更新日: 2021.05.20 14:56
宮田莉朋が踏み出した大きな一歩と手応え「赤旗がなければトップまで追い上げる自信があった」
その後も追い上げを図った宮田だったが、10周目あたりからかなり強く降り出した雨によって再びセーフティカーが導入され、13周目にはさらなる悪天候のため赤旗が提示、そのままレースは再開することなく成立となった。
「そういった意味では、いままでのレースよりもコンディションが違えど、手応えをすごく掴んだ状態なので、これを活かして次戦のSUGOは絶対に勝ちたいなと思っています」と、スタートでの失敗から結局4位まで順位を上げた宮田は前向きな姿勢を見せた。
しかし、予選でフロントロウを獲得していながらも、表彰台にすら上がれなかったことについて悔しさは感じていないのだろうか。そのことを聞くと、意外な言葉が返ってきた。
「手応えはありますし、非常にポジティブで、得たモノがものすごく多かったなという感じです」
そして、今回の第3戦では宮田を始め、ウエットコンディションながら初優勝を飾ったアレジや表彰台を獲得した阪口、6位フィニッシュの大津など、若手選手の活躍が目立っていた。宮田はそんな同世代たちが上位で争うことはもちろん「刺激になっている」と語り、チームメイトであるアレジの優勝については若干の悔しさを見せながらも、チーム全体としてのプラス材料を明かした。
「チームメイトのジュリアーノ(アレジ)選手は、スーパーフォーミュラ・ライツとのダブルエントリーです。僕も昨年経験があるのでわかるのですが、特にウエットの時はダブルエントリーのほうが有利なので、そういった意味ではそれを活かしたのだなという部分もあります」
「ですが、トムスの2台で上位争いができたということはすごくポジティブに思います。今回はポールポジション争いもできましたし、決勝も順位を上げることができるポテンシャルのあるクルマを作ることができたということは、すごく良いことで、大きな一歩だと僕は思っています。これを活かして次戦のSUGOは絶対に勝ちたいという思いが強いです」
今年からスーパーフォーミュラにレギュラー参戦する宮田。スーパーGTを含めても、これまで随所で速さを見せており、あとはその速さを結果に結びつけるだけだ。次戦は“魔物が住む”と言われるスポーツランドSUGOでの一戦だが、大きな一歩を踏み出した宮田の戦いぶりにも注目したい。
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