スーパーフォーミュラ第3戦富士 TOYOTA GAZOO Racing レポート
20周以上に渡って接近戦を繰り広げた2台は、徐々に前の車両との差も詰めていき、40周目には4台での3位争いに。46周目には、関口が前を行くストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)のインをついてパス。翌周のストレートではロッテラーも関口に続いた。更に続く激しいバトルの中、48周目にバンドーンがTGRコーナーの進入でスピンからコースアウトを喫すると、後方で順位を争いながら追い上げていたロシター、カーティケヤン、石浦の3台もポジションアップ。トヨタ勢がトップ7を独占する状況となった。
首位争いは2秒ほどの差で推移していたが、終盤オリベイラがペースアップ。TGRコーナーでスピン車両による黄旗が振られたこともあり、2台の差は一気に詰まり、テール・トゥ・ノーズのバトルに。オーバーテイクシステムを共に使い合いながらの激しい首位争いが展開されたが、51周目のTGRコーナー進入でついにオリベイラが中嶋一貴をパスして首位を奪取。
オリベイラはそのまま逃げ切ってトップチェッカーを受け今季初勝利。昨年の富士大会以来1年ぶり、2年連続となる勝利を挙げた。中嶋一貴は2位フィニッシュ。3位には、ロッテラーの猛追を凌ぎ切り、後半のバトルで観客を湧かせた関口が入り、トップフォーミュラデビュー3戦目で初の表彰台を獲得した。
ロッテラーが4位。ロシターが5位。6位争いは最後までカーティケヤンを追っていた石浦が、ファイナルラップの最終コーナー立ち上がりで勝負を懸け、2台はほぼ並んだままフィニッシュラインを通過。僅か0.007秒差で石浦がこの勝負を制し、6位フィニッシュ。カーティケヤンが7位に入り、トヨタエンジンは「ホーム」富士でトップ7を独占。国内トップフォーミュラにおける夏の富士大会で7年連続勝利を飾ることとなった。