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投稿日: 2021.10.24 21:30
更新日: 2021.10.24 21:48

TOYOTA GAZOO Racing 2021スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート


スーパーGT | TOYOTA GAZOO Racing 2021スーパーGT第6戦オートポリス レースレポート

決勝

 24日(日)はやや肌寒く感じられる曇り空の下、気温16度、路面温度19度というコンディションで13時30分より65周で争われる決勝レースのスタートが切られました。今大会、GRスープラ勢の14号車、37号車、38号車の3台はエンジンを交換することになり、規定を超える1シーズン3基目のエンジン投入となるために、スタート後ペナルティとしてピットでの5秒ストップペナルティを科されることとなりました。

 最前列2番手スタートの14号車を駆る山下は、ペナルティを受けることは分かっていながら、1周目のヘアピンで見事なオーバーテイクを見せて首位に浮上。後方では8番手スタートの39号車コバライネンが6番手へ、10番手スタートの38号車立川が8番手へとそれぞれ順位を上げました。ペナルティの3台は、前戦までのランキング順での消化となり、6周目を終えたところで首位を走行していた山下の14号車がペナルティを消化すべくピットロードへ。翌周にフェネストラズの37号車、9周を終えたところで立川の38号車がペナルティを終え、14号車、38号車、37号車の順で最後尾に続きました。

 その直後の10周目にGT300クラスの車両が激しくクラッシュ。これでフルコースイエローが出されたあと、セーフティカーが導入され、それぞれの車両間隔は詰まっての再スタートとなりました。17周目にセーフティカーが退出して再スタートが切られましたが、18周目に首位を走る車両がタイヤ脱落によりリタイア。そして20周目にもまたGT300クラス車両が接触からクラッシュを喫し、この日2度目のセーフティカーが導入されました。

 25周目にレースが再開されると、ドライバー交代が可能となる全周回数の3分の1を超えていることから、各車ピットインを開始。39号車、36号車、37号車、19号車がすぐにピットへと向かいました。翌々周には14号車、28周目終了時に38号車もピットイン。翌周、GT500クラスの全車両がピットを終えた時点で、中山雄一に代わった39号車が3番手、坪井の36号車が7番手、大嶋の14号車が8番手、宮田の19号車が9番手、平川の37号車が12番手、石浦へと代わった38号車はこの時点での最後尾14番手で後半戦に入りました。

 表彰台圏内の3番手を走行する中山雄一の39号車が、後続からの猛追を懸命に凌ぎながら周回を重ねる一方、一時最後尾を走行していた石浦の38号車が猛烈なペースで追い上げを開始。41周目にトップ10入りを果たすと、47周目には6番手へ。その時点で10秒弱あった前車との差をみるみるうちに詰めていきました。

2021スーパーGT第6戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
2021スーパーGT第6戦オートポリス DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)

 その前方では、3番手を走る中山雄一の39号車が、ペースの落ちた前車との激しい2番手争いを展開。この集団に石浦の38号車も追いつき、5台による2番手争いが展開されました。激しいバトルのなかで中山雄一の39号車が2番手へとポジションを上げましたが、石浦の38号車はこれをも上回るハイペースでの追い上げを見せ、54周目に一気に2台かわして3番手に上がると、その勢いで39号車もかわし、2番手へと浮上しました。

 さらに上を目指した38号車でしたが、残り11周の時点で首位の車両との差は30秒以上あり、追い上げましたが2位でフィニッシュ。今季初となる表彰台を獲得しました。39号車は終盤ペースが落ちて苦しみましたが、懸命な走りでポジションを守り、5位でフィニッシュ。

 重いサクセスウエイトに苦しんだランキング上位のGRスープラ勢は、タイトル争いのためにも貴重なポイント獲得を目指し、37号車が9位、36号車が10位でポイントを獲得。14号車は惜しくも11位。19号車は13位でレースを終えました。

 GT300クラスでは、ポールポジションからスタートした中山裕貴中山友貴の31号車がポジションをキープ。2度にわたるセーフティカー導入によりマージンは帳消しになったものの、ドライバー交代後も、全車がピットを終えると首位に復帰しました。その後方には、新田がスタートを担当した96号車が、こちらも好ピット判断で阪口晴南へと交代後、2番手にポジションアップ。吉田へと交代した52号車が4番手で続く形となりました。

 首位に立った嵯峨の31号車は、ハイペースで後続を引き離し独走。2番手の96号車は、今季初めて96号車を駆る阪口晴南が健闘を見せ、中盤は後続からの猛追を受けるもこれを凌ぎきって2番手をキープ。その後方では、52号車が激しい3番手争いを終盤まで繰り広げました。

 31号車は、最後はややペースを抑えながらも2位に10秒以上の大差をつけ、ポール・トゥ・ウインで今季初勝利。31号車としての勝利は2016年菅生大会以来5年ぶり。ベース車両をプリウスPHVにチェンジしてから初の勝利となります。そして96号車が2位で続き、今季初の表彰台を獲得しました。52号車は猛追叶わず、コンマ3秒差で表彰台を逃し4位でフィニッシュしました。

2021スーパーGT第6戦オートポリス 表彰台に上がったGT300クラスのトヨタ勢
2021スーパーGT第6戦オートポリス 表彰台に上がったGT300クラスのトヨタ勢

ZENT CERUMO GR Supra 38号車 立川祐路

「自分たちは今シーズンここまで流れがうまく行かなくて、なかなか結果が出せなかったのですが、今日はスタートしてからずっとクルマの調子が良く、タイヤのフィーリングもすごく良かったので、ずっと安定して走ることができました。それが最終的な結果に繋がったと思います。今日は2位でしたが、途中ペナルティストップなどがあったなかで、2位までハンデを跳ね返して上がることができたので、残り2戦はさらに上、優勝を目指して頑張ります」

ZENT CERUMO GR Supra 38号車 石浦宏明

「今回のレース、ペナルティを受けるということで、かなり苦しいレースになるという覚悟はしていましたが、昨日の時点から、チーム全員絶対に諦めないという気持ちで臨みました。その甲斐あってか、走っている間もどんどんオーバーテイクできて楽しいレースでしたし、チーム全員で準備してきたことが最後結果に繋がって、本当にうれしく思います。まだ優勝ではなくて2位ですが、自分たちにとっては、苦しいシーズンだったので、この2位というのはすごく大きな意味があると思っています。この先まだ2戦ありますので、しっかり優勝を目指して、良い結果で終われるように頑張ります」

2021スーパーGT第6戦オートポリス 石浦宏明/立川祐路(ZENT CERUMO GR Supra)
2021スーパーGT第6戦オートポリス 石浦宏明/立川祐路(ZENT CERUMO GR Supra)


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