更新日: 2022.08.20 20:05
「気づいたときには時間切れ」「再スタートと思って加速した」「とことん裏切られた」【SF Mix Voices 第7戦】
■福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE) 予選基準タイム外/決勝リタイア
予選Q1 B組だった福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE)。今季2度目のポイント獲得に向けて、Q2進出を果たしたいところだったが、終盤アタックに入ることができずに、最後尾となる21番グリッドスタートとなった。
「エンジン系のトラブルでアタックできませんでした。アタック寸前でそのトラブルに見舞われてしまい……」と福住は振り返る。
しかし、決勝では21番手スタートから2度目のSC導入時には13番手までポジションを上げていた。しかし、この2度目のSC導入中に福住をアクシデントが襲う。
「SCからのリスタートの際に、前とのギャップが開いたり詰まったりみたいな状況がありました。(前方が加速したので)スタートしたかなと思って僕も加速したのですけど、その時はまだリスタートではなく、そこで詰まった際に後方から止まりきれなかった車両に接触されて、そのままリタイアとなりました、後半もレースができていればどうだったのだろうという部分もあったので、悔しい結果になりましたね」
第7戦は予選・決勝ともにトラブルやアクシデントに見舞われた福住は「フラストレーションも溜まっている」としながらも、「明日に向けてできることは、まだこれからもあると思うので、明日はもっと良いレースができるように、またポイントを取れるように頑張りたいと思います」と気持ちを切り替えている様子で答えた。
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■三宅淳詞(TEAM GOH) 予選16番手/決勝リタイア
その福住に追突してしまったのが三宅淳詞(TEAM GOH)だった。
「完全に僕のミスです。やはり雨量が多く、セーフティーカー中でも、もうぜんぜん前が見えない状態でした。そんななか、僕がヘアピンを立ち上がろうとしたときに前の車両がぱっと(前方へ)行きました。そのタイミングでチームからも『SCはこの周に入るよ』と連絡があったので、僕はてっきりもう再スタートしたのかなと思って加速してしまい……追突しました」
「福住選手には本当に申し訳ないです……。『だろう運転』ではないですけど、もっと気をつけてドライビングしないといけないなと……本当に思いました」
追突した三宅の車両は、サスペンションが折れ、ウイングとホイールにダメージを受け、走行を続けることはできなかった。なお、福住へのSC中の追突により、三宅に対し訓戒のペナルティが判定されている。
明日に向けて三宅は「やはりフォーミュラカーレースは上位からスタートしないと、なかなかオーバーテイクも難しいです。今回、僕は予選で後方に沈んでしまったので、明日はより“予選の一発”を目指して、上位からスタートしないといけないと思っています」と話した。
■小林可夢偉(KCMG) 予選14番手/決勝14位
「正直、すごくハマっている状態ですね」と口を開いた可夢偉。予選のQ1・B組では、7番手で惜しくも通過ならず。
「練習(金曜専有走行)の最後はいいかな、良くなったかな、と思ったんですけど、やっぱり予選になると『行き切れる』クルマになっていませんでした」
グリッドで雨が降り出した決勝レースは、晴れると踏んでマシンを送り出していた。「セットアップも内圧も、全部乾いたときに行けるようにやっていたので、それも裏目に出てしまい、全然いいところがありませんでした」と可夢偉は振り返る。
他のドライバーと同様、可夢偉もヘルメットバイザーの隙間から雨が浸水し、視界を奪われていたという。
「最初は(ブレーキングポイントの目安となる)看板の数字まで見えていたんですが、次第に数字が見えなくなって、今度は看板自体が見えなくなって。バイザーの間から水が入ってしまい、水の中で目を開けているみたいな状態で前が見えず、ブレーキがちょっと遅れて飛び出してしまったりして、もったいなかったですね。とはいえ、みんな一緒の条件でレースをしているので、いろいろなことの準備が、裏目に出たなという感じがします」
「もうそもそも(雨が)降る予定ではなくて、乾く予定だったところ、(最後は雨量も)逆に増えてきてしまうという、とことん裏切られた結果になってしまいました。非常にフラストレーションが溜まるレースになってしまいましたね」
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■ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S) 予選18番手/決勝13位
後方スタートとなったアレジは雨のなか、我慢の走りを続けるが、終盤のセーフティカー導入のタイミングでピットインを敢行し、タイヤを交換。フレッシュタイヤで上位進出を狙った。
「あの判断はすごく良かったと思う。ピットストップのタイミングもすごく良かったし、その後もペースよく走れた。ただ、最後にスピンをしてしまったのは、もったいなかった。僕も頑張ったし、チームもすごい頑張ったので、少しでもポイントはほしいなと思っていたから、ポイント圏内でフィニッシュできなくて残念だった」
「(関口雄飛とのバトルでは)多分、観ている人たちは興奮したかもしれないけど、ドライブしているこっちとしては、大変だった。すごい難しいバトルだったけど、最後は抜くことができてよかった。そのまま最後まで行きたかったから、本当に残念だよ」
ドライの予選では、手応えもつかんでいたという。
「ドライに関してはポテンシャルがあると思っている。ただ、朝の予選ではトラフィックのせいでタイヤのウォーミングアップが全然できなくて、タイヤが冷えた状態でのアタックとなってしまった。そのせいでパフォーマンスを十分に出せなかった。でも、明日もう1回レースがあるので、頑張ります」
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