行状況についての情報が表示されます。メータパネルのパワーメーターはアシッドグリーンに点灯し、2つの駆動ユニットの総合のシステムパワーを表示します。

 左側にあるカラーディスプレイのスイッチにタッチすると、e-hybridがスタートします。始動用スイッチがステアリングの左側にあるのはポルシェの特徴のひとつです。せり上がるセンターコンソールに取り付けられたブラックパネルテクノロジー採用の新型タッチディスプレイにはスイッチ類が内蔵されており、e-hybridやその他機能のコントロールセンターとしての役割を果たします。ドライバーは、このディスプレイからスマートキーを介してハイブリッドドライブを操作し、最大限のドライビングプレジャー、最大限のパフォーマンス、そして最大限の効率性を選択することができます。さらに、オートマチッククライメートコントロール、シート調節、照明、リバースカメラ、ポルシェ・コミュニケーション・マネージメントシステム(PCM)の機能など、あらゆるドライビングインジケーターやコントロール機能についても、マルチタッチ機能で直覚的に操作することができます。

スマートフォンアプリを介した広範なコミュニケーションと操作
 パナメーラ スポーツツーリスモには、カスタマイズされたコミュニケーションのための完全に新しいオプションが用意されています。ドライバーは、携帯電話のオンラインサービスを利用してスマートフォンのアプリで主要な車両情報へのアクセスや操作ができます。携帯電話の充電コントロールには、バッテリーの一定時間内の充電量や充電に必要な予想時間が表示されます。さらに充電タイマーで、ユーザーが充電時間を決めることもできます。また携帯電話で、例えば走行前にエアコンをオンにし、家庭電源からの電気で車内温度を適切に調節するなど、車内を事前に設定することもできます。

仕様:ポルシェ パナメーラ スポーツツーリスモ (コンセプトカー)

ボディ:
4シータースポーツツーリスモ、4ドア、トランクリッド

パワートレイン:
パラレル方式フルハイブリッドシステム
3リッターV型6気筒エンジン(スーパーチャージャー付)
電気モーターとクラッチで構成されるハイブリッドモジュール
後輪駆動

出力:
V型6気筒エンジン:245 Kw(333 PS)
ハイブリッドモジュール:約70 kW(95 PS)
総出力:306 kw(416 PS

サスペンション:
フロント:ダブルウィッシュボーン
電動パワーステアリング
リア:マルチリンク

寸法:全長4,950 mm、全幅1,990 mm、全高1,401 mm

バッテリー:
リチウムイオンバッテリー(容量:9.4 kWh)、
家庭用電源対応プラグイン充電システム

最高速度(電気モーターのみ):
約130 km/h、加速: 0 – 100 km/h 6.0 秒以内

燃費(NEDC)::
総合\t3.5 ℓ 未満 / 100 km

CO2 排出量 :
総合\t 82 g/km 未満
航続距離(NEDC):\t
電気モーターモード\t30 km 以上

充電時間:\t
最大2.5 時間

(※ 仕様は国により異なることがあります)


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