投稿日: 2016.09.30 00:22
更新日: 2016.10.04 12:26
更新日: 2016.10.04 12:26
WEC富士プレビュー:“残り3分の悲劇”の雪辱に挑むトヨタTS050ハイブリッド
AUTOSPORTweb
TS050ハイブリッドはわずか1年足らずの開発期間だったこともあり、開幕戦シルバーストンの予選では制御系の問題が発生。満足なアタックを行うことができなかった。しかし、決勝ではファステストラップを記録するなどポテンシャルをみせつけ、5号車TS050ハイブリッドが3位表彰台(レース後、上位車両の失格で2位繰り上げ)となった。
そして迎えた6月。チームがこの1戦に特化してきたというル・マンでの戦いは、多くのモータースポーツファンの記憶に残るものとなった。
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トヨタTS050ハイブリッドの2台はレース序盤から昨年覇者のポルシェと拮抗したタイムを記録。トヨタはライバルより1周長いスティントを武器に周回を重ね、午後9時を過ぎた頃には、名実ともに総合首位に躍り出た。
ただ、追いかけるポルシェも負けてはおらず、両者は秒差の争いを展開。この戦いは夜が明けても続いた。そして迎えた最終スティント、約30秒のマージンを持って5号車TS050ハイブリッドがピットイン。中嶋一貴がステアリングを握り、悲願のトップチェッカーへ向かった。
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しかし、レース残り2周で5号車は突如失速。そして、チェッカーまでわずか3分21秒というタイミングで“悲劇”は起きた。メインストレート上にはストップした一貴の5号車TS050、その横を2番手につけていた2号車ポルシェが通り抜ける。
最終的に5号車TS050はふたたび動き出し、11分53秒かけてコースを1周。チェッカーを受けたものの、規定により順位がつくことはなかった。