更新日: 2018.02.16 07:59
新ポルシェ911GT3 RSR、大きな成功でデビュー
プレスインフォメーション\t2012年3月19日
世界耐久選手権/アメリカン・ル・マン・シリーズ第1戦、米国セブリング
ニュー911 GT3 RSRが大きな成功でデビューを飾る
ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)の新たなGTレーシングマシン、ポルシェ911 GT3 RSRは、セブリング・インターナショナル・レースウェイで世界耐久選手権(WEC)およびアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)の第1戦として開催されたセブリング12時間レースにおいてそのデビューを大きな成功で飾りました。
フェルベマイヤー・プロトン・チームの911 GT3 RSRをドライブしたポルシェのワークスドライバー、マルク・リープ(ドイツ)/リヒャルト・リーツ(オーストリア)/パトリック・ピレ(フランス)組は、フロリダで開催されたこのロングディスタンス・クラシックレースのGTE Proクラスで2位入賞を果たし、新たに始まった世界耐久選手権において今後を大いに期待させるスタートを切ったのです。
「2位はすばらしい結果です。スタートから私達の911 GT3 RSRは高い信頼性を発揮しました。これはとてもポジティブなことです」とマルク・リープが話しています。「しかし、自力で勝つにはスピードが足りませんでした」。予選でコックピットの温度がレギュレーションを1度上回っていたため、後方からのスタートとなったリヒャルト・リーツは、「私はレースの展開にとても満足しています。12時間を通して、私達の911にはテクニカルな問題は何ひとつ発生しませんでした。これは言うまでもないことですが、新型車両のデビュー戦ではそうそうあることではありません」。
クリスティアン・リード(ドイツ)と彼のイタリア人チームメートのジァンルカ・ローダおよびパオロ・ルベルティは、すばらしい成績でシーズンのスタートを切りました。彼等は、フェルベマイヤー・プロトン・チームのポルシェ911 GT3 RSR(2011年モデル)2号車でGTE Amクラス優勝を果たしたのです。「パワーステアリングの故障のため、レース終盤の1.5時間はパオロが大苦戦していましたが、終わってみれば。完璧なシーズンの始まりでした」とリードがコメントしています。
セブリング・インターナショナル・レースウェイで開催されたこの伝統ある12時間レースで、アメリカン・ル・マン・シリーズのシーズンも開幕しました。ポールミラーレーシングのニューポルシェ911 GT3 RSRに搭乗したサシャ・マーセン(ドイツ)/ブライス・ミラー(米国)/ロブ・ベル(イギリス)組は、GTクラスで5位に入賞しました。また、フライングリザードモータースポーツ911のセズ・ニーマン/ダレン・ロー/アンディ・ラリー(すべて米国)組は、7位でチェッカーを受けました。
この他、2台のニューポルシェ911 GT3 RSRにとって、「サンシャインステート」と呼ばれるフロリダで開催されたデビュー戦は、完璧な結果とはなりませんでした。ブライアン・セラーズ(米国)およびマルティン・ラジンガー(オーストリア)と組んだポルシェのワークスドライバーであるウォルフ・ヘンツラー(ドイツ)は9位に留まりました。予選では、彼等のファルケンタイヤチームはエンジンを載せ換えなければならないハプニングに見舞われ、メカニック達はこれを記録的な早業でこなしたものの、レースでは1周遅れでのスタートとなりました。フライングリザードのポルシェ 2号車に乗り込んだヘンツラーのワークスドライバーの同僚、イェルク・ベルクマイスター(ドイツ)、パトリック・ロング(米国)およびマルコ・ホルツァー(ドイツ)にとっても、同様に厳しいレースとなりました。フォーメーションラップで、彼等のポルシェのリアにフェラーリが衝突し、大幅な後退を強いられました。しかし、このような逆境に見舞われながらも激しい追い上げの末10位に入賞し、チャンピオンシップに向けて貴重なポイントを稼ぎました。
「私達のクルマは、予選よりレースの方が好調でした。私達は最後まで安定して早いタイムでラップを刻みました」とウォルフ・ヘンツラーが語っています。これにマルコ・ホルツァーが続けて、「苦いレースでした。私達にとって、決勝がスタートする前にすでに終わっていましたから。ですから、私達はレースディスタンスの70パーセントをカバーしてレースをフィニッシュして、チャンピオンシップのポイントを確保することを目標にしていました」とコメントしました。
ポルシェのモータースポーツ部門のトップであるハルトムート・クリステンは、シーズンの滑り出しを肯定的に見ており、「フェルベマイヤー・プロトン・チームのGTE-Amクラス優勝、GTE-Proクラス2位という成績は称賛すべきものです。ほぼ最高の結果だと言えます」と述べています。「私は、新しい911 GT3 RSRの信頼性に大いに満足しています。予選および決勝における最速のライバル達とのタイム差に関して、パフォーマンスのバランスが原因になっているか分析を進めます。また、ポールミラーレーシングにもアメリカン・ル・マン・シリーズ5位という結果も見事なものです。私達の最強の1台がスタート前に勝利を諦めざるを得ない状況に陥ってしまったのは残念でしたが、チームの責任ではありません」。
世界耐久選手権の第2戦は、2012年5月5日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されます。また、アメリカン・ル・マン・シリーズの第2戦は、4月14日にカリフォルニア州ロングビーチのストリートサーキットで開催されます。
レース結果
世界耐久選手権
GTE Proクラス
1. ベルトリーニ/ベレッタ/チオチ(イタリア/モナコ/イタリア)組、フェラーリF458イタリア、307周
2. リープ/リーツ/ピレ(ドイツ/オーストリア/フランス)組、ポルシェ911 GT3 RSR、306周
3. ミュッケ/フェルナンデス/ターナー(ドイツ/メキシコ/イギリス)組、アストンマーチンヴァンテージ、291周
4. フィジケラ/ブルーニ/ビランダー(イタリア/イタリア/フィンランド)組、フェラーリF458イタリア、215周
5. メロ/マコヴィエッキ/バーネイ(ブラジル/フランス/フランス)組、フェラーリF458イタリア、183周
GTE Amクラス
1. リード/ローダ/ルベルティ(ドイツ/イタリア/イタリア)組、ポルシェ911 GT3 RSR、298周
2. ブレ/ジボン/ベロック(フランス/フランス/フランス)組、シボレーコルベット、297周
3. ボルンハウザー/カナル/ラミー(フランス/フランス/ポルトガル)組、シボレーコルベット、288周
4. カフマン/ウォルトリップ/アグアス(米国/米国/ポルトガル)組、フェラーリF458、283周
5. クローン/ヨンソン/ルゴロ(米国/スウェーデン/イタリア)組、フェラーリF458イタリア、265周
6. ビニー/パルッタラ/カマティアス(米国/フィンランド/スイス)組、ポルシェ911 GT3 RSR、251周
アメリカン・ル・マン・シリーズ
GTクラス
1. ハンド/ミュラー/サマートン(米国/ドイツ/米国)組、BMW E92 M3、307周
2. マグナッセン/ガルシア/テイラー(デンマーク/スペイン/米国)組、シボレーコルベット、307周
3. ギャビン/ミルナー/ウエストブルーク(イギリス/米国/イギリス)組、シボレーコルベット、307周
4. ミュラー/オーバーレン/アルツェン(ドイツ/米国/ドイツ)組、BMW E92 M3、306周
5. マーセン/ミラー/ベル(ドイツ/米国/イギリス)組、ポルシェ911 GT3 RSR、302周
6. ブラウン/シーガル/ラザロ(米国/米国/米国)組、フェラーリF458イタリア、302周
7. ロウ/ニーマン/ラリー(米国/米国/米国)組、ポルシェ911 GT3 RSR、302周
9. ヘンツラー/セラーズ/ラジンガー(ドイツ/米国/オーストリア)組、ポルシェ911 GT3 RSR、289周
10. ベルクマイスター/ロング/ホルツァー(ドイツ/米国/ドイツ)組、ポルシェ911 GT3 RSR、251周
GTCクラス
1. スイードラー/ベル/フォン・モルトケ(米国/米国/米国)組、ポルシェ911 GT3カップ、291周
2. キーン/デュモリン/マクニール(米国/カナダ/米国)組、ポルシェ911 GT3カップ、291周
3. フォークナー/ブリークモラン/ラサフェ(アイルランド/オランダ/米国)組、ポルシェ911 GT3カップ、290周