更新日: 2017.04.13 19:55
31号車TOYOTA PRIUS apr GT スーパーGT第1戦岡山 レースレポート
嵯峨宏紀選手
今回は僕がQ1担当だったので、通過するのが大の目的で、それは達成できたんですが、ちょっと赤旗のタイミングが僕らにとっては悪で。
赤旗が出た周がタイヤのピークだったこともあり、しょうがないかなという気がしています。これからチームとデータを照らし合わせて、決勝に向けた準備をしっかりしなくては……。確実にポイントを獲れるよう心掛けます」
久保凛太郎選手
僕にとって初めてのQ2ということもあって、ちょっと足りないところばかりでした。赤旗が出ても出なくても、そんなにタイムは変わらない感じでしたけど、ピーク時の上げ方を、もうちょっと勉強しておきたかったですね。いろいろ言い訳しても仕方ないので、この悔しさを次に活かします
金曽裕人監督
タイヤのピークグリップ時にフルアタックができなかった凛太郎はまだ経験不足。もともとここはFIA—GT3勢が速いサーキット。パーフェクトなアタックをしてもポール獲れるような状況ではないが、満足か不満足かというと不満足。
ドライバーは、もっといろんなことを経験しなくてはならないし、凛太郎にとって今後に繋がったと思っています。決勝は確実にポイントを獲れればオッケーです。両ドライバーともに、そのパフォーマンスはちゃんとありますからご期待ください
決勝レース(81周) 4月9日(日)14:34~
今までは日曜日の早朝にフリー走行が行われていたが、今年からプロモーションを充実させるためという理由により、廃止となっていた。
代わりにスタート進行の開始と同時に行われていた、ウォームアップが8分間から20分間に延長されることに。このレースウィークに入って初めて見られた青空の下、完全なドライコンディションとなっていたものの、やらねばならないことも多く、慌ただしいこと、この上なし。
そのウォームアップはスタートを担当することとなった久保選手から走り始め、4周の計測ラップで1分27秒749をベストタイムとする。ちょうど折り返しのあたりから嵯峨選手もドライブし、やはり4周の計測の中、徐々にタイムを縮めていって後に27秒775をマークした。
そして、いくつかのセレモニーを経て、いよいよ決勝レースがスタートする。
しかし、それはまさに波乱の幕開けだった。GT500のホンダ勢がフォーメイションラップで次々と止まり、赤旗でスタートディレイとなったばかりか、1周減算の81周でのSCスタートとなったからだ。また、5周目には激しいクラッシュがあり、5周にわたるSCランも……。
その直前に1台をかわし、さらに次の周には先行車両の緊急ピットインもあって「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は早々に7番手に浮上。
SCラン明けには「GAINERTANAXAMG」の背後につけて逆転の機会を待つも、ストレートスピードの違いにより、なかなか攻略を許されず。それでも一瞬の隙を突いて25周目のWヘアピン出口で、ようやく逆転に成功。
6番手に浮上した後は、早々にドライバー交代を行うライバルを横目に見ながら、久保選手は33周目まで走り続けて嵯峨選手にステアリングを託す。
だが、ドライバー交代と併せ、タイヤを4本すべて交換したのに対し、ライバルの多くは無交換、あるいは2本だけの交換に留めているではないか!
そこで抱えてしまったロスは予想以上に大きく、全車がピットインを終わらせてみると、10番手に後退していた。しかも、その直後にまたSCランが。
ぎゅっと詰まった間隔に対し、リスタートは完璧に決めて逆転を許さなかった嵯峨選手ながら、この頃もうブレーキが悲鳴を上げるように……。
もはや無理もできない状態であったことから、ピットはポジションキープの指示を出す。ゴールまで淡々と走り続け、「#31 TOYOTA PRIUS apr GT」は10位でフィニッシュ。それでも貴重な1ポイントを獲得することとなった。