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投稿日: 2016.12.29 17:00
更新日: 2016.12.29 13:43

英記者が選ぶ2016年ベストWRCドライバートップ10:第5位~第1位


ラリー/WRC | 英記者が選ぶ2016年ベストWRCドライバートップ10:第5位~第1位

■第3位:オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)

オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)
オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)

所属チーム:DMACK
2016年出場回数:13戦
ベストリザルト:2位
シリーズランキング:8位

 Mスポーツを指揮するマルコム・ウィルソンは、頻繁にタナクをサテライトチームに送り込むべきだ。2016年はサテライトチームから参戦したタナクは、さらなる速さを身につけ、舞い戻ってきたのだから。

 正直に言って、タナクのスピードに疑いを挟む余地はない。しかし、彼にはトラブルを避けたり、トラブルを抱えながら走りきるスキルが欠けていた。今年、タナクはそれを学習し始めている。

オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)
オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)

 しかし、このランキングでタナクを3位に据えた最大の理由は、第7戦ポーランドで近年まれに見る激戦を繰り広げたことにある。

 タナクはオープニングから圧倒的な速さでリードを広げ、勝利を確実なものとして競技最終日に臨んだ……。タイヤのパンクという劇的な幕切れを迎えるまでは。

 勝利を逃したものの、オジエを抑えた上に自身最高位となる2位表彰台は喜ぶべきものだったはずだ。それでもタナクは涙を浮かべながら「2位には何の意味もない」と静かに言い放った。

 WRCはドライバーに試練を与え、それを乗り越えた者のポテンシャルを引き出すのだ。

■第2位:クリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)

クリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)
クリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)

所属チーム:PHスポール/シトロエン
2016年出場回数:7戦
優勝回数:2勝
シリーズランキング:9位

 2016年シーズン、ミークがみせた成長は、彼が10年以上前から手にしたいと望んでいたものだ。彼は世界各地を転戦するのではなく、じっくり腰を据えて走り込める機会を望んでいた。今回、そのチャンスを得たミークは大きな進化を果たした。

 今年はシトロエンがWRCフル参戦を見送ったことで、ミークはライバルより優位な出走順を得た。また、プライベーターとして参戦したことで、チームタイトルのことを考えずに済んでいた。

 その点を考慮すれば、より多くの勝利を手にしているべきだったかもしれない。

 しかし、彼がドライブしたDS3 WRCは、少なくとも2シーズンは改良が施されていない上、たとえばダンパーなどは、10年以上前のクサラWRCから大きく変わっていないことも忘れてはならない。

クリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)
クリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)

 ミークの進化は、去年の成長を凌駕するものだった。ドライバーのスキルとマシンのパフォーマンスが問われる第5戦ポルトガルと第7戦フィンランドで、ミークは完璧とも言える戦いぶりだった。

(フィンランド名物の)オウニンポウヤでの走りはリチャード・バーンズやコリン・マクレーを彷彿とさせるものだったが、それ以上に強烈な印象を残したのは、第10戦ツール・ド・コルスの競技最終日に35秒ものギャップをつけてみせたことだ。


この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています

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