更新日: 2018.04.08 18:21
スーパーGT第1戦:マザーシャシー同士の戦い制した小林崇志、UPGARAGE 86 MCに初勝利もたらす
ステアリングを受け取った富田はコールドタイヤを履いていたことも影響したか、アウトラップのアトウッドへのアプローチで止まりきれずにコースオフ。幸いコースには復帰できたものの、大きくタイムをロスしてしまったほか、43周目にはマシンが突如スローダウン。ピットレーン出口でマシンを止めてレースを終えてしまった。
上位陣がルーティンのピットワークを終えた時点で、暫定トップはタイヤ無交換に打って出たHOPPY 86。2番手には28周目に同じくタイヤ無交換のピットを済ませていた小林崇志がドライブするUPGARAGE 86 MCが続き、マザーシャシーがワン・ツーを占める形に。
46周目にはGT300クラス全車がルーティンのピット作業を終えて、HOPPY 86が見た目上でもトップに浮上。その背後にぴたりとUPGARAGE 86が続いていく。3番手にはLEON CVSTOS AMGがつけたが、トップとは約11秒のギャップだ。
2台は10周に渡ってテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。迎えた56周目のダブルヘアピンのひとつ目、HOPPY 86の松井が後方から来たGT500にラインを譲ろうとしたタイミングをUPGARAGE 86の小林が見逃さずにマシンをねじ込みサイド・バイ・サイドへ。
ホッブスをアウトから立ち上がる形となった小林だが、立ち上がりで車速を乗せて松井の攻略に成功。今年からチームに加わった小林が初戦でクラストップに浮上してみせた。
その後方ではLEON AMGとD’station Porscheのドイツ車同士がバトルを展開。D’station Porscheのスベン・ミューラーはバックストレートエンドやダブルヘアピンで勝負を仕掛けるが、前を走るLEON AMGの蒲生尚弥も巧みにブロックし、一進一退の攻防が繰り広げられる。
両者の争いは70周目まで続いたが、この周の最終コーナー、マイクナイトの立ち上がりでLEON AMGがわずかにオーバーランして体制を崩す。ミューラーはこの隙を見逃さずにLEON AMGを交わして表彰台圏内に飛び込んだ。
勢いに乗るD’station Porscheは、またたく間に前を走るHOPPY 86 MCに接近すると、ストレートスピードを生かしてバックストレートエンドのヘアピンでHOPPY 86を攻略。2番手にポジションを上げる。
レース残り5周を切った時点でD’station PorscheとトップのUPGARAGE 86とは約3.5秒。UPGARAGE 86の小林はこのマージンを守りきってトップチェッカーを受け、GT300移籍後の初戦を勝利で飾ると同時に、チーム、そして僚友の中山友貴に初勝利をもたらした。
雨の予選に翻弄され20番手からスタートしたD’station Porscheが2位、予選5番手だったHOPPY 86 MCが3位でチェッカーを受けている。