更新日: 2018.02.23 15:29
琢磨「テキサスでは最高の結果を残したい」
第6・7戦 デトロイト(第6戦5月31日/第7戦6月1日)
立て続けに起きた不運
デトロイトのベルアイルで行われたインディカー・シリーズのダブルヘッダーレースで、佐藤琢磨は抜群に速かった。しかし、運の悪さでも人並みを外れていた。
どちらのレースでも好成績を収めるチャンスがあったのに、どちらのレースでも勝機は琢磨の指の間をすり抜けてしまった。レース1ではレース序盤でギアボックス・トラブルが発生し、レース2ではインディカー・シリーズでキャリア5回目のポールポジションを獲得しながら、琢磨にはまったく非のないふたつの事故に巻き込まれてしまったのである。
インディ500が終わった直後、チームはカナダ国境にほど近い島のなかに設けられた市街地コースに向かった。ここで、AJフォイト・レーシングのダラーラ・ホンダに乗る琢磨は滑り出しからまずまずの速さを示し、最初のプラクティスではトップ10に入ってみせた。
「とても忙しいスケジュールでした」と琢磨。「ダブルヘッダーレースはいつも忙しいものですが、予選前には45分間のプラクティスが2度あるだけでした。ここで上手くいけば2レース続けていい結果が残せるでしょうし、そうでなければ2レースを立て続けに失うことになります! 僕たちは比較的いいスタートを切りました。バランスが特別よかったわけではありませんが、少なくともトップ10に入ることはできました」
それでも残念なことに、琢磨は予選のセグメント2に進出できなかった。極めてコンペティティブな予選グループ内で8番手に終わったからだ。このため琢磨は15番グリッドからスタートすることが決まった。
「プラクティスの結果から考えれば、もう少しいい成績が手に入ったはずです。けれども、スケジュールに余裕がなければ、いくら何かを学び取ってもそれをテストで反映させる機会はなく、確実にパフォーマンスに繋げることはとても難しいのです。予選は朝の8時30分に始まるというタフなもので、気温が低いためにグリップは高く、空気の密度も高い状態でしたが、僕たちはグリップ不足に悩まされました。あと100分の数秒速ければセグメント2に進出できたのに、それができませんでした」