更新日: 2018.06.21 19:01
最後はドタバタ? ル・マン24時間トヨタ初優勝のデイトナフィニッシュ秘話
「最終ラップまでとことんアグレッシブにいった中嶋さんを、アタフタしながら追いかけてチェッカーを受けたんですが、気づいたらうしろに(GTEクラスの)フェラーリとかがわんさかいて、『よく中嶋さんやってくれたな』というのが最後の気持ちです(笑)」
デイトナフィニッシュは、まわりにクルマが何もいない方が写真うつりとしてはベター。本来トヨタの2台としては、うしろについていて欲しくはなかったのだが、ラップダウンにされたマシンたちも、首位のマシンの後方につけてチェッカーを受ければ、もう1周こなさなくても済む。そのためあの構図になったのだ。ただ、一貴がアグレッシブに行かなければ、うしろはキレイだった可能性もあるかもしれない。
一方、「ホントは無線で冗談を言おうと思っていましたし、チームもそれを期待していたらしいんですが(笑)、その余裕はなく、チェッカーを受けた後も気の利いたことは言えませんでしたね。良い意味で集中していたんだと思います」とファイナルラップの状況を思い出す一貴だったが、可夢偉の指摘に「まわりの人たちが減速したんだよ」と今度は一貴がアタフタ。
「なんせ今までチェッカー受けたことないんで(苦笑)。どうしたらいいのか分からなくて」と一貴はこれまでの苦労を交えつつ答えたが、ウイナーとなった今だから笑顔で交わせる会話だろう。
ふたりのドタバタ(?)なデイトナフィニッシュだったが、最後は「ピットでちょっとヒヤっとしましたが、ふたりのコンビネーションのおかげでマーケティング的にはいい写真が撮れました(笑)」と北澤重久GRマーケティング部長が語るとおり、マーケティング面でも記念すべき写真がバッチリ撮れたようだ。