更新日: 2021.05.14 18:19
新エンジン投入のトヨタ、今季初のグラベルラリーに向け「準備はできている」/WRCポルトガル
ラリー・ポルトガルを迎えるにあたり、トヨタは参戦車両のヤリスWRCをアップデート。前戦クロアチアでの空力パッケージに加え、今戦ではパワーと信頼性を向上させた新エンジンを投入する予定だ。
また、事前に行われたテストでは今季初のグラベルラリーに向けてセットアップを進め、ヤリスWRCと新しいピレリタイヤとのマッチングを確認している。
「ポルトガルに戻ることができて、とてもうれしく思う」と語るのは、ポイントリーダーのオジエ。
「今回はステージの出走順が1番手となるため、厳しいコンディションでの走行が予想される。だが、ポルトガルではこの時期雨が降ることもあるので、そうなってくれることを期待している」
チームメイトのエバンスは「ここまで戦ってきたラリーと同じように、ポルトガルでも新しいタイヤに慣れながら戦うことになるだろう。事前のテストではすべてが順調だったが、本番では例年と同様に使用できるソフトタイヤの本数が少ないため、タイヤ選択に影響が出る可能性がある」と語った。
今戦、トヨタチーム内ではもっとも遅い出走順となるロバンペラは「クロアチアでリタイアした数日後に、ポルトガルの事前テストでふたたびクルマをドライブできて良かった」とコメント。
「久しぶりのグラベル走行だったから、感覚を取り戻すのに少し時間が掛かったけど、クルマと新しいグラベルタイヤのフィーリングは全体的に良かったと思う」
ターマック主体の序盤3戦を好成績で終え来週、シーズン4戦目を迎えるTOYOTA GAZOO Racing WRTのチームプリンシパルを務めるヤリ-マティ・ラトバラは、ポルトガルのグラベルラリーでも良い結果を残すことができると確信している、と述べた。
「クロアチアのターマックで我々は良い結果を残したが、これからしばらく続くグラベルラリーに向けても準備はできている」
「通常、ポルトガルのステージは道の表面が砂で覆われているため、午前中のステージで最初に走行するクルマにとっては非常に滑りやすい路面となる。午後になるとタイヤのグリップは高まるが路面が荒れてくる場所もあり、それがクルマやタイヤにとっていかに厳しいことであるかを過去に見てきた」
「セブ(セバスチャン・オジエ)は選手権のリーダーであるが故に出走順が1番手となり、かなり難しい挑戦になるが、きっと最善を尽くしてくれるはずだ。エルフィン(・エバンス)の出走順はセブよりも少し良く、カッレは3人の中でもっとも有利な出走順なので、きっと他の選手と渡り合えるだろう」
「チームは2、3週間前にポルトガルでテストを行い、ピレリの新しいハードおよびソフトコンパウンドのタイヤを履いて走り、最適なセットアップを見つける努力を重ねてきた。今回もまた、全チームがどのように新しいタイヤに適応するのか興味深いが、我々は良い結果を残すことができると確信している」