更新日: 2021.08.22 01:35
ドライバーズサーキットで魅せた強者の予選アタック。決勝の予想は誰にもつかない?【GT300予選あと読み】
今回、サクセスウエイトや路温の影響により戦力が拮抗するなか、このドライバーズサーキットで“魅せて”くれたのは、4番手のJLOC ランボルギーニ GT3も小暮卓史、元嶋佑弥、鈴鹿では好調とみられていた5番手PACIFIC NAC CARGUY Ferrariのケイ・コッツォリーノや横溝直輝、6番手につけたグッドスマイル 初音ミク AMGの谷口信輝/片岡龍也、muta Racing Lotus MCの加藤寛規、さらにQ1のA組で2番手につけたYogibo NSX GT3の道上龍、初のQ1突破を果たしたTeam LeMans Audi R8 LMSの本山哲、Q1のB組で3番手につけた荒聖治といった、スーパーGTはもとより、世界中のレースで多くの結果を残してきたベテランたちだ。
「公式練習はオーバーステアでしたが、アジャストしていって良くなりました。アタックの時に、(佐藤)蓮がスプーンで飛び出したので、そこで躊躇してしまってコンマ1秒遅くなっていました。それがなければA組のトップに出られたかも。良い感じで合わせ込めました」というのは道上。チームメイトの密山祥吾も、「道上さんの130Rの走りはすごい」と舌を巻く。
また、「チームとして初めてQ1を突破できて、チームとしても良かったと思う。初めてこのクルマでドライの鈴鹿を走ったので、どれくらいいけるかつかみどころが難しかったけど、チームとして進んできたなかで、ベストが出せた」と本山はチームの進歩とともにQ1突破を喜んだ。
「予選は結構楽しかったです。クルマのバランスもタイヤも良かったので。『これはまあまあ上を狙えるかな』と思って走っていて、3番手というのを見たときには『まだ速いヤツがいるのか』と思いましたけどね(笑)。もてぎからパフォーマンスは調子が良いです」というのは荒聖治。ひさびさにベテランたちから、明るいコメントを聞くことができた。
戦力が拮抗したことで、速い、結果を残してきたドライバーたちがするべき仕事をした結果、このドライバーズサーキットの鈴鹿での予選順位に繋がった。それが見えた予選は、非常に見どころが多かったのではないだろうか。
では、明日の決勝はどうなるだろうか……? 「分からない」という声がほとんどだ。それは雨が降るかもしれないからだ。雨が降った場合、また予想に反して天候が大きく回復し、晴れ間が見えて路面温度が急速に上がった場合、「戦力図は大きく変わる」だろう。
そしてトップ3のなかで、「マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号が勝つかも」という予想もあった。それは、マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号がこの鈴鹿を大いに得意としており、そして“伝家の宝刀”とも言えるタイヤ無交換作戦をここで何度も成功させているからだ。今日のコンディションが続いた場合は注目の存在とも言えるだろう。
また、雨交じりとなった21日の公式練習で「ほとんどのチームがロングランをできていない」という状況も注目すべきポイントだろう。レースはまったく予想がつかなそうだ。