更新日: 2018.02.16 15:32
Team MACH、開幕戦岡山は粘り強く周回し17位
GT300 – No,5
マッハGoGoGo車検Ferrari458 / Team MACH
玉中 哲二 / 山下 潤一郎
マッハ車検10周年と記念すべきシーズン、Team Machはセカンドドライバーに山下潤一郎が加入し、玉中哲二、山下 潤一郎のコンビで昨年に続きフェラーリ458 GT3で参戦。過酷なシーズンの火ぶたが切って落とされる開幕戦は、岡山県東部の山間部・美作市にある岡山国際サーキットが舞台。
開幕戦に先立ち3週間前に行われた2日間の公式テストでは、2012年仕様のままであったが、まずまずの感触であったため、2013年仕様へのアップデートに期待を膨らませながら開幕戦への準備に進んでいた、チームに戻るとイタリア、フェラーリからアップデートパーツと共にエンジニアが到着し、マシンはガーレージで2013年仕様へのアップデートが開始された。
パーツは全て取り外され、モノコックから全て組み上げられるという大掛かりなアップデートでは、フロントフェンダー、リアディフューザー、リアウイングなどカーボンパーツを中心に外観にも大きな変更が行われた。
その後、FIAから3月18日付けで、2013年スペックのFIA-GT3規定車両のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)の数値が発表された。スーパーGT300クラスに出走するGT3規定車両にもこのBoPが適用されることになっており、今季の戦力差を占なう上でも非常に重要な要素なのだが、2013年仕様のフェラーリ458 GT3は、2個のリストリクターを装着するが、そのリストリクター径が43mmから38mmに変更され、さらに15Kgのウエイトハンデが追加されるという大幅な性能ダウンの方向の変更が施されることになってしまった。
2つの低気圧が発達して全国的に大荒れとなってしまったSUPER GTの開幕は昨年と同じ岡山国際サーキット。予報は的中し土曜は雨、日曜は4月とは思えないほど気温も低く波乱の開幕となった。
4月6日(土)、9:00公式練習 (天気:曇り、雨/コース:ドライからウェット)
2013年仕様へのアップデートしたフェラーリ458 GT3のシェークダウンとなった公式練習、朝からどんよりとした曇り空、路面が濡れきっていないコースはドライコンディションではあるが、雨が落ちてくるのは時間の問題という状況。玉中がスリックタイヤを装着し慎重に走りだし、コースコンディションとマシンを確認していく。
走り出しから7Lapぽつりぽつりと路面に水滴が落ち始め、このタイミングで山下へドライバー交代。2周もしないうちに雨脚はあっと言う間に強くなりドライからウェットへ、レインタイヤを装着し再びコースイン。フェラーリ458 GT3はSUPER GTへ参戦する車両としては唯一、リアタイヤに19インチのタイヤを装着する、扁平率によるタイヤの特性上、ヘビーウェットな路面ではのマシンの挙動がシビアになり、他のマシンよりさらなる慎重なドライビングが要求される。
雨足も強く、視界も悪化、コースコンディションを確認しつつ走行を続けるが、いたるところで川ができ、まともに走れない状況となり山下がピットに戻る周回、足元をすくわれた状態でスピンアウト、タイヤバリアに接触しマシンにダメージを負ってしまった。
4月6日(土)、14:00公式ノックアウト予選(天気:雨/コース:ヘビーウェット)
迎えた公式予選。今季のスーパーGTは予選は全て両ドライバーが1回ずつアタックするノックアウト方式(Q1とQ2でグリッドが決定する)で行われることになった。
公式練習でダメージを負ってしまったマシンではあったが、マッハGoGoGo車検のメカニックは懸命に修復し、なんとか公式予選に間に合わせ、無事コースへ送り出した。
土砂降りの雨というコンディションからセッション開始がディレイされ14:10から予選が開始。気温14度/路面温度15度のウェット路面の中、玉中がシグナルグリーンと共にコースイン。何度も赤旗中断となる中でアタックを試みる玉中ではあるが、ヘビーウェットなコースコンディションには相性が悪すぎとタイムを詰める事ができず、19位で予選を終えるという不本意な結果となった。
4月7日(日) 14:00 決勝82Laps (天気:晴れ、一時小雨/コース:ドライ)
4月7日(日)、前日の強い雨は上がり、時折日差しが差し込む岡山国際サーキットではあったが、気温は8度前後と4月とは思えない非常に厳しい寒さの中で迎えた、シリーズ開幕戦、SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」の決勝はドライでのレースとなった。
定刻通り14時にフォーメーションラップがスタートする、路面温度が低いのを考慮して安全のためフォーメーションラップを2Lapの後、決勝レースがスタート。マッハGoGoGo車検Ferrari458は玉中がスタートドライバーを務める。
2013年仕様へのアップデートが開幕戦直前となり、さらに初日から悪天候となってしまった為、決勝レースが実質的にぶっつけ本番となり、加えての路面温度の低さもあり厳しいレースが予想された。スタート直後からタイヤの暖まりが遅く、グリップが発生する前に後続車に先を譲ることとなり、レース序盤に順位を落とすが、今回は我慢のレースを敢行。チームの執った戦略はタイヤを温存し、前後とも無交換で走り切り上位を目指す作戦を執った。
時折霧雨のような雨がふる微妙なコンデイションやタイヤカスを拾ったことで思うようにペースが上がらず苦戦を強いられたが、他車のストップ等もあり一時は14位までポジションアップ。
レースの折り返しとなった41 Lap目にピットイン、玉中から山下へドライバーチェンジを行った。作戦通り給油とドライバーチェンジのみの素早い作業で時間を短縮し、タイヤは無交換のまま山下をコースに送り出すことに成功、ピットアウト直後はさらにポジションをひとつ上げ13位までポジションアップした。
タイヤの消耗を抑えながら、周回を続ける展開でレース終盤、厳しい走行を強いられる戦況となったが、マシンの状況にドライビングを合わせながら、粘り強く周回を重ね、結果17位でレースを終える事となった。
2013年仕様へのアップデートに合わせた2013年スペックのFIA-GT3規定車両のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)から、リストリクター径が43mmから38mmに変更され、大幅な性能ダウンもあり、開幕戦はマッハGoGoGo車検Ferrari458にとって厳しいレースとなってしまったが、リタイヤすることなく完走できたチーム力を今後に生かし、次戦へ望みます。
次戦、第2戦は3rdドライバーに尾本直史が加入し、4月28日(日)・29日(月・祝)に富士スピードウェイで開催される「FUJI GT 500km Race」に参戦します。引き続きご声援、宜しくお願い致します。