更新日: 2021.07.19 00:28
TOYOTA GAZOO Racing 2021スーパーGT第4戦もてぎ レースレポート
決勝
18日(日)も好天に恵まれ、気温33度、路面温度は51度という厳しい暑さの中、午後1時10分に63周、300kmで争われる決勝レースのスタートが切られました。
1コーナー進入から1列目、2列目ともにサイド・バイ・サイドのバトルが展開。国本が最前列2番手からのスタートを担当した19号車は首位の車両に迫りますが、惜しくも抜けず、2位をキープ。その後方では、4番手、5番手スタートの関口の36号車、阪口晴南の37号車がひとつずつポジションアップを果たしました。
スタート直後こそペースの上がらなかった国本の19号車でしたが、タイヤが暖まるとペースを上げて首位との差を一気に詰め、周回遅れが出始めた7周目、アウト側から豪快に前車をパス。首位に立ちました。首位に立った19号車は後続を引き離して行き、その差は一時4秒以上にまで広がりました。
レースが3分の1を過ぎると、徐々にドライバー交代と給油、タイヤ交換のためにピットイン。首位を行く19号車は28周終了時でピットイン。しかし、タイヤ交換作業中にややミスがありタイムロス。ライバルの先行を許すこととなってしまいました。先にピットインした5位走行中の37号車もタイムをロスし、大きく順位を落とすこととなりました。
国本から宮田へとドライバーチェンジした19号車は、コース復帰時で実質的な首位の車両に5秒ほどの差をつけられていましたが、タイヤが暖まると宮田が猛追。ライバルよりもはるかに速いペースでその差を削り取っていき、35周目にはその差は1秒以内。テール・トゥ・ノーズでコーナーごとに前車にプレッシャーをかけ、息を飲むような首位争いが続きました。
41周目、GT300クラスの35号車から出火し、コース脇にストップ。このアクシデントにより、コース内の車両は全車80km/h制限のフルコースイエロー(FCY)が導入されました。43周目にFCYは解除されましたが、46周目にも他者の接触により2度目のFCY。このFCY解除のときには、首位の車両と19号車は3秒ほどまで差が開いてしまいました。
諦めない19号車の宮田は、なおも追い上げを続け、残り10周の時点で再びその差は1秒を切るまでに詰め寄りましたが、首位を行く車両の巧みなブロックを破ることはできず、2位でフィニッシュ。2019年の第4戦タイラウンド以来2年ぶりとなる表彰台を獲得しました。
関口から坪井へとドライバーチェンジし、終始着実なレースを戦った36号車は3位で続き、今季2度目の表彰台を獲得。ピットインで順位を落としながらも追い上げた37号車が7位、38号車が8位、39号車が10位でポイントを獲得しました。
GT300クラスでは、2番手スタートの244号車と4番手スタートの52号車が序盤は順位を守り、中盤のピットを終えると、4位、5位でのGRスープラ同士のバトルを展開。2度にわたるFCYの後は、52号車の吉田が猛烈な追い上げを見せ、3位へと浮上。そのまま首位を争う2台に追いつき、終盤はトップ3による首位争いで観客を魅了しました。
最後までバトルを繰り広げた52号車でしたが、惜しくも逆転には至らず、3位でチェッカー。今季2度目の表彰台を獲得しました。244号車も終盤順位を上げ、4位フィニッシュ。14番手スタートから着実な走りで順位を上げた30号車は8位でチェッカーを受け、今季初のポイント獲得を果たしました。
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■コメント
WedsSport ADVAN GR Supra 19号車 国本雄資
「2番手からのスタートで、1周目に絶対前を抜くつもりでいたんですが、ウォームアップは向こうの方が良く、1周目はチャンスがありませんでした。逆に後から36号車に迫られて厳しい場面もありましたが、タイヤが暖まってからは良いペースで走れました。ちょうどトラフィックが来たときに、タイヤ的にも一番ピークな時があって、チャンスはここしかないと思っていて、運良く4コーナー、一番引っかかったらロスするようなところで前が引っかかってくれたので、ここは絶対逃すまいとブレーキングで勝負して、抜くことができました」
「その後もペースは良かったですし、トラフィックの巡り合わせもすごく良くて、ギャップを作ることができたので、そういった部分では、僕のスティントでは運も味方してくれてトップを守ることができました。結果としての2位はちょっと悔しいですけれども、ただ、長い間結果が出ていなかったので、悔しい反面、ほっとしているというか、これから良い流れに乗れるように頑張りたいです」
WedsSport ADVAN GR Supra 19号車 宮田莉朋
「国本選手がトップに出ることができて、ペースは良かったんですが、ライバルの燃費の良さだったりとか、そういう所で負けてしまって先行を許してしまいました。そうは言っても、5秒くらい差があったのをなんとか射程圏内まで持って行けたんですが、そのあとFCYとか様々な要因で、僕らには運が向いてなくて、優勝することはできませんでした」
「本当は勝ちたかったですが、去年の今頃はポイントを取れるか否かの状況だったので、それをここまで来られたというのはみんなの努力が、結果として身になっているので、悔しいと思えるこの時間が本当に幸せだと思いますし、もっとこれから、予選もそうですが、決勝もトップ争いができるように、努力をし続けて優勝を目指して頑張ります」
「次の鈴鹿はちょっとウエイトを積む状況でのレースになると思うので、正直ウエイトを積んだ状態でのクルマのパフォーマンスは未知数なんですが、暑い鈴鹿も1000kmでは調子よかったですし、貪欲に結果を求めてプッシュしたいと思います」