更新日: 2024.08.04 01:02
Team LeMans 2024スーパーGT第4戦富士 予選レポート
2024 SUPER GT Round4 FUJI GT 350KM RACE
公式練習&予選レポート
好調な公式練習から一転、予選で発生した不運のトラブル
■8月3日(公式練習/予選)
夏休み最初のビッグイベント、スーパーGT第4戦は、灼熱の富士スピードウェイで開幕しました。公式練習が始まる9時の段階で気温29℃、路面温度38℃、湿度41%というかなり蒸し暑い条件下での戦いとなりました。
公式練習開始前には、日本のモータースポーツ界に多大なる貢献を果たして先日79歳でお亡くなりになったTeam TAISANの千葉泰常オーナーを偲び、サーキット全体で1分間の黙とうが捧げられました。
前回の第3戦鈴鹿大会で3位表彰台を獲得し、現在12ポイントでランキング9位につける6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、ロベルト・メリ・ムンタン選手がステアリングを握りコースイン。まずは2周してピットに戻り各部をチェックし、ふたたびコースイン。6周目に1分38秒854、7周目に1分38秒311でクラス2番手タイムをマークし、ピットに戻りました。
チームはさらに異なるニュータイヤを投入し、タイヤ選択も含めて予選アタックのシミュレーションを実施。14周目(アタック6周目)に1分38秒694をマークし、片山義章選手にドライバー交代をしました。気温の上昇やコンディションの悪化を考えると全体的なマシンのフィーリングもタイムも悪くはありません。
9時45分、GT500車両がコース外にストップし、車両回収作業のために赤旗が出されました。車両回収後、すぐにセッションは再開され、片山義章選手もふたたびコースイン。予選Q2のシミュレーションでフィーリングを確認します。26周目に1分39秒、27周目に1分39秒071を刻み、良い手応えを感じながら、ふたたびロベルト・メリ・ムンタン選手に交代しました。
公式練習はその後も大きなトラブルなく進み、最終的にクラス3番手でセッションを終了しました。
エントラント代表の古場博之は、「タイヤの選定も決まり、まだドライバーの求めるフィーリングには足らない部分がありますが、予選までにそのあたりをセッティングで落とし込んでいけば、予選では良い結果は出せる状況だと思います」と自信を深めていました。
午後の予選を前に開催されたサポートレースでアクシデントが発生し、コース上にオイルが出るという状況だったため、主催者判断で今回のGT300クラスの予選はふたりのドライバーの総合タイムではなく、Q1A、B各グループの上位8台に残ったチームにより上位16台で競われるQ2のタイム順位でグリッドが決まるというルールが発表されました。
14時48分に開始された予選Q1Aグループに出走したロベルト・メリ・ムンタン選手は、セッション残り7分16秒でコースイン。3周目に1分38秒774で暫定トップタイムをマークすると続けてアタックし、1分38秒420とタイムアップ。タイヤの摩耗を考え、それ以上のアタックをすることなくピットに戻りました。最終的にはトップと0秒314差の4番手でしたが、トップ8には充分なタイムをマークしたことにより、Q2を走る片山義章選手へとポールポジション争いのバトンを渡しました。
15時41分にスタートした予選Q2アッパー16に出走した片山義章選手は、チームの期待どおりにペースを上げ3周目に1分38秒433をマークしてまずは4番手につけると、続くラップでセクター1、セクター2ともにタイムを縮めたのですが、ダンンロップコーナーの進入でブレーキ関係のトラブルに見舞われコースアウト。そのままマシンをクラッシュすることなくコースに復帰させると、悔しい表情でピットに戻ってきました。最終的なタイム結果は予選11番手。明日の決勝はグリッド6列目からのスタートとなりました。
●ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント
「今日は走り出しからバランスが良かったので、持ち込んだ2種類のタイヤの特性と路面温度や気温との相性をチェックし、自信を持って予選に臨みました。予選では3コーナーや高速コーナーで強いアンダーステアが出て、理想的な走りはできませんでしたが、トップ8には充分なタイムだと思い、タイヤの摩耗を少なくするため最小限の周回でピットに戻りました。予選結果は残念でしたが、レースのペースも問題ないはずなので、明日は追い上げるレースを見てもらいたいと思います」
●片山義章選手のコメント
「朝の公式練習ではマシンのバランスも悪くなく、ややアンダーステアが気になる部分をアジャストしてもらい予選に臨みました。結果はめちゃくちゃ悔しいです。こんなに悔しい思いをしたことは、最近なかったと思います。アタックラップでセクター1ベスト、セクター2ベストで繋いできたら、ダンロップコーナーのブレーキングでトラブルが出てコースアウトしてしまいました。そのラップに前のラップのセクター3のタイムを合計しても4位にはなれた走りでした」
「セクター3でもブレーキ関係のトラブルさえなければ当然前の周回より速く走れる自信があったので、悪くても2位か3位、もしかしたらポールポジションが獲れた予選でした。気持ちを切り替えるのが大変ですが、自分たちに速さがあることは証明できたので、明日は最後まで諦めずにひとつでも上のポジションを狙います」
●小倉啓悟監督のコメント
「朝のフリー走行ではタイヤの比較テストのためにロベルト・メリ・ムンタン選手に両方のタイヤでテストをしてもらい、チームとしての方針を決めました。予選は本当に残念でした。いま、トラブルの原因を調査中ですが、それがなければ、まだ時間もあったし、もう1度アタックするチャンスもあり、ポールポジション争いはできたと思います。レースにタラレバはないのですが、本当に悔しい予選結果になってしまいました。この悔しさをバネにして、明日はチーム一丸となって表彰台を目指します」