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投稿日: 2019.09.09 09:37

D’station Racing AMR 2019スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート


スーパーGT | D’station Racing AMR 2019スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート

D’station Racing AMR
Race Report – 2019.09.09

序盤のトップ争いが一転
戦略ミスが上位入賞を阻む

AUTOBACS SUPER GT 2019 SERIES
Round.6 Autopolis

­­http://dstation-racing.jp/pdf/2019/Dstation_sgt_2019_round6.pdf

September 8 – 9 2019
Qualify : 3rd Race : 18th

 表彰台を争う戦いをみせながらも、不運な接触や展開により、惜しくもポイント獲得はならなかった第5戦富士から1ヶ月。SUPER GTの2019年シーズンは、第6戦オートポリスを迎えた。公式予選前日は、台風13号の影響で強い風が吹いていたものの、迎えた9月7日(土)は曇り。午前9時50分からの公式練習でD’station Vantage GT3はオートポリスを走り出すことになった。

 今回ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラからステアリングを握ったD’station Vantage GT3は、タイ戦からの好調をキープ。第6戦までの間も戦闘力を増しており、フィーリングは良好だ。オリベイラはまずは19周をこなすと、藤井誠暢に交代。藤井もマシンの好フィーリングを感じ取り、12周をこなし公式練習を終えた。順位も3番手と好成績の予感を感じさせた。

 迎えた午後2時30分からの公式予選では、藤井をQ1に据え、オリベイラにQ2を託すことになった。天候は変わらず曇天だ。このオートポリスは、タイヤへの攻撃性が高いこともあり1周のみのアタックチャンスとなったが、3周目、しっかりとウォームアップを行った藤井は、D’station Vantage GT3にムチを入れる。

 好タイムが期待できそうなラップとなっていたが、最終セクターに差しかかったところで、前に他車が出現してしまい、藤井のラインを塞いでしまった。一瞬藤井はアクセルをゆるめざるを得なかったが、それでも1分45秒460というタイムを記録し、見事Q2へバトンを繋いだ。

 続くオリベイラも、D’station Vantage GT3を駆り会心のアタックを披露する。3周目に1分44秒653というタイムをマークすると、GT3勢最上位となる3番手へ。第4戦タイに次ぐ好位置から決勝レースを戦うことになった。

 9月8日(日)の決勝日は、朝から雲が多いものの、時折日射しも差す陽気。前日から決勝レースの時間帯に雨の予報も出ていたが、少しずつ予報も改善されており、迎えた午後2時30分のスタートはドライコンディションのまま迎えた。

 スタートドライバーを務めたオリベイラは、直後の位置取りでやや苦しくなり、5番手に順位を落とすが、すぐに#61 BRZがトラブルに見舞われポジションアップ。さらに11周目には#25 86MCを、17周目には#52 マークX MCをオーバーテイク。トップを走る#4 メルセデスAMGを追った。

 しかし20周を過ぎるあたりから、1コーナーで雨が降りはじめた。すぐにコース全体を濡らすほどではなかったが、雨雲はやはり近づいている。#4 メルセデスAMGを追っていたオリベイラの後方からは#55 NSX GT3も近づいており、どのタイミングでピットインするのか、後半どのタイヤを履くのかの判断を迫られた。

 そんななか、#55 NSX GT3とのタイム差もあり、かつリヤタイヤに少しずつ厳しさも感じていたことから、チームは30周を終えピットインを決断する。雨脚は強まり始めていたが、雨雲レーダーや路面の濡れ具合からスリックをチョイス。藤井を送り出した。

 ただ、ピット作業時に左リヤタイヤの交換に時間がかかり、さらにコースイン直後、チームの期待とは裏腹に雨が路面を濡らしはじめてしまった。その後、二度のセーフティカーが出たが、コース上でスリックを履く藤井は、濡れた路面で当然ペースを上げられない。もう少しピットを遅らせ、ウエットタイヤを履くのが正解だったのだ。

 ピットでのタイムロス、そしてスリック装着により、順位も大幅に下がってしまっていた。トップ争いをしていたはずが……。チームはやむなくウエットタイヤに交換するが、さらに終盤路面は乾きはじめてしまう。藤井は再度スリックに交換し、D’station Vantage GT3が本来もつはずだったパフォーマンスを示すが、終わってみれば作戦がすべて裏目に出てしまい18位。欲しかったポイントすら手中にできない順位となった。

 D’station Vantage GT3のパフォーマンス、ドライバーの速さは間違いない。あとは結果に繋げるだけなのだが……。チームはいまだ無得点という危機感をもって、残り2戦に挑む。

D'station Vantage GT3
D’station Vantage GT3

D'station Vantage GT3
D’station Vantage GT3

QUATE:
星野 敏

Satoshi Hoshino Team Principal
今回は公式練習からパフォーマンスも高く、予選3番手と期待していましたが……。レース展開の読み、戦略と、すべて予想外の方向にいってしまいました。ある意味で最悪の結果と言ってもいいかもしれません。しかし、これもレースですから。経験として積み重ねて、次戦結果を出すしかないです。D’station Vantage GT3の可能性はありますし、ドライバーたちの速さも間違いないと思っています。あとはチームの総合力をしっかりとつけて、残り2戦に臨みたいと思っています。応援ありがとうございました。

佐々木主浩
Kazuhiro Sasaki General Manager
土曜の走りはじめからD’station Vantage GT3は本当に速く、予選でもポールポジションまであとわずかだったのが惜しかったですね。速さがあるだけに決勝レースも大きな期待をもって観ていましたが、天候を読み切ることができなかったのが敗因かもしれません。ドライバーふたりもいい戦いを見せてくれただけに、すごく悔しいですね。今回は雨が急に降り出したりと難しいレースでしたが、そんな展開にもしっかりと対応できるように、シーズン残り2戦に向けてしっかりチームを立て直さなければいけないと思っています。

武田敏明
Toshiaki Takeda Team Director
今回のレースも上位入賞へのチャンスがありましたが、それを活かしきることができなかったのはチーム監督である私の責任です。本当に悔しいですね。またすぐにスーパー耐久のレースがあり、2週間後にはスポーツランドSUGOでSUPER GTの次戦がやってきます。自分たちなりにしっかりと考え、相談し、何かしらを変えていかなければまたこうしてミスが起きてしまうと思っています。しっかりと次戦に向けて臨んでいきたいです。今回のレースはただただ、申し訳なかったのひと言です。

藤井誠暢
Tomonobu Fujii Driver
予選3番手からのスタートで、オリベイラ選手がトップ争いを展開してくれたこともあり、レース後半に向けてすごく可能性を感じていました。しかし終わってみれば18位。振り返ってみると、ピットインのタイミングが良くなかったこと、タイヤ交換、ストラテジーのミスももありました。タイ、富士、そして今回とポテンシャルはすごく上がっていて、3戦連続でトップグループでレースができているにも関わらず、結果には残っていないので、もう一度チーム全体で冷静に今回のレースを分析して、残り2戦で結果を掴むことが大事だと思っています。

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
João Paulo de Oliveira Driver
僕たちはピットでミスもあったけれど、レース全体を振り返ってみると常にピットで順位を落としてしまっているし、今回も18位という結果になってしまった。ストラテジーを見直さなければならないと思う。序盤はタイヤをマネージメントしながらトップを追ったけれど、セクター3で離されてしまっていた。いずれにしろこうして結果を残すことができなかったのは悔しいし、残り2戦までにしっかりとチーム全体で立て直さなければいけないと思っている。まずはしっかりレースを戦えるようにして、なんとしても結果を手に入れたいと思っているよ。

藤井誠暢とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
藤井誠暢とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

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D'STATION FRESH ANGELS
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