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投稿日: 2017.04.07 18:55
更新日: 2017.04.07 19:01

スーパーGT開幕「決勝目標は?」に見えるGT500の3メーカー首脳の心づもり


スーパーGT | スーパーGT開幕「決勝目標は?」に見えるGT500の3メーカー首脳の心づもり

 このオフではそのホンダ以上の不振に見舞われたのが、ニッサンGT−R陣営だ。岡山の合同テストではエース車両のMOTUL AUTECH GT−Rが最下位になるなど、去年までには考えられなかったリザルトとなっている。

「シーズンオフのテストは、苦労していたのは事実です」と話すのはニッサン陣営をまとめる田中利和総監督。

「苦労はしていましたが、ひとつひとつ課題を見つけて解決してきているので、今週末は今、できることをやるしかないですね。GT500は参戦する4台ともいいレースができればと思います」

 ニッサンGT−Rが苦労している箇所にはさまざまなエリアが挙げられているが、特にエアロとタイヤのマッチングに苦しんでいるようで、その中でもMOTUL GT−RとS Road CRAFTSPORTS GT−Rのミシュラン勢とのマッチングが課題になっている。

「クルマとタイヤ、両方が歩み寄って、チームもタイヤメーカーも素人ではないので、狙いが少しズレていたとしても修正してくる力は確実に持っていますし、そういう部分はきちんと見つけて来ています。ライバル勢が強力なのは事実ですが、ほんの少しの差が大きな違いになるのがこの国内最高峰のスーパーGTですので、そんなに簡単ではないですよね」

 ニッサンのミシュラン陣営がこのオフでは苦労した一方、新戦力、新コンビとなった2チームには光明もあり、田中総監督の言葉も軽い。

「ヤン(マーデンボロー/カルソニック IMPUL GT−R)は期待どおり、適応力の高さと本来の速さをみせていますので、十分、GT500でも通用すると思いますし、この開幕から優勝を狙えるレベルにあると思っています。J−Pは知ってのとおりですが、今、24号車のヨコハマタイヤさんの開発の進歩は著しいものがありますし、今年はヨコハマタイヤさんが100周年ということもあって、今年はなんとしてでもチャンピオン争いがしたいという強い意志があります。J−Pはこのオフもさすがの速さを見せていますし、今、若手で一番ノリに乗っているホープの(佐々木)大樹と合わせて、最強のラインアップのひとつだと思います」

 明るい材料と不安が混在するニッサン陣営。田中総監督にこの開幕戦の目標を聞くと「表彰台の一角にきちんと入ることですね」と、現実的な順位を挙げる。それがおそらく、今のGT−Rのパフォーマンスなのだろう。

 ちなみに、ホンダの佐伯プロジェクトリーダーの開幕戦目標は「天候が読めないですが、テストでも雨は悪くなかった。最初から雨に頼るのもなんですが(苦笑)、ドライではウインターテストの結果から厳しいのは分かっています。雨ならいい勝負ができると思っています」と、こちらも極めて慎重な答え。

■レクサス陣営のファイナルアンサー


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