更新日: 2018.07.06 19:46
WRC:コスト削減案の一環として”F1スタイル”の合同テスト導入を検討へ
「ルートの固定は仕方ないが、ひとりのドライバーのみという制限は好きじゃない。それでも年々、コストは馬鹿馬鹿しい額にまで膨らんでいる」と語るミルナー。
「でもターマックでなら、我々もF1スタイルのテスト形態を取り入れることが可能だと思う。いつくかのチームが集って面白いテストができるだろうし、地域の特色を備えた代表的なステージを4本ほど設定すれば、それをみなで共有しローテーションしながらのテストもできるだろう」
「その道路占有のコストは全員で分担することも可能で、プロモーターとしてはファンに新たな要素を提供できる可能性も広がる。そのテストから次のラリーに向け、観戦を手助けするようなチームのパワーバランスを判断する材料も暴露されるだろうからね」
「同時に、FIAはWRC2に参戦するチームが現状どれだけのテスト機会を割いているかに関して、中長期的な視野を持つ必要もあると思う」
「そのレベルでは、テストのボリュームや日数は完全にドライバーやチームの予算規模に依存しているんだ。これはシリーズそのものの枠組みを崩壊させる可能性も秘めていると思う」
「だからFIAは、WRC2に対してもトップカテゴリーと同様に合同テストの可能性を模索し、提案してみる必要がある。もちろん、カテゴリーに合わせてスケールダウンした規模でね」
FIAのラリー部会でディレクターを務めるイブ・マトンも、こうした話題に対し「テストの実施形態については議論しているテーマであり、コスト削減の可能性についてマニュファクチャラーと協力して実現に向けた努力を続けたい」とコメントしている。
「それは我々とマニュファクチャラーの双方にとって明らかなメリットだからね。我々が重視すべき原則のひとつは、ファンや観客に直接関係のないエリアでのコスト削減であり、ショーの部分での投資はこれに当てはまらない。だからテストこそ、そうした直接的なコスト削減エリアの重要なパートだと言えるね」