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投稿日: 2024.04.14 22:29
更新日: 2024.04.17 20:46

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート


スーパーGT | TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート

 14日(日)も快晴となった岡山国際サーキット。気温26度、路面温度も予想以上に高い39度の暑さのなか、午後1時半、岡山県警の白バイとパトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、決勝レースのスタートが切られました。

 ポールポジションの36号車坪井、2番手の39号車関口を始め、上位勢は順当なスタートを切りましたが、5番手からスタートした大嶋の14号車が他車と接触しスピン。ここに突っ込んだ車両がコース上に停まってしまったことで、1周目を終えたところで早くもセーフティカーが導入される波乱の幕開けとなりました。

 14号車はガレージでの長い修復を余儀なくされ、上位争いから脱落することとなってしまいました。8周目からレースは再開。この再スタート時も首位の36号車坪井は素晴らしいダッシュを決めて後続を引き離すと、その後も周回毎に差を広げて独走態勢となりました。

 2番手を行く関口は後続を抑えながら順位をキープ、その後方では、4番手スタートの38号車大湯が前車との差を詰めていき、18周目のアトウッドコーナーでSTANLEY CIVIC TYPE R-GT100号車をパス。序盤にしてGRスープラがワン・ツー・スリー体制となりました。しかし、レース中盤のピット作業で、38号車は右フロントタイヤの交換に手間取りタイムロス。同じタイミングでピットインした100号車に再逆転を許し、実質4番手へと後退。

 11番手と後方からのスタートとなった37号車の笹原は、序盤の混乱をかわして8番手へと順位を上げると、予選から使い続けているタイヤをうまくマネージメントしてピットを引っ張り、53周終了でピットイン。7番手でレースに復帰すると、後半を担当したアレジは、他車よりも新しいタイヤの優位性を活かし、5番手争いの3台でのバトルを展開しましたが、逆転はならず。

 首位を行く36号車は10秒ほどの差で坪井から山下へとドライバー交代したあとも、マージンをコントロールしながら独走。その後方では、2番手を守る中山の39号車と100号車の激しいバトルが繰り広げられました。

 結局、山下の36号車は10秒近い差をキープしてトップチェッカー。2024年の開幕戦をポール・トゥ・ウィンで制しました。36号車及び坪井にとっては、昨年末の2連勝に続き、シーズンをまたいでの3連勝。山下は2021年、2022年に続く岡山での3勝目となりました。

 2位は後続からの追撃を凌ぎきった39号車が入り、GRスープラはワン・ツー・フィニッシュを飾りました。後半を石浦が担当した38号車は表彰台に惜しくも届かず4位フィニッシュ。37号車は11番手スタートから4つポジションアップの7位でフィニッシュしました。

 GT300クラスでは、2番手からスタートを切った平良の2号車がポジションを守ったまま早めのピットでタイヤ無交換作戦を決行。この作戦が功を奏し、全車がピットを終えた時点で首位に浮上しました。後半を担当した堤は、終盤、タイヤ交換を行ったライバルからの追い上げを受けながらも逃げ切り、トップチェッカー。同チームと堤にとっては2022年の第6戦SUGO以来となる勝利を飾りました。平良にとってはスーパーGTでの初勝利となりました。

 やはり早めのピットで、タイヤ無交換作戦を採った52号車が8番手スタートから上位を争いましたが、惜しくも表彰台を逃す4位フィニッシュ。同じくタイヤ無交換作戦のapr LC500h GT 31号車も、14番手スタートから見事な追い上げを見せ5位フィニッシュ。ベテランコンビの96号車が6位でポイント獲得を果たしました。

TOYOTA GAZOO Racing 2024スーパーGT第1戦岡山 レースレポート
2024スーパーGT第1戦岡山 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)

■コメント

●au TOM’S GR Supra 36号車/坪井翔

「序盤、セーフティカーからのリスタートで3秒くらい広げられたのがハイライトだったと思います。狙いどおりでした。あんなにうまく行くとは思いませんでしたが。その後はペースが良さそうなのはすぐに分かったので、なるべくリードを広げて山下選手に楽してもらおうと思ったんですが、20秒離せって言われていたのに、10秒ぐらいしか離せませんでしたね」

「でもしっかり山下選手とチームみんなでレースを組み立てて、勝ち取れた勝利だと思います。最後も10秒差を開いて、狙っていたポール・トゥ・ウィンを果たせて本当に嬉しいです」

●au TOM’S GR Supra 36号車/山下健太

「坪井選手とチームに本当に感謝しています。坪井選手がマージンを広げてくれましたし、自分のスティントが長くなるのは分かっていたので、ずっとタイヤをいたわりながら余裕を持って走りました」

「最後は結構タイヤを余らせすぎたなっていうぐらいコントロールできたので、本当はもうちょっと差を広げたかったところもありますが、でも勝てて良かったです。今回は個人的に予選がうまく行かなかったので、次の富士では予選から速さを見せて、2連勝を目指したいと思います」

●DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車/関口雄飛

「2位という結果はすごく嬉しいんですが、内容的には結構抑えながらの2位だったのと、勝った36号車とは結構大きな差があったのでちょっとショックはありますが、とりあえず開幕戦2位で終えられて、着実にポイントを取れたということは良かったと思います。次の富士に向けてはインターバルがあるので、今回のレースのおさらいをして、次のレースではもっと良いレースができるように準備していきたいと思います」

●DENSO KOBELCO SARD GR Supra 39号車/中山雄一

「2年前にここ岡山で2位からスタートして、2位でバトンを受け継いだのにそこからずるずる落ちるようなレースをして悔しい思いをしたので、今回絶対リベンジするぞという気持ちで臨みました」

「シーズンオフにあったスープラのアップデートが、今まで僕がやりたいと思っていた走りに本当に応えてくれるクルマになっていて、100号車もすごく手強かったんですが、最後の最後ブレーキもしっかり止まってくれるし、よく曲がってくれるし、それでなんとか抑えきることができました。途中36号車に追いついていって後半やれるんじゃないかと思ったんですが、やはり36号車は地力があってまだちょっと届かなかったので、そこをしっかり解決して、後半には36号車を倒せるように、トヨタの中で1番が取れるようがんばっていきたいと思います」


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