LMcorsa 2021スーパーGT第2戦富士 予選レポート
S-GT2021 Rd2 FSW QF
LMcorsa REPORT
♯60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT
2戦連続で予選Q1をトップタイムで突破すると吉本選手が担当した予選Q2でも速さを維持し3位を獲得
明日の決勝レースはセカンドローからさらに上位を目指す
一部の地域では依然として新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言やまん延防止等重点処置が発令されているが、感染拡大の防止対策を最大限に実施した中でAUTOBACS SUPER GT 2021 SERIESの第2戦が富士スピードウェイで開催されている。
一昨年まではゴールデンウィークの恒例イベントとなっていたFUJI GT 500km RACEが2年ぶりに富士スピードウェイに戻ってきた。感染防止対策のためにスタンド席では間隔を取り、前売り券を持っている人のみが入場できるなどの制限はあるものの、開幕戦と同様にファンの前でのレース開催となった。
今季からGR Supra GTにレースカーを変更したLMcorsaは、シェイクダウンから約1ヶ月という短期間で新型マシンの素性を理解し、最大限のパフォーマンスを発揮させるためにチームスタッフは懸命な作業を続けてきた。その成果はすぐに現われ、開幕戦では予選Q1をトップで通過すると予選Q2で6位を獲得。決勝レースはピット作業のタイミングが不利に働き8位となったもののデビュー戦でポイントを獲得し、第2戦以降への士気を高めた。
迎えた「たかのこのホテルFUJI GT 500km RACE」は、5月3日(月祝)に公式練習と予選、4日(火祝)に決勝レースが実施される。
走り始めとなった公式練習は、3日の9時5分から10時50分までの1時間45分にわたって行なわれた。まず、SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTには吉本大樹選手が乗り込み、持ち込みの状況を確認すると、そのまま周回を重ねていく。
11周目にはGT300クラスのトップ10内に入る1分37秒422のベストタイムを記録。その後はタイヤの比較などのメニューを消化して、10時を過ぎると河野駿佑選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのステアリングを握った。
河野選手は決勝レースを想定した周回を終えると、ニュータイヤでアタックを実施して38周目に1分37秒295のベストタイムをマーク。最終的に公式練習では2人のドライバーが41周を走行し、河野選手が記録したタイムがベストでGT300クラスの29台中10位の結果となった。
<気象データ>
気温:15℃、路面温度:30℃(公式練習開始時)
気温:16℃、路面温度:36℃(予選Q1時)
<予選>
公式練習のあとには今戦から導入を予定しているFCY(フルコースイエロー)の練習やサポートレースの予選と決勝レースが行なわれ、14時30分からGT300クラスの予選Q1が始まった。今回もGT300クラスの29台を2組にわけた予選となり、LMcorsaはB組に振り分けられた。
公式練習の最後にSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのステアリングを握った河野選手は、予選に向けてセットアップを変更する提案をし、チームはその方向で仕上げていった。予選Q1を担当したのは河野選手で、予選開始とともにコースイン。3周にわたってウォームアップを行ない4周目にアタックを開始する。
セクター1、2、3ともに全体ベストタイムを記録すると1分35秒791の好タイムをマーク。翌周もアタックを続けるとセクター1、2で前のラップよりコンマ3秒のタイムアップを図る。セクター3こそベスト更新とはならなかったが、1分35秒727をマークし予選Q1をトップで終えた。
GT500クラスの予選Q1を挟んでGT300クラスの予選Q2がスタートする。SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込んだ吉本選手は、河野選手より1周多い4周をウォームアップに充てた。そして5周目に1分36秒079をマークすると、翌周もアタックを継続して1分35秒824までタイムアップを果たす。しかし、ポールポジションまでは届かず3位となった。
明日の決勝レースは500kmと通常のレースより200km長く、2回のピットインが想定され、戦略もチームによって分かれてくる。決勝レースのペースは前戦の岡山国際サーキットでも良かったので、セカンドローから優勝争いが期待される。
●コメント
飯田章監督
「前戦での好調さを維持したまま、公式練習でも手応えのある走りをしているとドライバーからのインフォメーションがありました。予選Q1は河野選手の頑張りにより、想定よりも好タイムで予選Q2に進出ができました。よりシビアな戦いとなる予選Q2ではトップこそ取れませんでしたが、3位で上々な結果だと思います」
「今回はマシンのセットアップや使用しているタイヤなどが状況とマッチしています。マシンのアドバンテージもあると思うので、決勝レースが楽しみな状態です」
吉本大樹選手
「公式練習から順調にメニューが消化でき、色々とセットアップを試すことができました。予選に向けて変更したセットアップが合っていたため、河野選手は想定したタイムより大幅に速い結果を残してくれました。2戦連続で予選Q1トップというのは明るい材料だと思います」
「少しプレッシャーを感じながら挑んだ予選Q2ですが、想定したようなウォームアップができなかったことも影響しましたが、トップ2台には届きませんでした。決勝レースは、楽観視していませんが面白いレースができると思っています」
河野駿佑選手
「公式練習では、吉本選手のあとに乗りロングランまではいきませんでしたが、決勝レースを想定した走行を行ない、最後はフレッシュタイヤでアタックしました。トラフィックに引っかかったこともタイムが伸びなかった要因ですが、セットアップを調整する余地があると思ったので予選に向けて変更してもらいました」
「その調整がコンディションとマッチしたことで、予選Q1でトップタイムをマークできました。明日の決勝レースは長丁場なので何が起こるかわかりませんが、ペースは良いはずなので結果を求めていきたいです」