更新日: 2017.09.10 22:22
スーパーフォーミュラ第5戦:多彩な戦略と驚きの連続。ガスリー2勝目&ルマンがソフトで50周走破
9周目あたりでトップのミディアム装着の野尻とソフト装着の2番手ガスリーのタイム差が拮抗してくる。ミディアムのタイムが思ったよりも上がらないのか、ソフトがあまり落ちないのか、結論は見えぬコンマ5秒から6秒の差で周回を重ねていく。
11周目、関口がピットイン。ソフトからソフトに交換し、2ピット作戦が確定し山本尚貴(TEAM MUGEN)の後ろとなる13番手でコースへと戻った。マーデンボローは13周目ピットイン。ソフトからミディアム、しかし給油時間が短く、2ピットなのか1ピットなのか戦略は未だ見えない。
17周目、2つポジションを落としていた5番手の可夢偉が動き、ミディアムからソフトに交換。1ピット作戦の可能性もあるが残り周回を全てソフトタイヤで走り切れるのか、こちらも戦略はわからないままコースへと戻っていく。
20周を経過したあたりでトップの野尻とガスリーの差は0.816。当初の想定以上にソフトのガスリーがタイムを落とすことなく安定したタイムを出し続けていく。その後約16秒後ろを国本が差を縮めながらじわりと追い上げやや差はあるもののトップは3台の争いかと思われる展開に。
トップ3台で最初に動いたのはガスリーで23周目。ミディアムに交換し給油を合わせて12.4秒と短いピットタイムで8番手の位置でコースへと戻る。ここでトップの野尻も合わせてピットかと思われたが、チームと野尻は動かずステイ。この判断が後々、野尻陣営の状況を苦しめることに。
26周完了時の順位は野尻、国本、一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、山下健太(KONDO RACING)のミディアムタイヤ装着ピットイン未消化組のあとにマーデンボロー、ガスリーの1ピット消化済みミディアム装着組、そのあとが10番手スタートのローゼンクビストが続く。
レースの半分を消化したあたりから3番手の一貴が自己ベストタイムを連続で出し、他車が1分33秒台中盤の中、1分32秒後半とわずかながらもタイムを削って前の2台との差を序々に詰め始める。
32周目、野尻と国本の差は2.094まで縮まっていた。そのあと、ベストタイムを更新し続けていた一貴が34周目にピットイン、山本尚貴(TEAM MUGEN)の後ろ10番手で戻る。ソフトタイヤを装着し、わずかアウトラップ1周目で山本、塚越をパスして8番手まで順位を取り戻していった。4番手まで順位を上げていた山下はピットイン後の再スタートでストール、上位争いから脱落している。
38周目、先頭の野尻がようやく動きピットへ。ミスなくソフトタイヤに履き替たものの給油が長引き、モニター上の制止時間約16秒でコースへと戻る。翌周には野尻の動きに合わせて国本がピットイン。国本のピットタイムは14.7秒と一貴の前へ。この給油時間の違いは、トヨタエンジンとホンダエンジンの燃費の違いも影響しているのかもしれない。