更新日: 2019.11.11 17:32
30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート
2019 AUTOBACS SUPER GT
ROUND 8 ツインリンクもてぎ
開催地:ツインリンクもてぎ(栃木県)/4.801km
11月2日(予選)
天候:晴れ
コースコンディション:ドライ
観客数:2万500人
11月3日(決勝)
天候:曇り
コースコンディション:ドライ
観客数:3万5500人
産みの苦しみを最後まで味わったものの、来シーズンの飛躍を誓う!
スーパーGTシリーズも、ついに今季最後の戦いを迎えることに。シリーズ第8戦はツインリンクもてぎで『MOTEGI GT 250km RACE』として開催された。今年もaprは引き続き2台体制で挑むが、マシンをTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV(ZVW52)にスイッチ。
規定の変更と合わせ、駆動方式をミッドシップからFRに改め、さらに5.4リッターのV8エンジン、2UR-Gを新たに搭載することとなった。『#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT』をドライブするのは、引き続き永井宏明選手と織戸学選手。タイヤもヨコハマが継続して使用される。
前回のスポーツランドSUGOにおいて、Q2進出を果たして18番手から決勝をスタートするも、気まぐれな天候に翻弄されてしまった。スタート直前には小降りだったことからドライタイヤを装着してスタートしたが、間もなく雨足が強くなって予定外のタイヤ交換を強いられてしまったのだ。
またセーフティカーとの位置関係も悪く、追い上げもままならず25位という結果に終わっていた。しかし、ここ2戦のレース内容は確実に向上しているため、今季最後の戦いに寄せる期待は高まる一方。
今回のツインリンクもてぎは、ストップ&ゴーが続くレイアウトで、しかもレースは通常より50km短い250kmで争われる。タイヤよりもブレーキに厳しいサーキットであるだけに、レース距離とも合わせて戦術の妙も大いに問われることとなるだろう。
公式練習 11月2日(土)8:50~10:25
このところ天気に翻弄され続けてきたスーパーGTではあったが、今回ばかりはその心配はなさそうだ。公式練習、予選の行われる土曜日は秋晴れに恵まれ、11月とは思えぬ陽気になっていた。
日曜日も週間予報では弱い雨に見舞われるとされていたものの、快方に向かっている様子。本領発揮のまたとない機会と言えた。
今回、最初に#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに乗り込んだのは、永井選手だった。公式練習の開始と同時にピットを離れ、普段ならばすぐピットに戻り、最初のチェックを行ってから周回を重ねていくのだが、今回はさらにもう一度イン~アウトを加えることに。
これは、より入念にセットアップを進めていこうという意識の表れでもあった。逆にその後はロングランを行い、永井選手の習熟に充てる。
約30分間経過したところで、織戸選手の走行が開始。まずは予選セットを試して、1分48秒471をマークする。続いて決勝に向けたセットアップが進められ、残り30分間ほどとなったところで、再び永井選手がマシンに乗り込むことに。
その間は短い周回でピットに戻ってセットを改めながら、より扱いやすい状態へと煮詰められていく。気温は14度から18度に、路面温度は20度から27度に開始から終了までの間、高まっていたこともあって、永井選手のベストタイムは序盤に記した1分50秒429だった。
その後、行われたサーキットサファリでは、織戸選手が最後までノンストップで走行。最終チェックも無事完了して、あとは予選を待つだけとなった。
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公式予選 Q1 11月2日(土)14:00~14:15
前回に引き続き、突破の期待が込められた予選のQ1。気温は19度、路面温度は25度と公式練習とほとんど変わらず、まさに絶好のアタックコンディションとなっていた。今回もQ1を担当するのは織戸選手。トラフィックを避けるため、計測開始からやや間を置いて、#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはコースを離れることとなった。
アウトラップに2周を加えて、入念にウォームアップを行った後、織戸選手はアタックを開始。1分48秒018と、公式練習を上回るタイムをマークするも、まだまだ納得のいかない様子の織戸選手は2周をクールダウンに充てて、再度アタックをかける。
しかし、記されたのは1分48秒142とあって、チェッカーを待つことなくピットに戻ることとなった。23番手から、決勝ではどこまで順位を上げてくれるか、大いに注目された。
■予選日コメント
永井宏明選手
「初めて走る状況では、時間がなく予選までにマシンセットを合わせ切れませんでした。新車開発中の我々には走行時間があまりにもなく今年はどのサーキットも手探り状態。そのなかのベストを尽くした結果なので、明日は1つでも上を目指し全員で最終戦を戦いますので、応援のほどよろしくお願いいたします」
織戸学選手
「手ごたえはあるのですが、根本的に足りない部分もあり、ここはドライビングでリカバリーできませんでした。持込セットからは良くなっていますが、ヨコハマタイヤのパフォーマンスをもっと活かせる事ができればQ1突破はできるはず。決勝までに、まだまだチームとともにマシンのセットアップに取り組み、最終戦を気持ちよく戦いたいと思います」
金曽裕人監督
「プリウスPHVにとって初めてのサーキットで、このコースはブレーキに対して特殊なので、セットを合わせ込むため、公式練習では時間を割いてきました。その甲斐あって、トントン拍子に進んではいたのですが、まだ詰められるという感触があります。このサーキットを開発途上のクルマが走るということで、いろいろ見えてきました。明日、フィードバックし決勝に向けて速さを出したいと思います」
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