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投稿日: 2022.07.28 13:23
更新日: 2022.07.28 13:24

イタリアン・スター候補対決を制した、地元出身ダミアーノ・デ・トマソが初優勝/ERC第6戦


ラリー/WRC | イタリアン・スター候補対決を制した、地元出身ダミアーノ・デ・トマソが初優勝/ERC第6戦

「とても難しいラリーになると思うし、ステージは非常に挑戦的だ」そう語ったデ・トマソの予言どおり、サービスを挟んで午前午後で同一ループを巡る土曜92.56kmのステージ群では、序盤の5ステージこそデ・トマソがアドバンテージを築くものの、最終からふたつ手前となる29.09kmのSS6でクルグニョーラがスパート。

 サービスでのセットアップ調整により、トラクションが改善したシトロエンは9.8秒差の最速タイムを記録しトップ浮上に成功。そのまま最終SS9も奪って9.5秒差で初日を終えることとなった。

「戦いは非常に緊迫している。明日もお互い非常に接近するだろうし、ほぼゼロからのスタートだと考えているよ」と、昨年のローマ初日も首位で夜を越した33歳のクルグニョーラ。

「今日は間違いなく良い日だけど、今朝は長いステージでクルマを管理し過ぎ、少し時間を失った。全体として僕らの1日には満足しないといけないね」

 3番手にもMRFのカンペデッリが続き、ラリー初日はイタリア勢がトップ3を占拠。注目のバッソはジャンプスタートが響き11番手に留まるも、タイム加算ペナルティさえなければ首位と2.7秒差というさすがのスピードを披露した。

 明けた日曜も午前午後で3ステージのループ設定となり、最終SS13はパワーステージに。この日も朝のオープニングからギャップを拡大したラリーリーダーだったが、続くラリー最長の32.30kmを誇るSS9でクルグニョーラのシトロエンが突然の失速。スロットルセンサーが反応せず大幅にパワーが低下したマシンは、無情にもここで大きくタイムを失うことに。

 ミッドデイ・サービスでも完全修復が叶わなかったクルグニョーラはほぼ1分30秒ものロスを喫し、総合5番手確保がやっとの状況に。代わって首位に立ったデ・トマソがMRFのカンペデッリに対し10.5秒差を維持し、最後のループを巡航してのフィニッシュとなった。

「この気持ちを説明する言葉がないよ! とてもうれしいし、チーム、ピレリタイヤ、そしてすべてのメカニックに感謝する必要がある。僕はすべてのステージを楽しんだし、このラリーでのタイヤはとても良かったね」とERC初優勝を決めたデ・トマソ。

 最後の3位表彰台には、言葉とは裏腹に“安全運転”となった選手権リーダーのヤレーナをコンマ3秒差で抑え、フランス出身のヨアン・ボナート(シトロエンC3ラリー2)が手にする結果となった。

 続く2022年のERC第7戦は短いサマーブレイクを挟んだ来月末の再開となり、引き続きのターマック戦となるバウム・チェコ・ラリー・ズリンが8月26~28日に開催される。

Team MRF Tyresのシモン・カンペデッリ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)は、最終的に総合2位に

2度のジャンプスタートが災いしたERC2冠ジャンドメニコ・バッソ(ヒョンデi20 Nラリー2)は、SS9でもダメージを負いリタイヤに
「車内はつねにドライヤーを当てられているような暑さだったけど(笑)、今週末に何を経験したかを理解するのに数日かかると思う」と、コドライバーを務めたジョルジア・アスカローネ(左)


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