更新日: 2018.01.29 16:54
トヨタ若手育成の勝田貴元、“世界でもっとも寒い”ラップランドラリーで3位入賞
同じく3度目のラップランドラリー挑戦となった新井はSS2で雪壁にはまってしまい、約2分のタイムロスで出遅れ。SS7ではステージ2位を獲得するなど速さをみせたが、SS11でメカニカルトラブルに見舞われて後退し、総合12位で競技を終えている。
トップ10フィニッシュはならなかったものの、新井は「今回はペースノートを簡素化したことで、走行中に余裕が生まれ、重要な情報に集中でき、とてもうまく作用しました」と収穫を明かす。
「残念ながら初日にコースオフしてしまい、最終ステージでもメカニカルトラブルによりタイムを失ってしまいましたが、自分が最も重視したのはよいペースの走りをすることでした」
勝田、新井と異なり、コドライバーとしてプログラムに参画している足立は、ヤルッコ・ニカラとコンビを継続して参戦。R4規定車ベースのスバル・インプレッサWRX STIで、格上のR5マシンを相手にSS1で総合5番手を記録する好走をみせる。
しかし、続くSS2ではフィニッシュ直前で木にヒットするアクシデントがあったほか、長距離ステージのSS4ではパワーステアリングが故障する不運もあり、初日を総合9番手で完走。
競技2日目はマシンのセッティングを変更して挑み、順位を挽回。最終的に総合7を獲得している。
プログラムでチーフインストラクターを務めるヨウニ・アンプヤは「アークティック・ラップランドラリーはレッキの回数に制限がないから、今回ペースノートの表現に変更を加えた我々のクルーにとっては有益だった」と語っている。
「勝田と新井はプログラム4年目となり経験も増えてきており、今年は結果・パフォーマンスにおいても成長が見られることを期待しているが、今回早くもそれが実現した」
「この高速ラリーで勝田が見せた安定性レベルを保つことは容易なことではない。足立も着実な成長を見せてくれた。学べば学ぶほど、新しい発見が増える」
「次のラリー・スウェーデンでは、ここで学んだことを皆が実践してくれると期待している」
勝田、新井、足立が挑む次のイベントは、2月9~12日に開催されるWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデン。ラップランドラリー同様のフルスノーイベントだ。
3組ともフィエスタR5での参戦を予定しており、ニカラ/足立組にとっては格上のR5マシンで挑む初めてのイベントとなる。