更新日: 2016.12.28 16:58
英記者が選ぶ2016年ベストWRCドライバートップ10:第10位~第6位
■第7位:クレイグ・ブリーン(シトロエンDS3 WRC)
所属チーム:PHスポール/シトロエン
2016年出場回数:6戦
ベストリザルト:総合3位
シリーズランキング:10位
2年前、ブリーンがラリードライバーとしてのキャリアをスタートさせた時、正直に言えば彼の振る舞いには疑問を感じた。
ステアリングよりもマイクを握っている時間のほうが長かったし、コドライバーがペースノートを読み上げるのを聞くよりも、おしゃべりしているほうが多かったからだ。
しかし、彼は激戦のヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)を決してポテンシャルが高いとは言えないプジョー208 T16で戦い抜き、大きな成長をみせてきた。
最初にPHスポールでDS3 WRCを操ると聞いたときは驚きを隠せなかったが、ブリーンは繊細なドライブを求められる第2戦スウェーデンや高速ラリーの第7戦ポーランドで光る走りを見せた上、第8戦フィンランドでは殊勲の3位表彰台を奪ってみせた。
しかも、これらの成績を人生初ドライブのWRカーで達成したのだ。
■第6位:ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)
所属チーム:ヒュンダイ
2016年出場回数:13戦
優勝回数:1勝
シリーズランキング:4位
彼自身も認めているように、パッドンはほかのドライバーのように類まれな才能に恵まれたドライバーではない。しかし、速さへの欲求は誰よりも強い人間だ。
パッドンのドライビングスタイルは、厳格な自己分析と数字が特徴となっている。2016年はその持ち味を存分に発揮して度々、前走車とのギャップを縮めてみせた。
その一方でミスも多かったと言わざるをえない。その最たるものはポルトガルで起こした大火災だろう。
パッドンがドライブするi20 WRCがコースアウトし、道路脇にスタックした際、高温のエキゾーストによって枯れ草に引火。マシンはわずか5分で炎に包まれた。
そんなパッドンにとって、2016年のハイライトは勝利を収めたアルゼンチンだろう。彼とコドライバーのジョン・カナードは、王者のセバスチャン・オジエ/ジュリアン・アングラシアを打ち負かしてみせたのだから。
2017年、パッドンはターマック(舗装路)でのパフォーマンスを向上させる必要があるが、そのためのプランを立てていることは間違いない。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています