ル・マン/WECニュース

投稿日: 2012.05.08 00:00
更新日: 2018.02.16 08:51

ポルシェ、WEC第2戦スパでクラス優勝を飾る


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プレスインフォメーション\t2012年5月08日

世界耐久選手権第2戦、ベルギー/スパ・フランコルシャン

ポルシェがアルデンヌの激戦を制す

ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)は、ル・マン(LMS)24時間の前哨戦ともいえる世界耐久選手権(WEC)第2戦を優勝で飾りました。

 神経がすり減るような激しい終盤の末、フェルベマイヤー・プロトン・チームから参戦したポルシェのワークスドライバー、マルク・リーブ(ドイツ)/リヒャルト・リーツ(オーストリア)組がスパ・フランコルシャンで開催された6時間におよぶレースのGTE Proクラスを制しました。これは、新型ポルシェ911 GT3 RSRにとって世界耐久選手権(WEC)での初勝利となりました。また、GTE Amクラスでも、IMSAパフォーマンスチームのドライバーを務めたフランス人のニコラ・アルマンド、ライモン・ナラックおよびアンソニー・ポンが、ベルギー伝統のテクニカルコースで139周を走り抜き、ポルシェがクラス優勝を飾りました。

 アルデンヌの観衆は、心臓が止るようなフィナーレを目撃することになりました。新たに始まった世界耐久選手権(WEC)の欧州初戦は、ドラマと興奮に溢れたレースとなりました。ポルシェのワークスドライバーであるリヒャルト・リーツはフェラーリに対するわずかなリードを全力で守り抜き、見事なドライビングで後続を退けわずか0.6秒差のクラストップでフィニッシュラインを通過しました。ワークスドライバーの同僚マルク・リーブは、ウエットコンディションでのスタート後1時間でリードを奪いました。オーストリア人のリーツとドイツ人のリープは、セブリング開幕戦での2位に続き、この新たなロングディスタンスレースにおける初優勝を飾りました。

「最後の数周は本当に厳しかったです。コースは混み合い、2回ドライバー交代をしていましたが、タイヤは交換していませんでした。しかし、本気でプッシュしているときはタイヤのことばかりを気にしているわけにもいきません。最後の方は、毎回、周回数を数えていました」とリヒャルト・リーツが話しています。「もちろん、私達にとってあの2回のコーションフェーズは有り難くありませんでした。大きくタイムをロスしましたから。あれがなければ、もう少し余裕をもってチェッカーを受けられたと思います。私達はしばらく勝ちがなかったので、そろそろ優勝しておきたいところでした。この勝利は、ポルシェ、私達、そしてもちろんチームにとって重要な1勝です。今日、私達のチームは完璧な仕事をしました」。

 今回の勝利は、作戦の勝利でもありました。激しい雨の後、コースは部分的にウェットとなっていたにもかかわらず、チームはドライになりかけているコースにマルク・リーブをハードレインタイヤで送り出します。この選択がよい結果を生みました。「明らかに避けられないリスクは常にあるものですが、今回は上手くいきました」とマルク・リーブが説明します。「他のどのライバル達より早く私達がスリックに交換したという事実も、私達に有利になりました。これによってライバル達に対して大きくタイムを稼ぐことができ最初の2時間で十分なリードを広げることに成功、最終的にはこれが勝利につながりました」。

 GTE Amクラスでは、ポルシェ チームが1-2フィニッシュを決めています。優勝したのは、フランス人のニコラ・アルマンド/ライモン・ナラック/アンソニー・ポン組です。このチームは今シーズン、欧州のル・マン・シリーズに集中し、このレースにはスポット参戦したため、ポイントは与えられません。フェルベマイヤー・プロトン・チームが投入したポルシェ911 GT3 RSRの2号車をドライブするチームオーナーのクリスティアン・リード(ドイツ)と彼のイタリア人チームメート、ジァンルカ・ローダおよびパオロ・ルベルティは初戦の優勝に続き、2位に入っています。これにより、フェルベマイヤー・プロトン・チームは全ポイントを獲得、チームトロフィーにおけるリードをさらに広げることに成功しました。

「今回はすばらしいレースをすることができ、ル・マンに向けてのよい準備ができました」とクリスティアン・リードがコメントしています。これに、ポルシェ カップの勝者であるジァンルカ・ローダが「絶好のシーズン滑り出しです。次は1年でもっとも重要なレースであるル・マンです。これからは、ル・マンに完全集中します」と続けています。

 ル・マン(LMS)24時間は、世界耐久選手権(WEC)の第3戦として6月16日/17日に開催されます。

レース結果
GTE Proクラス
1. リーブ/リーツ組(ドイツ/オーストリア)ポルシェ911 GT3 RSR、144周
2. フィジケラ/ブルーニ組(イタリア/イタリア)、フェラーリF458イタリア、144周
3. メロ/マコヴィエッキ組(ブラジル/フランス)、フェラーリF458イタリア、143周
4. ベルトリーニ/ベレッタ組(イタリア/モナコ)、フェラーリF458イタリア、141周

GTE Amクラス
1. アルマンド/ナラック/ポン組(フランス/フランス/フランス)、ポルシェ911 GT3 RSR、139周
2. リード/ローダ/ルベルティ組(ドイツ/イタリア/イタリア)、ポルシェ911 GT3 RSR、139周
3. ペラッツィーニ/チオチ/グリフィン組(イタリア/イタリア/イギリス)、フェラーリF458イタリア、138周
6. カマティアス/パルッタラ/ダニエルス組(スイス/フィンランド/イギリス)、ポルシェ911 GT3 RSR、134周

ポイントスタンディングス
世界選手権マニュファクチュアラーGTEクラス(Pro/Am)
1. ポルシェ、68ポイント
フェラーリ、68ポイント
3. シボレー、30ポイント

チームトロフィーGTE Proクラス
1. AFコルセ(フェラーリ)、44ポイント
2. フェルベマイヤー・プロトン(ポルシェ)、43ポイント
3. アストンマーチンレーシング(アストンマーチン)、15ポイント

チームトロフィーGTE Amクラス
1. フェルベマイヤー・プロトン(ポルシェ)、50ポイント
2. ラルブル・コンペティション(シボレー)、26ポイント
3. AFコルセ/ウォルトリップ(フェラーリ)、12ポイント


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