スーパーGTニュース

投稿日: 2010.05.02 00:00
更新日: 2018.02.15 19:47

【Honda】SUPER GT第3戦富士 #17 KEIHIN HSV-010(塚越広大/金石年弘組)が5位


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May 2 2010
2010 AUTOBACS SUPER GT Round 3 FUJI GT400km RACE

2010年5月2日(日)
決勝
会場:富士スピードウェイ(4.563km)
周回数:88周
天候:晴れ
気温:23℃(14:00現在)
路面温度:35℃(14:00現在)
コースコンディション:決勝/ドライ
観客:5万3100人(主催者発表)

#17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)が5位

 5月2日(日)、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいて2010 オートバックス SUPER GT第3戦「FUJI GT400km RACE」の決勝レースが行われた。

 1日(土)に行われた予選では、スーパーラップにおいて#8 ラルフ・ファーマン/井出有治組(ARTA HSV-010)が予選5番手、#17 金石年弘/塚越広大組(KEIHIN HSV-010)が7番手を獲得。#32 道上龍/中山友貴組(EPSON HSV-010)と#18 小暮卓史/ロイック・デュバル組(ウイダー HSV-010)と#100 伊沢拓也/山本尚貴組(RAYBRIG HSV-010)は、それぞれ11、12、13番手となった。

 ゴールデンウイーク4日目となる5月2日(日)は昨日に続き快晴となり、家族連れを含めた5万人以上ものモータースポーツ・ファンが富士スピードウェイに来場している。

 午前中に行われたフリー走行では、#17 KEIHIN HSV-010が5番手タイムを記録。6番手タイムの#8 ARTA HSV-010の井出選手は、GT300クラスのマシンと接触して左側面の車体にダメージを負ったが、無事に修復を済ませて決勝グリッドに並んだ。

 スタートドライバーは、5番グリッドの#8 ARTA HSV-010はR.ファーマン選手、7番グリッドの#17 KEIHIN HSV-010は金石選手、11番グリッドの#32 EPSON HSV-010は中山選手、12番グリッドの#18 ウイダー HSV-010はL.デュバル選手、13番グリッドの#100 RAYBRIG HSV-010は伊沢選手が務める。また、このレースはドライバー交代を2回行う義務が設けられており、スタートドライバーは最低でも2回のスティントを受け持つ必要がある。さらに、タイヤ交換は義務ではないため、各チームは無交換もしくは2本のみ交換などの戦術を練りながら決勝に挑んでいる。

 全37台(GT500クラス13台)のマシンは、14時にウオーミングアップランを始め、2列の隊列を組みながら次周にローリングスタートを切った。

 好スタートを切った#8 ARTA HSV-010のR.ファーマン選手は、1コーナーのブレーキングで2台を抜いて3位に浮上する。オープニングラップは、3位に#8 ARTA HSV-010、1つポジションを上げた#17 KEIHIN HSV-010の金石選手が6位、#32 EPSON HSV-010の中山選手が10位、#18 ウイダー HSV-010のL.デュバル選手が11位、#100 RAYBRIG HSV-010が12位と続く。

 3位のR.ファーマン選手は、1分37秒台のペースで2位を走るマシンの背後を走行する。4周目にバックマーカーをパスするのに手間取り、2位と約1秒の間隔となる。

 5周目の1コーナーで#18 ウイダー HSV-010のL.デュバル選手が10位に浮上し、#100 RAYBRIG HSV-010も11位となる。7周目に入ると、バックマーカーとなるGT300クラスのマシンが現れ、GT500クラスのマシンは細心の注意を払いながらラップタイムを落とさないように抜きながら走行を続ける。

 9周目にL.デュバル選手と伊沢選手が9位と10位に浮上する。9周終了時には、#32 EPSON HSV-010が早めのピットストップを敢行して、中山選手から道上選手にドライバーチェンジを行う。

 3位のR.ファーマン選手は、前車との差が約2.5秒まで離れるものの、この差を保ちながら安定したタイムを刻んでいく。15周目の3コーナーで伊沢選手がL.デュバル選手とのバトルの末に9位へ浮上する。
20周終了時点で、R.ファーマン選手はトップと2秒547差の3位。6位に金石選手、9位に伊沢選手、10位にL.デュバル選手、12位に道上選手と続く。このあたりから、トップを走る2台のマシンが接近してバトルを繰り広げ、3位のR.ファーマン選手が少し後方を走る展開となる。

 26周終了時に、9位を走行していた#100 RAYBRIG HSV-010がピットストップを敢行。41秒3の作業で4輪ともタイヤを交換し、交代した山本選手がコースに復帰する。28周目の1コーナーで、金石選手がポジションを1つ上げて暫定4位となる。金石選手は、32周終了時に1回目のピットストップを行い、47秒6の作業で塚越選手に交代した。トップ2台が1回目のピットストップを行ったため、暫定トップとなった#8 ARTA HSV-010のR.ファーマン選手は、他車より遅めの41周終了時にピットインを敢行。39秒7の作業で4輪のタイヤを交換して井出選手がコースに復帰した。この時点で、上位のチームが前輪タイヤの2本のみ交換でピット作業時間を少なくした影響もあり、#8 ARTA HSV-010は5位に後退している。

 ほぼ全車が1回目のピットストップを終えた43周時点で、#8 ARTA HSV-010が5位、#17 KEIHIN HSV-010が6位、#18 ウイダー HSV-010が9位、#100 RAYBRIG HSV-010が10位、#32 EPSON HSV-010が11位を走行する。47周終了時に#32 EPSON HSV-010は2回目のピットストップを敢行している。

 53周目の1コーナーで、#18 ウイダー HSV-010の小暮選手が8位に浮上する。57周目で5位を走行する井出選手の#8 ARTA HSV-010がGT300のマシンと接触したことにより、左フロントボディが破損してしまう。この影響により、60周目の1コーナーで#17 KEIHIN HSV-010の塚越選手が井出選手を抜いて5位に浮上する。#8 ARTA HSV-010は、次周に修復作業のためにピットガレージに入り、大きなタイムロスを喫してしまう。

 5位の#17 KEIHIN HSV-010は、65周終了時に2回目のピットストップを敢行し、タイヤ無交換作戦を行った結果、金石選手はアウトラップでポジションを1つ上げて実質4位に浮上した。最も遅めとなる72周終了時にピットストップを敢行した#18 ウイダー HSV-010も、タイヤ無交換作戦を行い、交代したL.デュバル選手が7位にポジションを上げている。

 激しい4位争いを展開していた#17 KEIHIN HSV-010の金石選手は粘る走り続けたものの、終盤に5位へポジションを下げて88周目のチェッカーフラッグを受けた。#18 ウイダー HSV-010は7位、#32 EPSON HSV-010は9位、#100 RAYBRIG HSV-010は10位で完走を果たした。応急処置を終えてコースに復帰した#8 ARTA HSV-010は、71周目の1コーナーで修復部分が再び損傷したためにマシンを止めてリタイア(62周完走扱い)に終わっている。

 この結果、シリーズポイント争いのドライバー部門において#18 小暮卓史/ロイック・デュバル組(ウイダー HSV-010)が計24ポイントを獲得して5位となった。チーム部門は、ウイダー ホンダ レーシングが計30ポイントを獲得して5位となっている。

コメント
瀧敬之介|Honda GTプロジェクトリーダー
「とても悔しい結果となりました。やはり、富士スピードウェイ仕様のセッティングが不十分だったのが敗因です。その中でも、マシンの状態がよかった8号車のアクシデントは本当に残念でした。また、17号車と18号車は2回目のピットストップでタイヤ無交換作戦を行って最後に粘りを見せてくれました。次戦のマレーシアでばん回すべく、SUGOと鈴鹿でさまざまなテストを行いたいと思っています。具体的には、今回使用したフロントサイドのバンパーアタッチメントとスタンダードのリアウイングの組み合わせを試したい。また、マレーシアの熱対策を考えたシミュレーションをしていきたいと思います。次戦は巻き返しを図るべく全力を尽くしますのでご声援をお願いいたします」

塚越広大選手(5位、#17 KEIHIN HSV-010)
「今日のレースはマシンの調子がよく、自分たちとしては満足のできる仕事ができました。スタートの段階では気温も高かったので、ミディアムタイヤを選んだのは間違いではありませんでしたが、その後は徐々に温度が下がっていったので、タイヤのアドバンテージを生かしきれませんでした。まだトップスピードではライバルに差をつけられていますが、次に富士でレースをするときには必ずばん回したいと思います。昨年のマレーシア・セパンサーキットでは表彰台に立つことができていますし、マシンのセッティングも進歩してきているので、今日の借りを返したいですね。セパンサーキットとの相性は悪くないので、HSV-010 GTのポテンシャルを発揮して戦いたいと思います」

金石年弘選手(5位、#17 KEIHIN HSV-010)
「スタートはうまくいき、順位を上げることができました。ストレートスピードの伸びは少し足りませんでしたが、セクター3などその他の部分では詰めることができたので、コーナーで追い上げる展開となりました。第2スティントを担当した塚越選手が『タイヤの状態はいい』と無線で教えてくれたので、最後のピットストップはタイヤ無交換の作戦でポジションアップを狙いました。その結果、ピットアウトの周回で38号車をオーバーテイクすることができましたが、その後の周回で抜き返されたのは悔しいですね。次戦まで時間があるので、セパンでの戦い方はこれからゆっくり考えたいと思います」


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