WEC、開幕戦スパに向けたパフォーマンス調整を否定。LMP2がPP獲得の可能性も?
LMP2クラスに対してこれ以上の制限を加えないという決定は、スパでのパフォーマンスという点において「これ以上、進む道はない」と述べたユナイテッド・オートスポーツUSAのドライバー、フィリペ・アルバカーキによって歓迎された。
WECおよびELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2王者であるアルバカーキは、ニック・デ・フリース、アンソニー・デイビッドソンとともに、プロローグにおいてすべてのハイパーカーよりも速いラップタイムをマークしたドライバーのひとりである。
「クラッシュテストに関するFIAの基準をパスする必要があるため、彼らは我々にこれ以上の重量を課すことはできない」とアルバカーキはSportscar365に対し語っている。
「パワーが減らされていて……(スパの)ラ・ソースからオー・ルージュにかけて、充分なパワーがなく、ローダウンフォースのキットを使用しているだけでも、GTマシンをかろうじてオーバーテイクできるのが現状だ」
「長いスティントにおいては、僕らはドライビングがとても難しくなるだろう。そして、僕は寒いコンディションについて語っている。車重やダウンフォース、パワーの面で制限を課されると、運転は非常に難しくなる」
プロローグと開幕戦の間でパフォーマンス・レベルが維持されることによって、LMP2車両に対して(オーバーオールでの)ポールポジション獲得に挑戦する機会が与えられるかもしれない、とアルバカーキは考えている。
WECが今年採用するドライバーひとりによる予選フォーマットは、その可能性を促進するかもしれない。以前はシルバーまたはブロンズのドライバーを必ず含む平均タイムによって順位が決められていたが、今季はその必要がなくなった。
「予選は、おそらくハイパーカーに非常に近いものになると思う」とアルバカーキは語っている。
「決勝レースでは、ハイパーカーのタイヤの方がダブル・スティントに対してははるかに良いので、彼らは少し楽になるだろう。これはいいことだ」
「だけど、ル・マンにおけるロングランでは一連のイベント(トラフィック)が生じるため、LMHを高速化して、LMP2と重ならないようにする方法を少し再考しないといけないと思う。LMP2のスピードを落とすのなら、GTEのスピードも落とす必要がある」