更新日: 2018.02.15 20:14
【アウディジャパン】Audi R8 GT、超軽量構造と強烈なパフォーマンスで本国デビュー
Audi R8 GT、超軽量構造と強烈なパフォーマンスで本国デビュー
● 高性能スポーツカーAudi R8の限定生産トップバージョン
● 100kgの軽量化、カーボンファイバーを多用したボディパーツ
● 560PSを発生するV10 FSIエンジン、0〜100km/h加速は3.6秒
● 年内に生産開始。日本市場導入時期および台数は未定
2010年5月1日、インゴルシュタット発:
さらにパワフルに、軽量に、より速く。アウディは、高性能スポーツカー Audi R8の限定生産バージョン、Audi R8 GTを発表。搭載されるV型10気筒5.2リッターエンジンの出力は、560PS (412kW)にまで引き上げられ、車重は約100kg軽量化されました。Audi R8 GT の0〜100km/h加速は3.6秒、最高速度は320km/hです。
高性能スポーツカー Audi R8は、誕生時から大きな賞賛を受けました。これは、「ワールドパフォーマンスカー」賞を受賞したAudi R8(2008年)とAudi R8 V10(2010年)、ならびに初年度に23戦を制し、3つの選手権タイトルを手にしたレースカー Audi R8 LMS、全てのAudi R8に言えることです。そして今、レースカーの遺伝子が街を走りはじめます。R8 GTの登場です。全世界でわずか333台の限定生産。シフトレバーノブに配したバッジには、それぞれの製造番号が刻まれます。
軽量構造の一貫した採用:100kgを削減
量産モデルであるAudi R8 5.2 FSIクワトロは、アウディの軽量構造哲学を理想的に実現した例です。アルミニウム製のアウディスペースフレーム(ASF)ボディの重量は、わずか210kgしかありません。エンジンフレームは超軽量なマグネシウム製です。R8 5.2 FSIクワトロ(標準モデル)の車重は、ASFボディの採用によって1,625kgに抑えられています。このため、さらなる大幅な軽量化を行うことはエンジニアにとって大変困難な作業でした。しかし車両のあらゆる側面を検討対象とし、入念な作業を行ったことで、R8 GTの最終的な車重は1,525kgにまで絞り込まれました。
Audi R8 GT (欧州仕様車)
息を呑むほどにパワフル:560PS (412kW) 5.2 FSI
レッドに塗装されたシリンダヘッドカバーが特徴の改良型V10エンジンにより、Audi R8 GTは息を呑むパフォーマンスを見せます。0〜100km/h加速はわずか3.6秒。0〜200km/h加速は10.8秒です。その加速は、最高速度である320km/hに到達するまで衰えることはありません。
ハンガリーのジュール工場において、手作業で組み上げられるR8 GT搭載のV10エンジンは、最高出力が35PS引き上げられ、5,204ccの排気量から560PS (412kW)を叩き出します。最大トルクは6,500rpmで540Nm(398.28 lb-ft)を発生、標準仕様と比較してトルクは10Nm増加しています。クランクケースには軽量で強靱なアルミニウムシリコン合金が使用され、エンジン重量は、わずか258kgです。シリンダ挟角は90°、潤滑方式は効率の高いオイルポンプモジュールを使用するドライサンプです。いずれも、低重心化をもたらし、ドライビングダイナミクスの向上に貢献しています。この自然吸気エンジンは、100km走行あたり平均13.7リットルの燃料を使用します。(欧州仕様)強大なパワーを発生するエンジンとしては、きわめて高い経済性ということができます。
ドライブトレイン:妥協なきトラクション
R8 GTのギヤチェンジは、シーケンシャルマニュアルトランスミッションのRトロニックを介して行います。電子油圧式クラッチとスイッチングユニットが行う変速スピードは、熟練のドライバーをはるかに上回るもので、高負荷高回転状態でも10分の1秒以内という速さです。
クワトロフルタイム4WDシステムは、通常の運転時にはフロントアクスルに15%、リヤアクスルに85%というパワー配分を行い、Audi R8 GTの重量配分43:57と完璧なマッチングを見せます。このカップリングは、必要に応じて1000分の1秒単位で調整を行い、パワーの30%を前輪に伝える事も可能です。
より硬く精密なシャーシ
シャーシは、クラシックなレーシングデザインを踏襲。四輪すべてにアルミニウム製ダブルウィッシュボーンを装着しました。油圧作動のラック&ピニオン式パワーステアリングは、16.3:1というダイレクトな比率を与えられ、路面との接地感をきわめて精密に伝えます。ボディを最大10mm下げることができるマニュアル調整可能なコイルオーバーサスペンションは標準装備。フロントおよびリヤホイールのキャンバー角は、標準モデルよりも大きく設定されており、ハンドリングもより俊敏になりました。
ブレーキシステムには、ベンチレーション機能を備えたカーボンファイバーセラミックディスクを標準搭載。きわめて高い耐久性と耐摩擦性、軽量なシステムです。