更新日: 2018.02.23 16:27
琢磨、第2戦は「一刻も早く忘れたいレース」
第2戦ルイジアナ
一刻も早く忘れたい週末
ベライゾン・インディカー・シリーズが2015年シーズン第2戦のために訪れたのは、初開催となるルイジアナのNOLAモータースポーツ・パークだった。そこでは何度もコーションとリスタートが繰り返され、最終的には予定周回数を走りきることなくレースは打ち切られたが、佐藤琢磨とAJフォイト・レーシング以上に苦しい戦いを強いられた者もおそらくいなかっただろう。
琢磨は他のドライバーに接触されたときにマシーン内部の電気ケーブルにダメージを負い、このためギアチェンジができなくなってしまう。しかも、レース終盤にダメージの修復を終えたマシーンはレースを再開できないというルールのため、琢磨はライバルたちよりも早くレースを終えることになった。
ここに至るまでもAJフォイト・レーシングにとっては失望の連続だった。それは#14ダラーラ・ホンダを走らせる琢磨だけではなく、#41のマシーンに乗るジャック・ホークスワースにとってもまったく同様だった。
「一刻も早く忘れたいレースになりました!」と琢磨。
「僕たちがこのサーキットを訪れたのはレースの1ヶ月前のことで、これは2015年スペックのエアロパッケージで走る初めてのテストでした。12月や2月にこのサーキットでテストしたチームは少なくありませんでした。このため、僕たちはサーキットのことをまだ理解していなく、車高、スプリング、ギアなどベースセットアップに関してもわからないことがたくさんあったので、とても苦しい状況でした。僕たちはシェイクダウンテストの初日に、こういったことに取り組まなければいけなかったのです。だから、あまりコンペティティブではありませんでしたが、大切なことは、このとき貴重なデータを収集し、これを続くバーバーやセブリングのテストで試すことができた点にあります」
「今年はダウンフォースが大幅に増えてマシーンのキャラクターが大きく変わりましたが、バーバーではより自分たち好みのマシーンに仕上げることができました。続いてセブリングのテストではさらにマシーンを進化させることができたので、これらのテストを終えて大きな手応えを掴んだことに僕たちは自信を深めました」
「少なくとも僕たちはそう考えていたのですが、プラクティスでNOLAを走ってみたところ、期待とはまったく異なる状況でした。路面温度も気温もテストのときよりずっと温かく、多くのホンダ・ドライバーが苦しむことになりました。僕たちは、グリップも不足していればバランスもよくないという状態で、このためいろいろなことを変更しなければいけませんでした」