更新日: 2021.10.17 00:32
P.MU/CERUMO・INGING 2021スーパーフォーミュラ第6戦もてぎ 予選レポート
2021 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第6戦ツインリンクもてぎ
<予選> 10月16日(土)
気温20度 路面温度24度
天候:くもりのち雨 コース状況:ドライ/ウエット
#38 坪井翔 予選9番手
#39 阪口晴南 予選5番手
前戦から一カ月半のインターバルを置いて、同じ開催地、ツインリンクもてぎで第6戦の公式予選が行われた。前戦でシングルフィニッシュしたふたりには、高みを目指し期待のかかるラウンド。夏から秋へと季節が変わるなか、このインターバルでメカニックたちは、冷却関係のメンテナンスを施すなどして備えた。
朝から曇り空に見舞われた天候は、午前のフリー走行ではセッション後半に小雨が降りだした。フリーは、坪井11番手、阪口8番手。前回からセッティングを変更して持ち込んだマシンたち。順位こそ目立ってはいないが、2台ともクルマのフィーリングは良かった。朝の走行だけではセットを詰め切れてはいなかったけれども、それぞれ得るものがあり予選を迎えた。
■公式予選/Q1
走行前、雨粒が確認されWET宣言が出される。午後1時35分から始まった公式予選Q1、Q2は、コース上の混雑を避け充分にアタックできるよう今回も2グループに分けられ、阪口がA、坪井がBグループでアタック。それぞれ10分のセッション各グループ7台ずつで合計14台がQ2へ進出となる。
Aグループ(13:35~13:51)
Aグループ9台、阪口からQ1がスタートした。ユーズドタイヤでコンディションを確認したのち、ニュータイヤのスリックへ履き替えアタック。残り2分51秒のところで7号車が単独のスピンを喫し赤旗が呈示される。13時48分、残り3分で予選再開。計測4周目で1分31秒543をマーク。6番手でQ2へ進出した。
Bグループ(13:56~14:06)
坪井が出走。10台のアタック。1分30秒536で5番手となり、2台揃ってQ2へ進出を果たした。
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■公式予選/Q2
雨が再び降り始める。7台が7分間アタック、各グループ4台がQ3へ進出する。ウェットタイヤ、Q1で使用したスリックタイヤを用意している陣営もあり天候に翻弄されるバタバタの予選となった。
Aグループ(14:16~14:23)
阪口は、スリックタイヤで計測4周目、1分32秒406で3番手となりQ3へ進出した。雨との戦いで厳しいコンディションのなか、スリックタイヤのまま持ち堪えた。
Bグループ(14:28~14:35)
坪井は、ウエットタイヤを選択。1分42秒708で5番手。惜しくもQ3への進出はならなかった。
公式予選/Q3(14:45~14:52)
今回もしっかりQ3へと残った阪口。7分間のアタックは、レインタイヤを選択した。計測3周目で、1分37秒596。5番グリッドを獲得した。
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Q3に残った8台で、唯一15号車だけがスリックタイヤを選択しポールポジションを獲得。Q2までで使用し一度熱を入れたスリックタイヤを保有していたのは、15号車と39号車の2台だけ。阪口を担当する田中耕太郎エンジニアは、15号車が取った戦略同様、Q3ではスリックタイヤを選択することを阪口に勧めた。
しかし、阪口は天候への不安とここまでの状況を鑑み、自身で判断したウエットタイヤを選択。田中エンジニアは、これまでルーキーでも阪口の判断を優先するやり方でシーズンを戦ってきたため、納得してアタックを敢行。タラレバではあるが、幻のフロントロウもあったかもしれない予選だった。
明日も午前は雨、決勝前に晴れるとの予報。路面コンディションに悩まされるのは今日と変わらないかもしれないが、ひとつひとつ確実に準備をし決勝に備えたい。
■コメント
ドライバー/#38 坪井翔
「Q1のB組はトヨタ勢でトップでしたが、ホンダ勢になかなか追いつきません。Q2では路面のコンディションが変わり、自分の力が足りず合わせ切れなかったことでQ3に進めませんでした。今日は、朝の走行からクルマのフィーリングに対してタイムが付いて来ていました。ポジティブな思いを持って臨んだ予選だけにとても悔しいです。ここのところ10位くらいが定位置になってしまって来ているのは良くないと思います。決勝はドライのペースが良いのを確認したいので、ドライで戦って勝負したいですね」
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ドライバー/#39 阪口晴南
「Q1はトリッキーなセッションでウォームアップに遅く出たので、赤旗が出てすぐアウトアタックとなりました。充分なアタックにならないままQ2へ進みました。Q2は雨のなか、スリックで粘りました。グリップは自分のクルマはあったと思います。Q3のコンディションでは、雨がいつ降って来るかわからない。またレインタイヤでも1周だけなら乾いている路面でもタイムが出るので悩みましたが、自分で判断してレインで行きました。結果として間違ったかもしれないけれど、尊重してくれた田中エンジニアに感謝です。次こんなシチュエーションになったら、エンジニアの言うとおりにします。明日は表彰台を目指して頑張ります」
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立川祐路監督
「難しい予選になりました。コンディションがウエットタイヤなのかドライなのか……。そのあたりの判断が大きく左右する予選になりました。38号車は、ウェットで攻めましたが少し足りずQ2で敗退してしまいました。走り出しから良い雰囲気はあったのですが、短い時間なので何とも難しく、ウエットがクルマにあっていなかったのかもしれません。39号車は、雨のなかでもスリックでタイムを出してQ3に行きました。Q3はドライが正解でしたが、それも悩みました。ただあの状況はコースインしてみないと正解はわからなかったと思います。明日は少しでも前に行けるように頑張ります」
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