更新日: 2021.06.14 13:16
戦略分かれたトヨタの2台「大変なレースで勝てて本当に最高の気分」と中嶋一貴/WECポルティマオ
■7号車トヨタGR010ハイブリッド(決勝2位)
●小林可夢偉
「僕のスティントは好調で、ペースも良かったです」
「コース上のトラフィックをかわしていくのはかなり難しく、給油のためピットへ入るときに少しピット進入で攻めすぎてしまい、チームをひやりとさせてしまいましたが、幸運にも規定速度まで落とすことができました」
「練習走行で若干苦戦し、決勝でレースペースをつかむための努力をしてきただけに、今日お見せすることができたスピードには満足しています。我々7号車はチェッカー目前で少しだけ給油をする必要があり、勝利を逃してしまったのは残念です」
「チームは素晴らしい仕事をしてくれました。ドライバーも良い走りを見せられたので、勝つことはできませんでしたが、チームがワン・ツー・フィニッシュできたというのは良い結果です」
●マイク・コンウェイ
「今日は皆良い走りができたと思う。レース状況次第では違う結果になったかもしれない。8号車は序盤に燃料をセーブしたことで、それが戦略的にうまく働き、最終的にわずかに我々よりも長く走ることが可能になった」
「最後にフルコースイエローが出されたことで、そのタイミングで最後の給油ができ、通常よりもタイムロスを少なくできたのは幸運だった。レースを通して我々の7号車の方がわずかに速かったと思うが、残念ながら今日のような結果も時々ある。まず、チームがワン・ツー・フィニッシュを果たすことが最優先だ」
●ホセ・マリア・ロペス
「このコースで他の車両をかわしながらの8時間というのは本当に大変なレースで、僕自身、そのうちの4時間以上ドライブしていたので、ハードな一日だった」
「自分の走りには満足しているし、チームのワン・ツー・フィニッシュに貢献できて良かった。1周の走行ペースではアルピーヌの方が速かったが、チームワークと効率よいレース運びで順位を取り返し、チームにとって大事な結果を勝ち取った」
「7号車のエンジニア、ピットクルー、マイク、可夢偉、そして僕自身もこのレースで本当によくやったと思う。セーフティカーが出るまでは好調に首位を走っていたが、セーフティカーで状況が変わってしまった。ペースも良かったが、それが結果には繋がらなかった」
■8号車トヨタGR010ハイブリッド(決勝1位)
●中嶋一貴
「世界耐久選手権100戦目をワン・ツー・フィニッシュで飾れたというのは素晴らしい結果です」
「非常に接近した戦いで、誰もが勝利を目指し、これ以上無いほど全力でプッシュし続けました。ワン・ツー・フィニッシュを成し遂げた両チームを祝福します」
「こんな大変なレースで勝てるのは、本当に最高の気分です。タイトル争いについて語るのはまだ早いですが、少しでもポイント差を広げられるのは良いことです。今日のチームの働きと結果には満足しています」
●セバスチャン・ブエミ
「激しいバトルの末にレースを勝ち取ることができて感激している。我々は7号車とは異なる戦略で戦い、それが結果に表れた」
「最初のスティントで給油までの周回を1周伸ばすことができ、それが効を奏した。セーフティカーが出されたことも、最後に給油ピットをしなくて済むことに繋がり、今日のレースの鍵となった」
「ペースを保ちながら極力燃料消費を抑える走りを続けた。最後のフルコースイエローは我々にとって少し不運で、それが無ければ7号車は給油ピット後にもっと後方のはずだった。しかし、レースでは時々こういうことも起こる」
●ブレンドン・ハートレー
「この勝利は努力の賜物だ。中でもコース上のトラフィックは大きな要因だった。LMP2車両をパスするのは本当に困難で、彼らの協力も必要だった」
「我々はスタートから燃料消費を抑えることで戦略の幅を拡げ、それがうまく行った。給油間の周回数を伸ばしながらもペースを維持できたので、本当に戦略を活かして戦えたと思う。チームのお陰だ」
「全く異なる戦略を採ったにもかかわらず、残り20分の時点でもTGRの2台は全く差がなかった。レース全体を通して7号車との戦いだったが、最終的に勝つことができるのは1台だ。そして、TGRにとっては最高のワン・ツー・フィニッシュになった」