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コラム ニュース

投稿日: 2023.06.13 11:02
更新日: 2023.06.13 12:06

【フラガのニッポン・レース日記/第4回】Q1トップタイムを記録したスーパーGT第3戦。決勝には新たな課題も

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コラム | 【フラガのニッポン・レース日記/第4回】Q1トップタイムを記録したスーパーGT第3戦。決勝には新たな課題も

 2023年はANEST IWATA Racing with ArnageからスーパーGT GT300クラスに、FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAXから全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権に参戦するイゴール・オオムラ・フラガ。グランツーリスモ世界王者など、eモータースポーツのイメージが強いフラガですが、実はリアルレースの経験も豊富。今回は生まれ故郷である日本でのレースキャリアをスタートさせたフラガが、6月3~4日に三重県の鈴鹿サーキットで開催されたスーパーGT第3戦について語ります。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 みなさんこんにちは。イゴール・大村・フラガです。鈴鹿サーキットで2週間ぶりのスーパーGTを闘ってきました。

 僕は、オートポリスでスーパーフォーミュラ・ライツ(SFL)開幕戦を終えてから鈴鹿のスーパーGT第3戦までの2週間を結構忙しく過ごしました。

 まず、SFL第2大会に向けてスポーツランドSUGOでテスト走行をしました。僕は今までSUGOを走ったことがないので、有意義なテストでした。ただ、また雨が降ったんです。どうも僕は雨を呼んでしまうようで、なかなかドライコンディションの練習ができないのがもどかしいです。

 また、ブリヂストンさんが運営するeモータースポーツ・インスティチュートの講師も務めました。その他取材などもあり、合間にはトレーニングもしているため、時間が本当に足りません。

 鈴鹿でのレースは楽しみでした。今シーズン、僕が乗っているANEST IWATA Racing RC F GT3は、鈴鹿に適した特性を示すので、きっと良い結果が出せると思っていたからです。

 ですが、土曜日午前中の公式練習セッションで走り始めてみると、どこか動き方に違和感をおぼえました。コーナーに向けて高速から長いブレーキングをすると、フロントが必要以上にダイブしてしまい、コーナーへとターンインしたときに姿勢が前から崩れてしまう感じがありました。

 セッション後半を走ったパートナーの古谷悠河選手も同じ感触のようで、公式練習のタイムは出走した27台中19番手と期待外れに終わってしまいました。セッションが終わってから早速、古谷選手やエンジニアと相談しながらデータをチェックしてセッティングを変更し、さらにマシンの一部に十分機能していなかったと思われる箇所もあったので、その部分の対応をして公式予選に備えました。

 Q1セッションは僕が担当しました。慎重にタイヤをウォームアップしていたら、クルマのフィーリングが良くなっているのを感じました。それで自分なりに攻めてタイムアタックをしました。コントロールラインを通り過ぎたらピットロードエンドにその時点の順位を表示するリーダータワーが見えます。横目で確かめながら1コーナーへ向かったら、一番上にカーナンバー50と表示されているのが見えました。

「そうか、今のトップは50番か……」と思ったのですが、「待てよ!?僕が乗っているのはカーナンバー何番だっけ?あれ?50番じゃないか!」と驚きました。なんとそのとき、僕自身がベストタイムを記録していたんです。結局このタイムを更新するクルマは現れず、カーナンバー50のANEST IWATA Racing RC F GT3は1位でQ1セッションを突破し、Q2セッションへ進出することになりました。

 このときは、そこまでは期待していなかった順位だったので、本当に気持ちが良かったです。レースでこんなに気持ちが良かったのは3年ぶりくらいかな。2020年にニュージーランドのトヨタレーシングシリーズで、リアム・ローソン選手を破ってシリーズチャンピオンになって以来だったかもしれません。

2023スーパーGT第3戦鈴鹿 イゴール・オオムラ・フラガ(ANEST IWATA Racing RC F GT3)
2023スーパーGT第3戦鈴鹿 イゴール・オオムラ・フラガ(ANEST IWATA Racing RC F GT3)

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