ポルシェカレラカップジャパン2024　第5戦（岡山）決勝レポート

　ポルシェジャパン株式会社（本社：東京都港区）とポルシェカレラカップジャパン（PCCJ）委員会は、ポルシェカレラカップジャパン2024シリーズ第5戦の決勝を、岡山国際サーキット（岡山県）で 2024年6月30日（日）に開催しました。

天候：曇り　路面：ウエット　気温：28度　路面：30度（レーススタート時）

　PCCJ第5戦のグリッドは、29日（土）に行われた予選のセカンドベストタイムで決定した。オーバーオール（総合）のポールポジションを獲得したのは4連勝中のプロクラスの＃60 伊東黎明で、2番手に＃90 呉良亮、3番手に＃7 山田遼、4番手にポルシェジャパンジュニアドライバーの＃91 平安山良馬が続く。プロアマクラスのポールポジションは＃9 武井真司、アマクラスのポールポジションは＃66 BANKCYとなっている。

　第5戦決勝は朝から降っていた雨も止み、10分遅れの12時10分からフォーメーションラップが開始される。路面の一部はまだウエット状態だったが、ライン上は乾いていることもあり全車スリックタイヤを選択し、路面状態を確認するようにゆっくりと1周する。だがここで＃98 IKARIのマシンから白煙が上がるトラブルが発生し、そのままピットへとマシンを進める。そのため路面状況の確認が必要となりレースはディレイとなり各車はふたたびグリッドに整列。コース清掃に時間を要したため、レースは12時30分にセーフティカー（SC）スタートとなり、周回数も1周減算の16周で行われることに。
　
　SC先導で13台のマシンは隊列を組み、2周目の途中でSCのランプは消えて3周目からレースはスタート。ポールポジションの＃60 伊東は今回も好スタートを決めてトップで1コーナーを駆け抜けていき、2番手の＃90 呉と3番手の＃7 山田が追いかける展開となる。
　
　好調の＃60 伊東は今日も順調に周回を重ね、2番手以降との差を徐々に広げていく。一方、2番手争いを展開する＃90 呉と＃7 山田は、7周目のヘアピンで接触するレーシングアクシデントが発生。＃90 呉はコースアウトを喫して緊急ピットインするも、残念ながらそのままリタイアとなってしまう。
　
　＃7 山田はマシンへの影響も少なかったこともあり、そのままトップの＃60 伊東を追いかける。レース終盤には3秒以上あった差を1秒756まで縮めるが、トップに追いつくことはできず、＃60 伊東が5連勝目となる優勝を成し遂げる。
　
「SC明けのスタートをうまく決めることができ、マージンを築くことができました。でも終盤は山田選手に追い上げられてしまったので、そのあたりが次戦以降の課題だと思っています」と、＃60 伊東は次のレースへの意気込みを語る。

　2位の＃7 山田は「抜くチャンスはSC明けしかなかったので……。その後、一時ペースを上げられずトップとの差が広がってしまいました。終盤のペースは良かったのですが」と悔しがる。3位の＃91 平安山は「クルマのセットを変更したことで今日のペースは良かったと思います。次の富士で仕切り直しをしたいと思います」と次戦での巻き返しを誓う。

　プロアマクラスはSC明けのスタートで、＃10 MOTOKIが好スタートを見せて＃9 武井をオーバーテイクしてクラストップに浮上する。そこからは自分のペースで周回を重ねていった＃10 MOTOKIは今季2勝目を飾る。「SC明けのスタートは狙い通りに行くことができました。岡山は抜くポイントが難しいので、あそこしかないと思っていましたので」と、＃10 MOTOKIは第2戦以来の優勝を喜ぶ。2位の＃9 武井は「今日はセットミスだったかなと反省しています」と、レースを振り返る。

　アマクラスは、クラスポールポジションの＃66 BANKCYがSC明けのスタートを決めて、2番手以下を徐々に引き離し2022年の第11戦以来となる優勝を飾る。「前回の優勝は棚ぼた的な部分もあったので、実力で勝てたのは初めてなので嬉しいですね。後半戦に向けて、調子を上げていければと思います」と喜びを語る。2位は＃88 Tiger Wu、3位は＃45 辻子依旦という結果に終わった。

　PCCJ第6戦・第7戦は7月20日（土）、21日（日）に、富士スピードウェイ（静岡県）で開催を予定する。次大会はスーパーフォーミュラの併催レースとして開催されるため、スーパーGTとは違った路面コンディションで、どのような戦いが展開されるのか注目される。