ロッテラーが37秒台前半で午前最速、可夢偉2番手/SF鈴鹿テスト2日目
15日、鈴鹿サーキットで行われている全日本スーパーフォーミュラ選手権の第1回公式合同テストは2日目を迎え、朝のセッションはアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)が1分37秒360でトップタイムを記録した。
前日は悪天候に見舞われ、午前中はクラッシュが多発。午後のセッションも天候不良によりキャンセルとなった。迎えた2日目は朝から一転して青空が広がったものの、気温10度、路面温度は12度、風も強く肌寒いコンディションでセッションがスタート。コースの安全確認のため予定より2分30秒遅れてコースオープンとなった。
前日、西ストレートで大クラッシュを喫した塚越広大(REAL RACING)はマシンの損傷がひどく、体も安静にしている必要があったため不参加。残る18人のレギュラードライバーと、ホンダのテストカーを駆る松下信治の19人が出走した。
各車スリックタイヤで最初のチェック走行を行う中、中山雄一(KCMG)がスピン。コース上にマシンを止めて早くも赤旗中断となると、その後もトラブルやアクシデントが続出した。ジェームス・ロシター(KONDO RACING)が東ショートカットで一時マシンを止めたほか、開始20分を過ぎたところで山本尚貴(TEAM無限)もS字でバリアにヒット。この回収のため2度目の赤旗中断となった。山本は無事だったが、マシンは前後ともサスペンションにダメージを受けているとのことで、以降は走行せず、現在メカニックが修復作業に追われている。
その後は目立ったアクシデントもなく、順調に推移。早くも上位陣が1分38秒台前半のペースを刻み始めると、前日は早々とクラッシュして、ほとんど走れなかったストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)も1時間を経過する時点では1分38秒745で2番手につけるなど、順調に周回を重ねた。
残り30分が近づくと、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)が1分37秒569を記録したのを皮切りに、そのほかの数台も1分37秒台に突入。鈴鹿ファン感謝デーのテストランから好調だったNAKAJIMA RACINGが、ここでも存在感ある走りを見せた。それを上回ったのが小林可夢偉(SUNOCO TeamLeMans)。残り20分で早めに新品タイヤを履いた可夢偉は、大祐のタイムを0.002秒上回る1分37秒567をマークした。
セッションはそのまま可夢偉のトップで終わるかと思われたが、残り10分を切って各車が新品タイヤを投入すると、ロッテラーが圧巻の速さを発揮。可夢偉を0.2秒上回る1分37秒360を叩き出し、初日の午前に続きロッテラーがトップを奪った。2番手には可夢偉、3番手には大祐が続いた。
バンドーンも終盤に何度かタイムアタックを行い、最後に1分37秒708をマークし0.348秒差の7番手。2015年チャンピオンの石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は10番手となった。
セッションはロッテラーが頭一つ抜け出た感となったが、リザルトを見ればトップ10台が0.5秒以内、19台中14台が1秒以内という大接戦となっている。午後は予定より30分延長され、13時00分から15時30分までとなる。